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PENTAX Super-Takumar F3.5/35mm 前期型 Type4
PENTAX Super-Takumar F3.5/35mm 前期型 Type4 今回も”Super-Takumar F3.5/35mm“のご紹介です。 この、”Super-Takumar F3.5/35mm“の名前を持つレンズには前回でもご紹介した通り、多くのバージョンが存在し、結構厄介なレンズと言えるのではないでしょうか? 決まった分類が有るわけではありませんが、大雑把に言うと初期型、前期型、後期型と分けることが出来ます 初期型と前期型は、外観から見分けるのは結構難しくなりますが、決定的な違いは、絞り込みの違いで判別することが出来ます。 22まで絞り込めるのが、初期型で、この初期型にも2種類あり絞り環、“8”が白色で刻印され(すべてがそうなのかは不確か)、スナップマークがマイのが、Type1。 赤色で“8”を刻印され、スナップマークが付いているのがType2と分類できます。 16まで絞り込めるのは、前期型。こちらも2種類あって、こちらは銘板の刻印の違いで判別します。 製造番号が”Asahi Opt.Co. Lens made in Japan”の刻印の後ろにある製品が、Type3. ”Asahi Opt.Co. Lens made in Japan”の刻印の前にあるものが、Type4という事になります。 (分かりやすい様にType1~4と便宜上振り分けただけで正式な名称ではありません) これとは別に、距離表示が覗き窓式になり後玉周囲の構造が変更されたものを後期型と分類しています。 後期型は外観が大きく異なっているので分かりやすいと思います。また、流通量も多く多くの人が、”Super-Takumar F3.5/35mm“と言えば、後期型をイメージするのではないでしょうか。 今回紹介するレンズはこれらの中の、Type4になります。 後期型に移行する前の最後のモデルです。 【Type4の特徴】 絞りリング : ローレーット型、最小絞り F16 表示文字 : ヘルベチカ書体 スナップマーク : あり ft表示の並び : 30 15 10 、m表示の並び:10 5 3 銘板表示 : Super-Takumar 1:3.5/35 (製造番号) Asahi Opt.Co. Lens made in Japan この説明文は、レンズを詳しく説明されている、『つんつんブログ』さんを参照させて頂いています。大変勉強になりますので是非伺ってみてください。 http://tsun2.way-nifty.com/blog/2015/11/35mmf35-4036.html 参考動画: https://www.youtube.com/watch?v=7YSDcPwOoco&t=82s
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PENTAX Super-Takumar F3.5/35mm 初期型 Type2
PENTAX Super-Takumar F3.5/35mm 初期型 Type2 ほぼ同じ外観で、4つのバリエーションが有る” Super-Takumar F3.5/35mm“レンズ。販売開始時期によって微妙な違いが有ってややこしいことこの上ないレンズですが、コレクターにとっては魅力的な美味しいレンズと言う事が出来ます。 今回のレンズは、その中でも初期型の2世代目、Typ2に当たる製品となります。 F22まで絞り込めるタイプで、この後のモデル(前期型と呼ばれている)は、F16までの絞り込みとなりますので少し分かりやすい変化が有りますね。 ペンタックスレンズの「あるある」のように感じるのですが、同じ製品名のレンズで、初期のモデルは、F値が22までとなっていた物が、マイナーチェンジで、F値が16に変更されるケースが良くある様に思います。 どの様な理由でそうなっているのかは分かりませんが・・・理由を知りたい所ですね。 個人的には、4つのバリエーションの内一番最初の、初期型のType1だけ今のところ所有していません。なかなか出会う事が無いのですがこれも縁、慌てず気長に探していきたいと思います。 全てのバリエーションのモデルに共通しているのは、小型・軽量コンパクト(全長約35mm)である点です。 ここまで軽く出来ていると、取り扱いが本当に楽で機動力抜群、特に、ASP-Cフォーマットのデジイチでの利用となると、標準レンズに近い使用感の良いレンズです。 比較的低価格ですが、写りはしっかりと描写するコストパフォーマンスが高いレンズです。 流通量も多いオールドレンズで、安くて程度の良い中古品が多く手に入れやすい製品だと思います。 【「Super-Takumar F3.5/35mm」のモデルの違いについて】 大変厄介なレンズシリーズです。 