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Proceratocephala
Proceratocephala terribilis Tazarine, Morocco Ordovician 全長 51mm これはかなりの希少種。モロッコ産のトゲトゲ三葉虫とくれば、デボン紀かと思ってしまいます。実際、本種に良く似たRadiaspisはデボン紀産です。しかし、これはオルドビス紀産です。「元祖トゲトゲ」と言うと言い過ぎでしょうが、早い時期のトゲトゲ三葉虫のひとつの極致とは言えるでしょう。
Odontopleuridae Proceratocephala Odontopleurida オルドビス紀Sanchan
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Dicranurus hamatus elegantus
Dicranurus hamatus elegantus Haragan Formation, Clarita, Coal County, Oklahoma, USA Lower Devonian 全長 80mm Dicranurusはモロッコでも産出しますが、棘が太く、うねっていたりして怪物的な印象があり、monstrosusと呼ばれます。一方、オクラホマ産のDicranurusは小振りで、棘は細めであまりうねったりせず、優雅な印象があり、elegantusと呼ばれます。そこでこの標本ですが、elegantusの中では最大級で、自在頬や体節のずれも無く、棘も綺麗に伸びていて、大変に素晴らしい状態です。正にワールドクラスで怪物級。monstrosusの様なelegantusだと言えましょう。
Odontopleuridae Dicranurus Odontopleurida デボン紀Sanchan
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Ceratonurus sp.
Ceratonurus sp. Haragan Formation, Clarita, Coal County, Oklahoma, USA Lower Devonian 全長 44.3mm (棘を含む) オクラホマからは、モロッコ産と類似したデボン紀三葉虫が産出しますが、モロッコ産に比べて小振りで「華奢」な作りをしているのが特徴です。Genus: Ceratonurusをタップして、モロッコ産と見比べて頂くと良いでしょう。 よくよく見ると、棘の一部の先端は失われており、完全完璧とまでは言えません。しかしかなり高品位の標本です。後方に非常に長く伸びる2本の棘が目を引きます。ズレがちな自在頬がきっちりと収まり、二又の棘がスッキリと伸び、細部まで保存された頭部が特に素晴らしいと思います。頭部下縁の櫛状の突起を含め、モロッコ産に比べて全体に棘が細くて長くなっています。
Odontopleuridae Ceratonurus Odontopleurida デボン紀Sanchan
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Odontopleura sp.
Odontopleura cf. ovata Kopanina Formation, Lodenice, Czech Republic Middle Silurian 全長 6mm 小粒ながら、綺麗に整った完全体です。なかなかに貴重です。
Odontopleuridae Odontopleura Odontopleurida シルル紀Sanchan
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Odontopleura siemangi
Odontopleura siemangi Motol Formation, T. testis Zone, Spicaty Hill, Lodenice, Czech Republic Silurian ポジ個体の全長 8mm マルチプレートです。左上の個体がポジで、その他はネガです。この産地のOdontopleuraには数種類が報告されています。細かい情報はなかなか得られず、これが本当にsiemangiかは私には良く分からないのですが、供給元からの情報をそのまま示してあります。兎も角も、トゲトゲ•ブツブツが良く分かる、シャープな標本です。
Odontopleuridae Odontopleura Odontopleurida シルル紀Sanchan
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Radiaspis
Radiaspis sp. cf. comes Oufaten, Morocco Middle Devonian 全長 25mm これは超貴重種です。全身トゲトゲで、トゲトゲの極致のひとつと言えるでしょう。立派な頭部の二又の棘と頬棘を持ちます。後方で背側に弧を描いて伸びる長短4本の棘が更に特徴的です。短い方のトゲは、本来はもっと長さがあったのかもしれませんが、そうであったとしても、驚嘆すべき保存状態とプレパレーション技術だと言えます。
Odontopleuridae Radiaspis Odontopleurida デボン紀Sanchan
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Chlustinia
Chlustinia keyserlingi Ktaoua Formation, Tezarine, Morocco Upper Ordovician 最大幅 35.5mm, 背まわり:約57mm 希少種のハーフ•エンロール標本です。頬棘を振りかざしたダイナミックな感じです。母岩は非常に固く、この様に棘を掘り出すのは、大変な事だったでしょう。頭鞍部があまり凸凹しておらず、体が長めで、頬棘•尾棘がCeraurusの仲間かと思ってしまう様なパターンで発達しており、一寸他のオドントプレウラ科の三葉虫とは違う、特徴的な姿をしています。
Odontopleuridae Chlustinia Odontopleurida オルドビス紀Sanchan
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Miraspis mira 表裏
