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Gabriceraurus dentatus
ウミユリの茎に囲まれるように産出したこの美しい三葉虫は、ガブリケラウルス・デンタトゥス (Gabriceraurus dentatus) といいます。オルドビス紀のカナダは数々の美しい綺羅星のような、ケイルルスを産出する事で有名であります。中には写真でしか見た事のないような超希少な種もいますが、この種は、その中でも比較的良く知られた種です。 最も一般的な北米のケイルルス/ケラウルスである、ケラウルス・プレウレザンセムス (Ceraurus pleurexanthemus) にベースは似ています。ただ、40mm前後のサイズがせいぜいのプレウレザンセムスよりも明らかに大型となる事が知られており、また頬棘と尾棘が長くて発達している事が特徴的です。本標本でも70mm近くと結構大きいのですが、本種の本当に大きな標本は100mmをoverするものさえあり、大迫力であります。 この標本は全てのパーツが良く残っており、何より周囲に散らばるウミユリの茎が、この標本の美しさを際立たせています。右胸部の棘の間にウミユリの茎が複雑に絡んでいるのも面白いです。当時、おそらくウミユリの陰に潜んで生活していたのではないかという事が想像できて楽しい標本です。 かなり希少な種ではあり、★4をつけても良いかと思いましたが、同産地のケラウリヌス・マルギナトゥス (Ceraurinus marginatus) と比べると産出量は多く、★3つとしました。
Ordovician Cobourg Ontario, Canada Gabriceraurus dentatustrilobite.person (orm)
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Ceraurinus marginatus
ケラウリヌス・マルギナトゥス (Ceraurinus marginatus) です。有名な北米のケラウルスの一種 (Ceraurus pleurexanthemus) とよく似ていますが、ケラウルスがスマートな体型であるのに対して、本種は幅広く、がっしりとした体型が特徴的です。サイズも70mm近くとケラウルス/ケラウリヌスの仲間では、比較的大型で迫力もあります。ケラウルスが女性的であるとすると、ケラウリヌスは男性的な印象を受ける種です。がっしりした体型である一方で、外形は丸っこく愛嬌もあり可愛らしさも伴います。 先のケラウルスは、比較的入手がし易い種でありますが、本種は極めて入手が困難で、本標本のような完全体は滅多に市場でも見かける事はありません。他にケラウリヌス・イカルス (Ceraurinus icarus) という良く似た小型の同属異種も居りますが、こちらも希少で完全体は滅多に出回りません。 母岩の中の配置も素晴らしく、マスコット的な可愛らしさも相まって、特にお気に入りの種の一つであります。
Ordovician Cobourg Ontario, Canada Ceraurinus marginatustrilobite.person (orm)