このレンズは実に多くのバージョンが存在しています。 ざっと列記しますと、一番最初に登場した、初期型というモデルが有るのですが、絞りが、F22まであるものは初期型。 絞りが、F16までのものが前期型という事になります。 さらにややこしいことに、この初期型自体が二つのタイプに分かれ、絞り表記のF8が白いペイント(全てがそうかは確かではない)で、スナップマークが無いモデルが、Type1。 絞り表記のF8が赤くペイントされていて、スナップマークのあるモデルが、Type2。 次に前期型と言われるモデルです。これまた二つのタイプに分かれ、レンズの銘板の“Super-Takumar 1:3.5/35”の表記の前に製造番号が打たれているモデルが、Type3。 “Super-Takumar 1:3.5/35”の表記の後ろに製造番号が打たれているモデルが、Type4となります。 そして最後に登場するのが、後期型となります。 後期型は外観が違っているので分かりやすいですが、とにかくこの“F3.5/35mm”シリーズ分かりづらい事この上ありませんね。 (ここで記している、Type表記は正式なものではなく少しでも分かり易くするための仮の呼称です) 【M42マウント・Takumar 35mm F3.5 の系譜】 基本的なスペックは大きく変わっていませんが、細かなモデルチェンジをしています。 1959年~ 「Auto-Takumar 」 最大絞り:F22 1962年~ 初期型「Super-Takumar 」 最大絞り:F22 (Type1・Type2) 1964年~ 前期型「Super-Takumar」 最大絞り:F16 (Type3・Type4) 1966年~ 後期型「Super-Takumar」 最大絞り:F16 距離指標:覗き窓 1971年~ 「Super-Multi-Coated Takumar」 最大絞り:F16 参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=NhTzYaLqyR8&t=41s
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PENTAX Super-Takumar F1.8/50mm 後期型
PENTAX Super-Takumar F1.8/50mm 後期型 今回のオールドレンズは「ペンタックス Super Takumar F1.8/55mm」(後期型)です。 ペンタックスのオールドレンズのシンボルと言っても過言ではない名品だと思います。 Super-Takumarと言っても多くのモデルが存在しており、 いわゆる初期型と呼ばれているタイプが、1962年に発売され、次に前期型タイプが1963年、後期型タイプが1965年に発売になっています。 1964年に、世界中で400万台以上を売り上げた、有名な一眼レフカメラの「ASAHI PENTAX SP」が、旭光学(ペンタックス)から発売され、主にこのカメラ用として使う目的のレンズだったと思います。 そういった流れから、このレンズも大変多く販売され、結果として中古市場での在庫も多く、非常にリーズナブルな価格で購入できるオールドレンズ代表格のようなレンズとなっています。 「Super-Takumar F1.8/55mm」後期型は、あの有名な別名「アトムレンズ」と呼ばれるレンズを使用しています。 アトムレンズ(トリュウムレンズ)というのはトリュウムという放射性物質を含んだレンズの総称です。トリュウムレンズと呼ばれるものは、カールツァイスが最初に採用したのですが、「Super Takumar 55mm F1.8」後期型以外にも同時期にいろいろなメーカーから発売されています。 使用されていた「酸化トリウム」は、レンズの屈折率の精度をあげる効果があるので描写力を向上させ、色収差を低減させた画像を得る事ができました。しかしこのレンズにも欠点もあり、経年劣化によりレンズが黄ばんでしまう事です。(特に紫外線が当たらない暗所で長い間保管するとより黄変する) レンズが黄色く変色してしまえば、撮る写真も黄色っぽい仕上がりになってしまいます。デジタルカメラで使用する分には、オートホワイトバランス設定で対応できますが、フィルムカメラで使用する場合は、撮る写真が黄色っぽいものになってしまいます。 この「トリウム」は放射性物質なので、被ばくの恐れ(肌身離さず身に着けていない限り問題はない)も心配されたり、黄変の問題などから、段々と使用されなって行きました。 この、「Super-Takumar F1.8/55mm」後期型は、開放値での撮影では、オールドレンズ特有のボケを味わうことが出来、絞り込んでいくときっちりとシャープな画像を得られ、小型軽量でコンパクトなレンズサイズと相まって大変扱いやすい優れたレンズであると思います。 