DVD「ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎」

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 タイトルからもわかるとおり、若き日のシャーロック・ホームズの冒険譚をイマジネーション豊かに描いた作品で、個人的には様々な思い入れはあるのですが、それとは裏腹に本展示アイテム収録作は公開時(1986年3~4月)の興行成績は芳しくなく、それに連なるかのように現在の作品の知名度も、同時期にロードショー公開されていた、同じくスピルバーグ製作総指揮の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に比しても圧倒的に低く、残念でなりません。
 ストーリーに関すること、特にクリス・コロンバスの脚本やブルース・ブロートンの音楽に関することなどは別の機会に譲るとして、ここでは吹替の話を中心に展開していきますが、これに関しても不満はあります。吹替はフジテレビ版(1988年10月29日放映)とテレビ朝日版(1990年12月23日放映)の2パターンが存在し、本展示アイテムには前者が収録されているのですが、個人的にはテレビ朝日版の方がよかったという感想です。と言っても、上記の放映日に観たきりの、すなわち本稿作成の約30年前の記憶となってしまうのですがね。まず、フジテレビ版(本展示アイテム収録)について。主な吹替キャストはタグに表示しておきますが、総じて出来自体に不平を申し立てるほどのものではないものの、山寺宏一氏の吹替の声が主役のニコラス・ロウ(シャーロック・ホームズ)の見た目や実年齢と合わない、要するに声がやけに大人びていた感じがしたのが残念でしたね。もっとも、これについては、テレビ朝日版の堀内賢雄氏の吹替についても同様の印象を受けましたが…。では、なぜテレビ朝日版の方に軍配を挙げるのかというと、ワックスフラッター教授(ナイジェル・ストック)の吹替がフジテレビ版では辻村真人氏なのに対してテレビ朝日版では大塚周夫氏、さらにはレストレード刑事(ロジャー・アシュトン=グリフィス)の吹替がフジテレビ版では緒方賢一氏なのに対してテレビ朝日版では富山敬氏の担当であったという差があったからです。ですので、DVD化する際はテレビ朝日版を収録して欲しかったのですが実際にはそうはならず、また上記したとおりそれほど人気の高い作品ではありませんから、Blu-ray化されて、この2パターンの吹替の両方が収録されることも期待薄と思わざるを得ない、これも残念でなりません。
https://www.youtube.com/watch?v=e_ybH58Z_bQ
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