Palarejurus sp.
パラレユルスの一種 (Paralejurus sp.) です。
モロッコデヴォン紀で産出する、有名で一般的な三葉虫のうちの一つです。
特徴は、その楕円形の可愛いらしい体型も一つですが、何より全身を覆う謎の『しわ』がこの種に特異的です。『しわ』は特に頭部と尾部に目立ちます。単なる模様だったのか、それとも成長線の類なのか、色々な仮説はありますが、想像を巡らせるのが精一杯で、研究者にもマニアにも誰にも分かりません。ただこのように、ある程度自由な想像の余地があることもまた、化石の一つの魅力だろうと思います。
モロッコのデヴォン紀の三葉虫は、市場が先行しており、正式な学名が未記載の種も多いです。パラレユルスもまた、素人目に見ても色々なタイプのものがあり、おそらくこの標本もまだ学名が付いていません。安全の為、この標本もsp.表記に留めています。
この標本はモロッコ三葉虫を得意とする、一級プレパレーターである、ハンミ氏 (Hammi Ait H'ssaine) によりプレップされており、微細な構造に至るまで高レベルに保存されております。特に複眼構造の保存は見事の一言です。
Middle Devonian
-
Morocco
Palarejurus sp.
trilobite.person (orm)