戦艦ポチョムキン
笑顔の乳児を乗せた乳母車が石段を転がり落ちる有名なシーンをオマージュとして採用したのが、1987年製作のブライアン・デ・パルマ監督の『アンタッチャブル』です。公開当時、私の周囲でも観た者が多く、このシーンの話になった際、「ポチョムキンのアイデアを使っている」旨を私が話すと、ほぼ例外なく「ポチョムキンって何だ?」という反応が返ってきました。増してや、セルゲイ・エイゼンシュタインなんて人名など知る由もなし。その時の私の周囲が押し並べて無知な連中ばかりだった、と言われればそれまでですが、意外とこの作品の知名度が低いのかな、と感じたことを覚えていますね。
#DVD #淀川長治 #戦艦ポチョムキン #セルゲイ・エイゼンシュテイン
toy ambulance
2019/05/07日曜洋画劇場でポチョムキンをやるとは思えないので、何の番組かは判らないのですが、ウジ虫のわいた食料と怒りを爆発させる水兵のカットなどを挙げて、淀川さんがモンタージュ理論の解説をしていたような記憶があります。
ポチョムキンの名は、スタートレックの第一シーズンである宇宙大作戦にも登場していたと思います。
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woodstein
2019/05/08toy ambulanceさん、コメントありがとうございます。本DVD収録の淀川長治氏の解説では「モンタージュ」という用語こそ発せられませんでしたが、やはりエイゼンシュテイン監督作品の『ストライキ』を題材にして説明されていました。あと、『宇宙大作戦』に「ポチョムキン」の名が登場した件ですが、この作品をそれほど観返したわけではないので、覚えていませんでした。それでネット検索してみたのですが、どうもUSSエンタープライズ号と同様の宇宙船に「ポチョムキン号」というものが設定されていたようです。
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toy ambulance
2019/05/09私の場合、昔覚えの記憶だけで間違いもあると思いますが、淀川さんの解説で覚えているのは、ユナイテッドアーチストの創設者の一人でアメリカ映画の父とされる一方、「国民の創世」でカークラックスクランを肯定的に描いたために毀誉褒貶が激しいデビッド・ウォーク・グリフィスの「散りゆく花」を熱心に語られていたことです。これらも日曜洋画劇場にかかるはずもなく、なんで観たかが定かでありません。ただ、フランク・キャプラの「ポケット一杯の幸福」が放映された時にリンゴ売りの老婆を演じたベティ・ディビスの大女優としての経歴に話が及んでいたように思いますので、先のポチョムキンやグリフィスも話の流れで語られた可能性はあるかも知れません。一方、当時の淀川氏はテレビの寵児であったので、もっと本格的な解説の番組に出演されていたのかも知れません。(なんだか、「グランドホテル」と「戦艦ポチョムキン」関連からごちゃごちゃと脈略のない話になってしまいました。
ごちゃごちゃついでにスタートレックのポチョムキンはご指摘の通り、エンタープライズの僚艦の一つとして登場したと思います。具体的な艦名は忘れましたが、実在するイギリスの戦闘艦の名も挙っていたので、当時単純に惑星連邦宇宙船は由緒ある名前を受け継いでいる設定なんだと思いました。(エンタープライズの船名はアメリカ独立戦争にまで遡ります。)さすがに三笠やグラフシュペーは無いと思いますが・・・
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woodstein
2019/05/09toy ambulanceさん、再びのコメントありがとうございます。NETテレビ若しくはテレビ朝日で放映された洋画劇場以外の淀川氏のテレビ出演による映画解説をあまり観たことがないので、これに関しては何も言えません。淀川氏の映画解説に触れる機会は、まずは活字、そして私に場合はラジオ番組でしたね。主に1970年代後半TBSラジオで「淀川長治ラジオ名画劇場」なる番組が放送されていて可能な限り聴いていましたが、その中でエイゼンシュテインや『戦艦ポチョムキン』の話を聞いた記憶があります。
あと蛇足ですが、『散りゆく花』『国民の創生』などのグリフィス作品やフランク・キャプラ監督作品のいくつかは、今後このフロアでDVDアイテムを展示する予定です。
それから『宇宙大作戦』に登場する宇宙船名ですが、U.S.S.イーグルの他に、コンスティテューション、コンステレーション、リパブリック、ファラガット、ポチョムキン、エクスカリバー、エクセター、エセックス、フッド、レキシントン、コンゴウ、ディファイアント、ヨークタウン、イントレピッド、エンデヴァーなどがあるそうで、この中の「コンゴウ」というのは、もしかしたら「金剛」?
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toy ambulance
2019/05/09woodsteinさん 色々と調べていただいたみたいで恐縮です。やはり、スタートレックの設定は実際の歴史の延長上に繋げているようで、ほとんど実在の船の名前を使っているようです。コンゴウは恐らく金剛でしょう。調べてみたら、イギリスのビッカース社製で第二次大戦で日本が使用した軍艦で唯一の外国製戦艦だったようです。
私はケイン号の方しか知らなかったのですが、「戦艦ディファイアント号の反乱」というイギリス映画もあったようで、ポチョムキン以外にも映画関係の名前が使われていたことになります。
それで言えば、ヴィスマルクやグラフシュペーがあっても良さそうですが、日本以上にドイツを忌避する何かがあったのかも知れません。
グリフィス、キャプラのアップを楽しみにしています。「イントレランス」もありますか・・・?
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woodstein
2019/05/10toy ambulanceさん、またまたコメントありがとうございます。まあ、「宇宙大作戦=スター・トレック」では、かくの如き拘りの設定がなされているわけですが、そのことも多くのマニアを獲得していくつもの世代を重ねるシリーズへと発展した要因の一つとなっているのでしょうね。
さて、『イントレランス』ですが、残念ながら現時点では未入手です。ただ、コレクション状況というものは流動的なもので、そのうち入手できるかもしれませんので、気長に見守って下さると有難いです。というのも、この「淀川長治総監修『世界クラシック名画100撰集』」に属する作品で、最近入手したものも何点かありますので、可能性はあると思っています。
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