【Super Takumar 55mm F1.8 後期型のスペック】 焦点距離 : 55mm 最短撮影距離 : 0.45m 絞り開放値 : F1.8 レンズ構成 : 5郡6枚 絞り羽根枚数 : 6枚 フィルター径 : 49mm マウント : M42マウント 【初期型・前期型・後期型の見分け方】 初期型と前期型、後期型の見分け方は、レンズ銘の中の製造番号の位置から判断する事ができます。Super-Takumar文字の前に製造番号があるのが初期型と前期型になり、後期型はAsahiの前に製造番号があります。 又、初期型と前期型の見分け方は、ピントの合焦マークで見分けます。丸と棒を組み合わせたマークが初期型、ダイヤマークが前期型となります。 参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=gKEqUpmkv4E https://www.youtube.com/watch?v=tUd47N_fmvY https://www.youtube.com/watch?v=codMf5mg8g0 https://www.youtube.com/watch?v=r7Yk-zqjDEc https://www.youtube.com/watch?v=4NgXJ7vT2r8
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PENTAX Super-Takumar F2.0/50mm55mm
PENTAX Super-Takumar F2.0/50mm55mm オールドタクマーレンズで最もポピュラーなレンズと言えば、TAKUMAR 55mm/F1.8でしょう。 上位バージョンの、F1.4/50mmもありますが、今回紹介するレンズは、Super Takumar 55mm F2です。 このレンズは、もともと海外向けに製造されたモデルのようで、海外ではF2.0が当時はスタンダードであった様です。 F値の違いは、0.2と僅かではありますが、されどこの0.2の差は大きいようで、開放値当たりのボケ感のなど、開放でも、周辺にかけてもある程度解像する様です。 このレンズ、外観から見ると、Super Takumar 55mm F1.8と見分けを付けることは難しいと思います。 見分け方の一番の方法は、銘板の刻印にあります。刻印が、2.0と1.8という違いは言うまでもありませんが、“2.0/55”の刻印が黄色で刻印されている点が一番の違いと言えるでしょう。 勿論絞り環の刻印も、”2”までになります。 一見、コストダウンを図った廉価版のレンズと思われていますが、いわゆる「コストダウン」の2Fレンズと言うだけではなくその性能からすると、かなり出来栄えの良いレベルの高いレンズだと言えるのではないでしょうか。 発売当時の価格が、F1.4や、F1.8のレンズと比べてもそれほど価格差がないことからも、PENTAX自体がこのレンズを廉価版としてどこまで意識していたのか疑問が有ります。 このレンズについてさらに詳しく知りたい方は、https://one-scene.com/products/336へご訪問ください。 掘り下げた情報を知ることが出来ます。 【製品データ】 対応マウント : M42マウント フォーカス : MF レンズ構成 : 5群6枚 絞り羽根枚数 : 6枚 焦点距離 : 55mm 最短撮影距離 : 45.0cm 開放F値 : F2.0〜F16.0 画角 : 43度 フィルター径 : 49mm サイズ : 最大径×長さ 約57mm×約36mm ※製造時期によって差異在り 重量 : 200g 発売日 : 1963年01月01日 参考動画: https://www.youtube.com/watch?v=5K2EzyXO3lU https://www.youtube.com/watch?v=OOtELtI2U50 ここからは、『薔薇迷写真・放送部が』という方のホームページでされていたチャート撮影評価を抜粋、参考にさせて頂きます。 大変参考になりますので、是非お伺いしてご覧になって下さい。 (http://barameiphoto.sblo.jp/article/186091043.html) 『とりあえず絞り開放からですが、ボケは大変綺麗ですし、この時点で他のタクマー標準レンズよりも解像している雰囲気があります。つまるところ実用域が多いと言えるのがこのレンズです。 もやっと感はあるものの、開放から全域である程度芯がある描写をします。これは、他のタクマー標準レンズには無い傾向ではないかと思います。ただし、他よりも樽型収差が強いかもしれません。 ですが、開放から積極的に使えるというのはポイント高いと思います。 [絞りF2.8]) モヤっと感が無くなってきました。 周辺減光も減りました。 [絞りF4.0]) 更に解像感は上がりました。 ここで既に均等な感じになってきています。 