Tricrepicephalus texanus
トリクレピケファルス・テキサヌス (Tricrepicephalus texanus) 。
有名産地ウィークス (Weeks) 累層産の三葉虫で、この地を代表する有名種であります。
一見ケイルルスの仲間のようにも見えますが、旧分類ではプティコパリア目 (Ptychopariida) に属しております。それらの仲間はエルラシア・キンギ (Elrathia kingi) をはじめとして、一般的にはシンプルで、ゴテゴテした装飾がない種が多いのですが、この種は力強い尾棘がある事が特徴的です。実際、この尾部の棘がなければ、他種に埋もれて今ほど有名な種になっていたとは思えません。尾棘に加えて、比較的目立つ頬棘の絶妙な組み合わせが、本種を唯一無二の存在にしています。シンプルながら、とてもバランスが良く美しい種だと思います。
もしも、誰か初めて三葉虫を見る人に対して、『三葉虫というのはこんな感じ』という見本を見せたい場合には、私ならこの種をチョイスするかもしれません。ウィークスというよりは、三葉虫全体を代表する種の一つと言っても、過言ではないと感じます。
Middle Cambrian (Series3, Guzhangian)
Weeks
Utah, USA
Tricrepicephalus texanus
trilobite.person (orm)