DVD「ノッティングヒルの恋人」

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 まずは本当に個人的な話、我がミュージアムに展示のアイテムは、何点かの書籍はついては譲って頂いたものもあるものの、殆ど自分で購入したものであり、これまで展示・登録してきた映像ソフトについては、例外はありませんでした。要するに、自分で欲しいと思って入手したものを展示してきたのですが、本展示アイテムは思いがけず知り合いより譲ってもらったもので、つまりはそういうことでもなければ、手元にはない、という作品が収録されているアイテムです。
 1999年製作。私はこの作品を試写会で観たのですが、よく覚えているのが観客の7割以上が女性であったことで、映画の内容がラブストーリーという点を勘案しても、改めてジュリア・ロバーツの女性ファンの多さを実感したものでした。また、上映後の試写会場の作品に対する周囲の評価は雰囲気的には概ね好意的だと感じられましたが、どうも私はお尻がむず痒い感じが拭えず、再見することもないだろうと思っていたのですが、わからないものです。
 で、今回の展示に際して、譲って頂いてから初めてこのDVDの中身を観たのですが、製作から20年以上経過していることもあり、意外にもそれなりに興味深く感じられました。まあ、内容がわかっているので少し引いた眼で臨めたからでしょう。要するに、立場としては逆シンデレラストーリーであるものの、ヒュー・グラントが頑張って恋を成就させるという他愛もないものなのですが、洒落たセリフ回しも相まって、ファンタジーを成立させたのが、この作品の成功につながったのを再認識できたわけです。
 あと、この作品で触れるべきは音楽のことで、エルヴィス・コステロによる主題歌『She』はあまりにも有名ですが、それよりもトレバー・ジョーンズの音楽が地味ながらこの作品の魅力を下支えしていたのが印象的でした。まあ、その辺りはこの作品のサントラ盤CDを展示する機会があれば、触れてみたいと思います。
 最後に吹替についてですが、煎じ詰めればジュリア・ロバーツの声を戸田恵子が担当することの是非になるわけです。ジュリア・ロバーツの吹替は一つの作品でもいくつかのパターンがあることも含めて作品ごとに数多くの声優が担当しているのですが、代表的なのは高島雅羅、深見梨加、土井美加、そして本展示アイテム収録作における戸田恵子諸氏ということになりますか。、もうこれに関しては好みの問題というしかないですが、この『ノッティングヒルの恋人』についてはちょっと違和感があったかな。もちろん、戸田恵子はそれなりに巧く吹き替えていましたが…。
https://www.youtube.com/watch?v=h_daSz5FZYs
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    オマハルゲ

    2022/04/12 - 編集済み

    個人的には70年代に放送されたテレビ版の吹き替えが好きで集めてます。もう20年も前とは言え近年の作品についてはそれほど興味はありません。それでも戸田恵子の声はよく耳にしますね。「二枚目なら広川太一郎にやらしておけ」みたいに「女優だったら戸田恵子で」という風潮が一時期あったように感じます。
    不思議とどの女優でもすんなり入ってくる戸田さんの声には違和感はあまりないんですが、最近の女優に思い入れがないからでしょうね。唯一「ドリュー・バリモアは松本梨香じゃなきゃイヤだい」とワガママを言うくらいですw

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      woodstein

      2022/04/12

       omaharuge102さん、コメント有難うございます。私も70年代というか、まあ前世紀くらいまでにに収録された吹替が、やはり好みですね。その頃に録音された吹替が収録された映像ソフトを揃えるとのことですが、注目させて戴きます。
       さて、戸田恵子氏の吹替ですが、どうしても戸田氏=アンパンマンという刷り込みがあり、中性的な声、若しくは色気のない女性の声というのが適役だろうという先入観を持ってしまっているので、どうもこの映画にはそぐわない気がしてしまいました。例えば、『X-ファイル』のダナ・キャサリン・スカリー特別捜査官(ジリアン・アンダーソン)や、同じジュリア・ロバーツならば『エリン・ブロコビッチ』だとハマっていると思えるのですがね。

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