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イングリッシュギルド ビーズリッチクリーム「ブラック」
ノーザンプトンの著名な紳士靴メーカーが製造ラインで用いる靴クリームの供給業者が、一般ユーザー向けに作ったもの。蜜蠟が多めなレシピのためなのか、光沢が重厚でシャープな黒に仕上がるので、ビシッと仕上げたい時に重宝している。ちなみに、ラベルが赤ではなく焦げ茶のものも存在する。
ビーズリッチクリーム イングリッシュギルド ブラック飯野高広
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パーカー「スーパークインク ブルーブラック」
亡き父が愛用していたもの。 書き始めはパワーはあるけど決して黒過ぎはしない、わず僅かに赤みを帯びた若々しい紺。80年代までのブルックスブラザーズのブレザーのよう、かつてのアメリカを象徴するような若々しい色が、年月を経てじわじわとグレイみを帯びて落ち着いてゆくのが魅力。
パーカー 1960年代 ブルーブラック飯野高広
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モンブラン「ブルーブラック」
就職直後のボーナスで買った万年筆=ヘミングウェイに付いていたのを使い始めて以降、一時期は私の「勝負インク」だったのがこれ。 書いた直後は濃くてやや紫がかった、いわゆる茄子紺。これが数か月すると、それを維持しつつ緑みもわず僅かに帯びて黒っぽく変化する。
モンブラン ブルーブラック飯野高広
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ペリカン「エーデルシュタイン タンザナイト」
万年筆やインクのメーカーで、実質的にプレミアム化の先陣を切ったのが、ドイツ語で「宝石」を意味するエーデルシュタインシリーズ。各色は宝石の名で呼ばれ、若干遅れて登場したこれは、あのティファニーが命名したものの名に因む。 スタートはかなり青紫っぽい色合いで「やばい、これブルーブラックじゃない……」と心配するのもつかの間、見る見るうちに深くて高貴な印象の濃紺に落ち着いてゆく
エーデルシュタイン ペリカン ブルーブラック飯野高広
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ウォーターマン「ミステリアスブルー」
数年前に「ブルーブラック」から名称を変更したのも納得のインク。 書いた直後は力強い、とても魅力的な濃紺なのに、数日経つとかなり薄緑っぽくなることで以前から有名である。
ウォーターマン ブルーブラック飯野高広
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パイロット「ブルーブラック」
私個人の基準からすれば濃い目のブルーで、ブルーブラックではない気がする。これより暗いブルーのインクも世の中にはたくさん存在する。ただ、そうだと割り切って使うと、なかなか便利なインクでもある。
パイロット ブルーブラック飯野高広
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カランダッシュ「マグネティックブルー」
色鉛筆と油性ボールペンでは絶大な人気を誇るカランダッシュ。万年筆のインクも美しい色出しで従来から評価が高かったが、数年前のリニューアルで洗練度がさらに増した。 緑過ぎず赤過ぎない絶妙なバランスは、以前のもの(ブルーナイト)に比べ濃さが僅かに増したものの、他のメーカーのブルーブラック系に比べ若干グレイ掛っていて、これが実に目に優しい。
カランダッシュ ブルーブラック飯野高広
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ルイヴィトン「ブルーシビラン」
万年筆インクのプレミアム化を象徴するような形で近年鳴り物入りで登場した、あまりに有名なブランドのもの。シビランとはフランス語で「不可解な」とか「得体のしれない」の意味で、ダークトーンであることの暗喩なのだろう。
ルイヴィトン ブルーブラック飯野高広
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ブングボックス「聖夜」
インクブームに一役買ったのが、各地の有名文具店が主にセーラー万年筆とコラボして作り上げた通称「ご当地インク」であることは間違いない。そのエース格が浜松のブングボックスで、ここの「聖夜」はクリスマスシーズン限定のかなり黒みの濃いブルーブラックだ。ただし、残念ながら現行品は瓶の形状が異なる。
ブングボックス ブルーブラック飯野高広
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丸善「アテナインキ」
明治時代から数多くの文士が贔屓にした老舗・丸善。ここの「アテナインキ」は一時姿を消したものの、リニューアルを重ね戦前から売られ続けるロングセラーだ。その現行品はご覧のとおり、往年のインク壺を髣髴とさせる瓶が特徴。ブルーブラックの色味は6のカランダッシュのものを僅かに緑っぽくした感じで、こちらも目に優しい。
丸善 ブルーブラック飯野高広
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ファーバーカステル「ミッドナイトブルー」
数年前にリニューアルされたファーバーカステル伯爵コレクションの瓶は、アールデコ期のガラス細工を思い出させてくれる、非常に端正なデザインが特徴。ここの「ミッドナイトブルー」は、6と7の中間の色合いで、1のパーカーのスーパークインクにかなり近い。耐水性も比較的あるので、最近出番が多いインクの一つになっている。
ファーバーカステル ブルーブラック飯野高広
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Custom743 Cニブ
ペン先の「C」はCoarseの略でFine(細い)の反対=極太を意味する。この価格帯の他の商品に比べ、ペン先全体がボディに対して大きめなので、書くときにどこに筆を運んでいるか確認しやすい。また、持った時のバランスも個人的には好みである。
パイロット(PILOT) 日本飯野高広
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President UEFニブ
シャキッとした筆さばきが味わえるこのメーカーらしい良品。ペン先はUEF=Ultra Extra Fineつまり極細より更に細い超極細。個人的にはこれが最も素直な書き味に感じ、購入に至った。
プラチナ 日本飯野高広
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Custom Legance Mニブ
今から6年ほど前、銀座の中古カメラ店・レモン社をフラッと覗いた際、軸の美しさで衝動買いした一本。Customシリーズの中でLegance(レガンス)は軸にマーブル模様の樹脂を用いたものの呼称で、これにはイタリア製の樹脂が使われている。
パイロット(PILOT) 日本飯野高広
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プラチナ 3776 Musicニブ
本来は読んで字の如く楽譜を書く際に最適化させたペン先だが、カリグラフィー的な文字や縦太横細の明朝体的な文字が簡単に書けることもあり、隠れファンが多い。このペン先もプラチナのものが個人的には一番相性が良く、趣のある太字を書きたい時に活用している。因みにこれは一世代前の3776である。
プラチナ 日本飯野高広
