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Colpocoryphe sp.
モロッコのオルドビス紀の、コルポコリフェの一種 (Colpocoryphe sp.) です。比較的地味な存在であるからか、注目される機会が少ないように思います。 市場を見る限り、モロッコのコルポコリフェには複数種が居るような気がするのですが、そのどれにも学名がつく事なく現在に至ります。目立つ種でもないので、今後も当分は記載が期待出来なさそうです。特にモロッコでは、よく似たサイズの小さいFlexicalymeneとごっちゃになっている事もしばしばであります。 一般的な人気はさておき、カリメネ贔屓の私には好きな部類の種であります。5体が載る複数体標本であり、一部は裏側が観察できる頭部断片も混じっています。オルドビス紀モロッコの標本にしては、黒々艶々とした質感も気に入っております。
Middle Ordovician - Zagora, Morocco Colpocoryphe sp.trilobite.person (orm)
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Actinopeltis sp.
初めて見た方は『何だこのお茶の水博士のような鼻の三葉虫は?』と思われるかもしれません。 この頭部のでっぱりは、正確には、鼻ではなく頭鞍といいます。この頭鞍が大きく膨らんだ、奇怪な風貌の本種は、アクチノペルティスの一種 (Actinopeltis sp.) と呼ばれます。モロッコのオルドビス紀産の三葉虫です。 このような頭鞍を持つ種は、アメリカ、ロシア、英国など、世界に複数種が居て、その見た目からコレクターの間では、頭ボール/ボール頭などと称されます。奇妙ながらも、どこかコミカルで愛らしい風貌から、非常に人気の高い種でもあります。 モロッコ産の本種は、他の産地の類似種に比べると、比較的入手し易くも、入手機会はそこまで多くはありません。本標本は、風化したかのような茶色の発色ですが、産地によっては真っ黒な標本もあり、さらにサイズや特に尾部の形状もまちまちで、モロッコだけでも複数種類がいるようです。ただ、現時点では、いずれも正式な学名はついておりません。 この不思議なボールの機能については、大食説 (ボールの部分が胃)、抱卵説など様々ですが、いずれも仮説に留まります。特にカンブリア紀の何種かの三葉虫では頭鞍は、一種の消化器官 (Crop:素嚢) であることが確認されており、個人的には後者 (抱卵説) よりは、前者 (大食説) がもっともらしいかなとは感じます。
Ordovician - Zagora, Morocco Actinopeltis sp.trilobite.person (orm)