ただし、中央は他のタクマーのほうが解像しているかもしれません。 [絞りF5.6]) コントラストがぐっと上がったように感じます。 全体で非常にくっきり写っていて、文句がありません。 [絞りF8.0]) ちょっと出来すぎですね。片ボケ感も大してなく、風景とか撮ってもなんら問題は起きなさそうです。 ちなみに、この絞りだと、50mm F1.4も55mm F1.8も似たような解像傾向ではあります。 ほとんど同じですね。 [絞りF11]) なんか、更に解像感が上がったような・・データ容量的には、更に解像しているようです。 F5.6 F8 F11で際立った描写をします。 [絞りF16]) データ容量的には、少し解像が落ちたことになっていますが、何ら問題の無い描写です。 このレンズは全域で文句なしに使えます。 つまり、他のタクマーよりも実用域は広いと言えそうです。 ちょと驚きですね。デジタル時代だから分かる結果でしょう。 自分も、安かろう悪かろうと思っていたクチですが、一度使ってみて、あれっ?と思った覚えがあります。 [絞りF8] 遠景も素晴らしい描写、奥行き感も素晴らしいものがありますね。風景にも完全に対応できます。 扱いやすさが半端ではありません。オールドレンズとしても、非常に使いやすく、入門者にも最適かもしれません。』
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PENTAX Super Takumar F2/35mm
PENTAX Super Takumar F2/35mm 同じ年代のタクマーオールドレンズの中にあっては、明るめのF2の開放値を持つ35mm広角レンズです。 このレンズは、ペンタックスオールドレンズラインナップのなかでは、50mmに近い構造になっている広角レンズです。 絞り環には、F2・F2.8・F4・F5.6・F8・F11・F16の刻印があり、印字がない部分にも設定ができる構造で、1段絞りではなく、実際は0.5段絞りになります。 と言う事で、F3.3・F4.8・F6.7・F9.5といったF値も選択できるようになっています。 絞り羽は6枚で絞り形状は6角形となります。 ASP-Cのデジタル一眼に取り付けて使うには、たいへん使い勝手の良いユースフルなレンズです。 F2.0の明るさが有りますので、タクマーレンズ特有のゴーストやフレアー、それにペンタックスオールドレンズ特有のボケも勿論楽しむことが出来きる魅力あふれるレンズです。 F2.0の明るさを持っているので、他のペンタックスオールドレンズ群の中では少し高価ではありますが、発売当時の価格に比べると、手の出せない程の事は無いのではないでしょうか。 この、Super Takumar F2/35mmレンズには、同じ名前で、異なったレンズが存在します。 外見を見れば一目瞭然で、サイズが全く異なっています。 正しく言うと、Super Takumar F2/35mmの前期型と言う事で、製造時期が1963年~と言う事になっていて、Fatタイプと呼ばれることもあり、今回紹介している後期型に比べるとちょっとおデブちゃんで、なんとフィルター径は67mmもあり迫力のある外観をしています。流通個数も少なめで、後期型より貴重品扱いされているレンズです。 【レンズスペック】 発売 : 1968年~ マウント : M42 レンズタイプ : 単焦点レンズ フォーカス : マニュアルフォーカス 最小絞り : f16 開放絞り : f2.0 最短撮影距離 : 40cm 絞羽枚数 : 6枚 フィルター径 : 49mm 参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=SgxKQwDX7ok https://www.youtube.com/watch?v=cBoFNBbqtCk&t=1s https://www.youtube.com/watch?v=g8yIUPQRnnU&t=20s https://www.youtube.com/watch?v=g8yIUPQRnnU
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PENTAX Super-Multi-Coated TAKUMAR F1.4/50mm
