【1987/02/26】奥の細道シリーズ第1集郵便切手

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奥の細道シリーズ第1集として昭和62年2月26日に60円郵便切手が4種発行されます。
<奥の細道>
松尾芭蕉が元禄2年(1689年)3月27日に江戸を出発、奥羽・北陸を巡り9月3日に大垣に到着、同月6日に伊勢に旅立とうとするまで150日間・600里(約2,400km)にわたる旅行の紀行文です。「奥の細道」の題名は本文中に「奥の細道の山際に十符の菅あり」とあることによっております。
<行春や鳥啼魚の目は泪>
「おくのほそ道」の中で、江戸から旅立ちのおり見送りの人々へ留別の句として詠まれたように書かれている句ですが、実際はのちに「おくのほそ道」の執筆に際して作られた句であると思われます。去りゆく季節の衷感を人間が悲しむだけでなく、鳥も魚も自然も共に嘆き悲しんでいるかのように詠んでいる上に、これから人々と別れ長い旅に出て行く離別の悲しみを重層的に籠めています。(2種連刷)
<あらたふと青葉若葉の日の光>
江戸の千住から三日めに芭蕉は日光に着き東照宮を拝観しました。この句は日光山東照宮などこの地に対する挨拶の気持を籠めた句で「日の光」は太陽の光を指すと共に裏に「日光山」を掛けてあります。ただし実際日光で作った時の初案は「あなたふと木の下暗も日の光」でした。

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