Miraspis mira Motol Formation, Lodenice ‘Spicaty Hill’, Czech Republic Silurian 別標本の展示をしてあった種類ですが、さらに素晴らしい標本を入手できましたので、追加展示をします。 写真1〜3 ポジ標本。棘を含まない全長 18mm. 眼柄が両側とも保存されているのが素晴らしい。先端が少し失われているものの、頭部の二又の棘棘も保たれているのも素晴らしい。その他も、全体的に非常に保存が良いです。 写真 4〜7 ネガ標本。棘を含まない全長 17mm これも全体的に保存が非常に素晴らしい。ネガ標本の良いところは、背部から垂直に伸びる棘がどこから出ているか、良く分かる事です。
Odontopleuridae Miraspis Odontopleurida シルル紀Sanchan
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Selenopeltis gallica
Selenopeltis gallica Upper Fezouata Formation, North of Zagora, Morocco Lower Ordovician 全長 44mm Selenopeltis buchiは大型で棘が直線的ですが、本種は中型で頬棘が横に広がり、全体的に丸みを帯びた印象です。頭部の二又の棘も特徴です。
Odontopleuridae Selenopeltis Odontopleurida オルドビス紀Sanchan
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Meadowtownella trentonensis
Meadowtownella trentonensis Rust Formation, Wallcott-Rust Quarry Gravesville, New York, USA Middle Ordovician 全長 11.9mm 右の自在頬が少しずれていますが、それ以外の保存は非常に良好な稀産種です。 ✳︎13F「比較の間」に関連する展示があります。
Odontopleuridae Meadowtownella Odontopleurida オルドビス紀Sanchan
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Meadowtownella
Meadowtownella Verulam Formation, Simcoe County Ontario, Canada Upper Ordovician 全長 9.8mm Primaspisとも呼ばれます。裏堀りの標本です。普通は裏堀りの標本は価値が低いのです。しかし、本種においては、そのトゲトゲ構造がどうなっているのか大変良く理解できるという点で、表の標本に劣らない価値があります。 ✳︎13F「比較の間」に関連する展示があります。
Odontopleuridae Meadowtownella Primaspis OdontopleuridaSanchan
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Miraspis mira
Miraspis mira Lodenice ‘Spicaty Hill’, Czech Republic Silurian これは有名な稀産種。一部は不完全ながら、四個体(全長: 約7〜25mm)が乗ったマルチプレートです。 写真 1〜3: 個体A 重なり合いながら四方八方に伸びる棘や、その棘の上に着く小さな棘(spine on spine)が見て取れます。 写真4〜5: 個体B 胴体の真ん中でずれてしまっていますが、体の後ろ半分の棘の保存が良好です。 写真6: 個体C 本種の特徴である長い眼柄が保存されている標本は滅多にありませんが、これはその「滅多にない」標本です。 写真7: 個体D 一番小型の個体です。 写真8: 全体写真。
Odontopleuridae Miraspis Odontopleurida シルル紀Sanchan
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Gondwanaspis
Gondwanaspis Taboumkhlofte, Alnif, Morocco Devonian 全長 34.2mm 比較的、珍しい種類。超大陸ゴンドワナに因んだ名前だと言う事です。丸っこくてトゲトゲ、というのがこの仲間の特徴です。眼は小さくて、間隔が広いです。本種では、頭部の縁の突起がとりわけ長くなっています。
Odontopleuridae Gondwanaspis Odontopleurida デボン紀Sanchan
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Ceratonurus
Ceratonurus sp. Atlas Mountain Range, Atchana, Morocco Devonian 全長 76mm, 最大幅 57mm 四方八方に長い棘を伸ばした特異な姿をしています。1枚の写真からだけでは、何がどうなっているのか、良く分からない事でしょう。
Odontopleuridae Ceratonurus Odontopleurida デボン紀Sanchan
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Dicranurus monstrosus
Dicranurus monstrosus Lhander Formation, Laatchana, Morocco Lower Devonian 全長 57mm, 最大幅 69mm 人気の希少種です。その名の通り、モンスターの様に四方に棘を伸ばした特異な姿をしています。頭棘が本当に変わっていて、なんと言いますか、絶妙な造形だと思います。棘がより太くてうねった個体もありますし、より長くてすらりとした個体もあります。この個体は、棘は細めで、それ程うねらず、すんなりしていて「品の良いモンスター」だと思います。
Odontopleuridae Dicranurus Odontopleurida デボン紀Sanchan