PENTAX Super-Multi-Coated TAKUMAR F1.4/50mm ペンタックスのオールドレンズで、F値1.4の明るめの標準レンズがこの50mmレンズと言う事になります。 前回アップしたレンズは、Super-Takumarの1.4/50mm、そして今回のレンズは、Super-Multi-Coated TAKUMARの1.4/50mm。 外観も含め一体どこが違うのかと言う程そっくりで、カメラに装着してしまうとほとんど見分けがつきません。 「銘板」の刻印の違いで辛うじて判別できるレベルです。 アトムレンズを使っている点も同じで、経年変化でどちらも黄変してしまうところも同じ、紛らわしいことこの上ありません。 暗い所で長期間使わずにいると特に黄変が進みやすいようで、屋外など紫外線の強い所でよく使う場合などは黄変もゆっくりになる様です。この様に黄変してしまう点が、アトムレンズの弱点なのですが、オートホワイトバランスを備えた最近のデジカメで使用する場合は、それほど気にしなくても良いのではないでしょうか。 また私は、黄変してしまったアトムレンズを、紫外線照射で元に戻す処理をして使っていますので特別アトムレンズに気を使うことなく、アトムレンズの優秀さを楽しみ乍ら愛用しています。 この50mmレンズシリーズには年代によってタイプの異なるモデルが存在している点も興味深い所です。 ➀ Super Takumar 50mm F1.4 最前期8枚玉 ➁ Super Takumar 50mm F1.4 前期8枚玉 ➂ Super Takumar 50mm F1.4 後期7枚玉 ④ Super-Multi-Coated TAKUMAR F1.4(今回のレンズ) ⑤ SMC TAKUMAR F1.4 (前々回のレンズ) 以上のタイプが存在していて、➀~➂と④については前回の説明、⑤については前々回の説明を参考にして頂ければと思います。 今回のSuper-Multi-Coated TAKUMAR F1.4は、レンズの特性もSuper Takumar 50mm F1.4と似通っているのですが、アトムレンズ(アトムレンズについては前回の説明を参照)を使っている点も似た傾向の一因かと思います。 ただ大きく異なっている点もあります。 それはレンズにマルチコーティング施している所で、逆光耐性も増しているだけでなく、画像の橋の方での解像度アップも図られているようです。 この傾向は、デザインを少し改めた、M42マウントの最後のモデルであるSMC TAKUMAR F1.4に受け継がれているようです。 【レンズスペック】 発売 : 1971年~ マウント : M42 レンズタイプ : 単焦点レンズ フォーカス : マニュアルフォーカス レンズ構成 : 6群7枚 最小絞り : f16 開放絞り : f1.4 絞羽枚数 : 8枚 画 角 : 46° 最短撮影距離 : 0.45m フィルター径 : 49mm レンズコーティング : マルチコーティング レンズ本体サイズ : 61.5mm×38.5mm 本体重量 : 230g 参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=qZ8LqK5jIcc https://www.youtube.com/watch?v=iOZbUUUgRiY https://www.youtube.com/watch?v=zQhG1g4FBNs&t=29s https://www.youtube.com/watch?v=lxjYygZZNow https://www.youtube.com/watch?v=D9KWwjFVTqM
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PENTAX Super-Takumar F1.4/50mm
PENTAX Super-Takumar F1.4/50mm PENTAX Super Takumar 50mm F1.4は1964年に発売されたAsahi Pentax SP用の標準レンズです。 旭光学としては初めてのF1.4クラスの明るいレンズと言う事になります。 Pentax SPは、一眼レフの傑作機で、東京オリンピックが開催された年にあたる1964.0年に、フォトキナで発表していた大ヒットカメラを、旭光学は満を持して発売したとのことです。 1960年代、一眼レフ用標準レンズでF1.4クラスは各社のフラッグシップレンズといえるものしたが、52mm~58mmといったものが多くい50mmのものは少なかったようです。 国内で50mm F1.4に一番乗りしたのはNikkor-S Auto 50mm F1.4で1962年のことで、Super Takumar 50mm F1.4も50mmレンズとしては比較的早いデビューのレンズであった様です。 初期のこのレンズは6群8枚という複雑な設計を持っていたのですが、比較的早くに再設計されて7枚玉に変更されています。 標準レンズのスペックとレンズ枚数は、50mmF2クラスだと6枚、50mmF1.4クラスだと7枚と似た構成が多いようです。 但し、50mmF1.4で8枚構成は珍しく数えるほどしか存在していない為、貴重なレンズとしてニーズの高い人気レンズとなっています。 一般的にレンズ枚数は増えれば増えるほど修正できる収差も増える為、高性能になる傾向が有るのですが、生産コストが上がってしまうため技術革新に合わせて枚数を減らすことが多いですね。 