吉野熊野国立公園

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第2次国立公園シリーズ
吉野熊野国立公園
吉野山のサクラ
1970年4月30日発行

吉野熊野国立公園は、奈良県・三重県・和歌山県の紀伊半島3県に跨がる国立公園。1936年に指定。
紀伊半島の中央部から南西岸までの山岳・河川・海岸の自然に恵まれた、広大な地域を占める公園。
吉野・大峯山を中心とする山岳部、熊野川とその支流北山川流域からなる河谷部、熊野灘や枯木灘に面し那智山一帯を含む海岸部からなります。
山岳部は、主に古生代、中生代の変成岩などから成る山岳地帯で、桜の名所として知られる吉野山のほか、八剣山、山上ヶ岳、大普賢岳、弥山、釈迦ヶ岳、涅槃岳などが連なります。これらの山々は修験道の行場であり、関連する社寺や文化財・史跡が多く、熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)は、世界遺産に登録されています。
河谷部を構成する熊野川とその支流の北山川の源流は大峰山脈・大台ヶ原で、北山川は、激しく浸食と蛇行を繰り返し、深いV字谷を刻んでいます。
海岸部には、変化に富んだ奇観が多数見られ、新宮から潮岬までは特に屈曲の多いリアス式海岸で、海蝕地形が見られます。
那智勝浦の内陸部には、単一の落差日本最長の那智滝があり、自然信仰を基盤とした聖地で、古来の様相を今に伝えています。

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