京都 「中山舶純堂」 中山 禎三さん 追憶#2 /1969年「コイルバーナー」
京都、河原町通りを、御所へ向かって上る、本能寺を少し越えた西側、夷川角。
「中山舶純堂」は、舶来道具商の名に恥じないバタ臭いガラクタが、
犇めき合っていた。 わくわく・ときめきに、大いに応えてくれる店でした。
天井からは無数のランプが下がり、壁には掛時計がズラリと並ぶ。
パズルのピースのようなばらばらの断片を拾い上げる。
なんだか訳がわからないものに自分なりの価値を見つけ、
いにしえの物語を、もう一度綴り合わせ・・・ 時の経つのを忘れる。
初老の店主は、なにも言わず、聞かれたことにぼそぼそと応える。
ここで時計を買った覚えはないのだが、記憶に深く刻み込まれた店ではある。
画像は、手持ちのランプ(?)と聞いて、買ったもの。
7㎝程の小型のタンクの上面にPRIMUS No1205 MADE IN SWEDENと刻まれている。
(どうやら、コイル・バーナーと呼ばれた、アルコールストーブのようです。
リンナイ製なども有った)
「中山舶純堂」から、
京都御苑の緑を愉しみながら丸太町通りを西へ歩くと「トヨダヤ」がある。
似た雰囲気の古道具店なのだが、何故か馴染むことが出来なかった。
(決して、店主の対応などを申し上げているのではありません)
この「中山舶純堂」 しばらくぶりに尋ねる・・・
確かこのあたり…と、行ったり来たり。
「やはりここだ」と思い定めたところは、とんかつ屋でした。
代が変わり、息子さんが始めたのだとか、風の便りに聞きました。
想出は はかなく、記憶の輪郭は曖昧になり、霧の向こうにかすんでしまう。
もう、50年程時が経っていますが、時折想いだすのです。
追、 なんとなく、1969年のスケッチブックをめくっていたら、
10月のページに、このランプが記録されている。 我ながら驚いています。
金達磨のイラストもありましたので、このあたりがコレクター人生のスタートラインのようです。
コイル・バーナー
PRIMUS No1205 MADE IN SWEDEN
500円 ??
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