一口に、Super Takumar 50mm F1.4レンズと言っても、発売時期によってタイプが違ってきます。 ➀ Super Takumar 50mm F1.4 最前期8枚玉 8枚玉の中でも非常に古くシリアルが飛んでいる(通常の前期は96万番台から)為サンプル版やβ版ともいわれている。距離指標の形が異なります。 ➁ Super Takumar 50mm F1.4 前期8枚玉 外観上の特徴は後期型に近いが赤外線指標がF4より開放側にあるため8枚玉であることがわかります。 ➂ Super Takumar 50mm F1.4 後期7枚玉 通常の7枚玉。赤外線の指標がF4とF8の間にあることから7枚玉であることがわかる。7枚玉としては初期のタイプになります。 次の世代よりマルチコーティング化されたスーパー・マルチコーテッド・タクマーとなる。 そして今回取り上げているレンズは、➂のタイプも物となります。 さらに、このタイプのレンズには大きな特徴が有ります。 【黄変するアトムレンズ】 Super-Takumar 50mm F1.4は、製造後期の➂タイプになってから「トリウム」という放射性物質を使用した光学レンズが使用されるようになりました。ファンの間では別名アトムレンズと呼ばれています(人体への影響は無いとされています)。トリュウムレンズは、「風をも写す」ほどの優れた描写力を持っていると言われているのですが、アトムレンズ(トリュウムレンズ)は経年劣化によって黄色く変色してしまうため、写真全体が黄色いフィルターをかけたようになってしまいます。 あえて黄色いまま撮影して、オールドレンズらしいレトロな雰囲気を楽しむというというのも面白いですが、デジタル一眼などの設定でホワイトバランスを調整することで軽減することができます。 又、黄変レンズ自体も、紫外線を照射する事により黄変をもとに戻すことも可能になります。 このレンズの描写特性は、順光で撮影をすると、後ろのボケ感もなめらかで、美しいボケと黄変したレンズのレトロな写りが魅力となります。 現代的な新しいレンズでは表現しづらい様な、オールドレンズらしい独特な描写、温かみを残しつつも解像度もしっかりしています。 諧調の表現力が豊かなポートレート向きと言えるかもしれません。 参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=rCOcKB0BtZE https://www.youtube.com/watch?v=uRklDg-LQiQ https://www.youtube.com/watch?v=zQhG1g4FBNs https://www.youtube.com/watch?v=sG_69I45H2k 【基本仕様】 発売時期 : 1965年 対応マウント : M42マウント フォーカス : MF レンズ構成 : 後期型:6群7枚 絞り羽根枚数 : 6枚 焦点距離 : 50mm 最短撮影距離 : 45.0cm 開放F値 : F1.4〜16.0 フィルター径 : 49mm サイズ : 61.5mm×38.5㎜ 重量 : 252g
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PENTAX SMC TAKUMAR F1.4/50mm
PENTAX SMC TAKUMAR F1.4/50mm 1964年発売のベストセラー一眼レフカメラ、Asahi Pentax SP用に作られた標準レンズという事ですが、M42マウントの最後のレンズシリーズにあたるのが開放値F1.4の標準レンズである、「ペンタックスSMCタクマーF1.4/50mm」と言う事になります。 「ペンタックスSMCタクマーF1.4/50mm」は、1973年に発売が開始されています。 SMCとは、旭光学が開発した高性能のマルチコーティング、Super Multi Coatingの略で、青色と紫色の二色に輝く美しいコーティングにより、描写は、発色がよく、逆光耐性も向上し現代的なレンズにパワーアップしています。 Super-TakumarF1.4/50mmの流れを汲む後継機であり、そして最終進化バージョンで、優れたレンズ性能をしっかり受け継いでいるレンズと言えるでしょう。 オールドレンズの王道である、「Super-Takumar 50mmF1.4」。 そして、この「Super-Takumar 50mmF1.4」は、オールドレンズの入門用として人気を博していることは周知の事実です。 「Super-Takumar 50mmF1.4」には、前期の8枚玉と、後期の7枚玉が存在します。 そしてそれに続くのが、「Super-Multi-Coated TAKUMAR 50mmF1.4」、そして、今回の「SMCタクマー50mmF1.4」と言う事になります。 前期モデルは、8枚玉として人気のモデルで、後期モデルは、空気まで写すレンズとして有名なトリュウム(アトム)レンズを使って人気が有りました。Super-Multi-CoatedタクマーとSMCタクマーはマルチコーティングを施し色の乗りよく描写するという事で、それぞれに魅力を備えた名玉だと思います。 あくまで個人的な感想ですが、やはり最後の登場したSMCタクマーは、マルチコーティングの威力を発揮した描写力に一日の長がある様に思います。 最後に、この下記の3モデルの概要を説明しますと、 [Super Takumar 50mm F1.4 前期モデル] 対応マウント : M42マウント フォーカス : MF レンズ構成 : 7群8枚 絞り羽根枚数 : 6枚 最短撮影距離 : 45.0cm 開放F値 : F1.4~16 最大径 : 61.5mm 長さ : 43mm フィルター径 : 49mm [Super Takumar 50mmF1.4 後期モデル] 対応マウント : M42マウント フォーカス : MF レンズ構成 : 6群7枚 絞り羽根枚数 : 8枚 最短撮影距離 : 45.0cm 開放F値 : F1.4~16 最大径 : 61.5mm 長さ : 38.5mm フィルター径 : 49mm その他 : トリウムレンズ使用 [SMC Takumar 50mmF1.4] (Super-Multi-Coated TAKUMAR 50mmF1.4は外観以外はほぼ同じ仕様) 対応マウント : M42マウント フォーカス : MF レンズ構成 : 6群7枚 絞り羽根枚数 : 8枚 最短撮影距離 : 45.0cm 開放F値 : F1.4~16 最大径 : 61.5mm 長さ : 38.5mm フィルター径 : 49mm その他 : Super Multi Coated仕様 参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=Y8FOeBl0xiA https://www.youtube.com/watch?v=9jL6uo8mGe8 https://www.youtube.com/watch?v=SGc8_VU0AWY https://www.youtube.com/watch?v=NhTzYaLqyR8&t=24s https://www.youtube.com/watch?v=DrpjTi_onGc
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PENTAX Super-Takumar F3.5/24mm
PENTAX Super-Takumar F3.5/24mm このレンズは、24mmと言う広角レンズで、レンズ構成は8群9枚、小型軽量が特色のタクマーレンズ群の中にあって少し大ぶりな外観を持っています。 58mmのフィルター径で、アダプターを介して最近のデジタル一眼に着装するととってもクール!バランスも良くとってもかっこいいレンズですネ。 加えて、この24mmの広角と言うのは、ASP-Cセンサー搭載のデジカメに着装すると35mm広角レンズと同じような画角となって、すこぶる使い勝手の良いレンズともいえます。 オールドレンズファンならぜひ一本手元に置いておきたいレンズですね。 この後継機にSuper-Multi-Coated TAKUMAR F3.5/24mmが登場するのですが、レンズコーティングがマルチコーティングになった以外は大きな変更はないようです。 Super-Takumar F3.5/24mmレンズは1964年から1971年にかけて製造されました。 開放からくっきりとした写りですが、適度なボケ具合も味わうことが出来まず。 柔らかな写り具合と後継のSMCタクマーに比べとても自然な色合いの再現性で、それでいて、鮮やかな色合いも出せる実力の高い優れた広角レンズと言えます。 24mmという広角域を活かして、一面に咲く花の写真や都会のビル群の写真と言った風景写真には力を発揮してくれます。 参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=Xi1DBQG6Vqk https://www.youtube.com/watch?v=BPh1Xfy7PyY https://www.youtube.com/watch?v=Q4zeARfJPqw https://www.youtube.com/watch?v=h5c3zcn9AFs https://www.youtube.com/watch?v=XVwgjaSnczY 【製品概要】 メーカー : 旭光学(のちのペンタックス) レンズ構成 : 8群9枚 最短焦点距離 : 25cm 開放絞り値 : 3.5 最小絞り : F16 絞り羽根枚数 : 5枚 フィルター径 : 58mm レンズマウント : M42マウント レンズ重量2 : 45g 新品時当時価格 : 29,700円
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PENTAX Super-Multi-Coated TAKUMAR F4/200mm
PENTAX Super-Multi-Coated TAKUMAR F4/200mm 小型軽量のペンタックスのオールドレンズの中にあって、大ぶりな方の200mm望遠レンズです。 F値の4.0と決して明るい方ではありませんが、実用レベルとしては十分で、最近のデジタル一眼での使用では、カメラの性能向上の助けもあって実はとても使い勝手の良いレンズだと思います。 M42スクリュー規格のマウントアダプターマウントを着装すると少し長いシルエットとなりますが、それでもこのレンズは軽量で取り回しはやり易いと思います。 こういったオールドレンズは、デジタル一眼の機能をフル活用する事で、フイルムカメラでは出来なかった撮影が、可能となり、隠れていたオールドレンズの能力が引き出せることも大きな魅力となっているように感じます。 解説するまでもないとは思いますが、このレンズは、望遠レンズですので、近い被写体ですと、絞りを解放にして撮影することで、光の加減で背景に玉ボケ現れる事があり面白いボケ写真を楽しむことが可能です。 ただ、このレンズは、解放でのピント合わせは少し難しい様に感じます。 絞り込めばピント合わせも楽になりますのでそれほど困ることもありません。 絞り込むことで、キリッとした写真に仕上げることも可能です。 【基本データ】 清三: 1971年頃 焦点距離 : 200mm 絞り羽根枚数 : 6枚 最小絞り : F4 マウント : M42マウント フィルタ径 : 58mm 最短撮影距離 : 2.5m 質量 : 約550g 参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=_RX4qJcrdwY https://www.youtube.com/watch?v=923GGGQ7jR8 https://www.youtube.com/watch?v=ZV3jk81tUwY
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PENTAX Super-Takumar F3.5/35mm 後期型
PENTAX Super-Takumar F3.5/35mm 後期型 ペンタックスのオールドレンズの中では最も普及している、コストパフォーマンスの高い広角レンズですね。 「Super takumar 35mm /F3.5」は1960年代に発売されたレンズですが、同じの6~8称のレンズでも前期型と後期型と呼ばれるものが存在します。簡単に違いを見分けるポイントは、最小絞りの値を確認すればよいので簡単です。最小絞りがF22まであるのが前期型で、後期型は最小絞りがF16までになっています。 と言う事で、今回紹介するレンズは、後期型と言う事になります。 このレンズは、簡単に言ってしまうと、目立った特徴もなく至って平凡なレンズ。言い換えますと極端な癖のない大変使いやすいレンズかと思います。 また、ASP-Cセンサーカメラに着装すると丁度標準レンズ域をカバーする事になる事からもユーティリティの高いレンズではないでしょうか。 そしてこの「Super takumar 35mm /F3.5」の一番の魅力はなんといっても小さく軽い事です。 「Super takumar」の焦点距離35mmには、開放F値がF2のレンズが上位機種として存在しており、この「Super takumar 35mm /F3.5」は廉価版にあたるレンズと言う事になります。 Super takumar 35mm/ F2.0」は、オークション価格が大変高価で、35mm/F3.5の6~8倍くらいの価格で取引されています。 PENTAX SPと言ったオールドカメラに着装して使うのであればメリットは有りますが、最新のデジタル一眼に着装しての利用においては、価格差程のメリットはないように思います。 【Super -Takumar 35mm /F3.5の概要】 ■焦点距離 : 35mm ■最短撮影距離 : 0.45m ■絞り開放 : F3.5 ■レンズ構成 : 4群5枚 ■絞り羽根枚数 : 5枚 ■フィルター径 : 49mm ■マウント : M42マウント ■重量 : 152g 参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=7YSDcPwOoco&t=27s https://www.youtube.com/watch?v=kusju6aXRt4
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後期型 PENTAX Super-Takumar F2.8/105mm
後期型 PENTAX Super-Takumar F2.8/105mm 同名のややこしいレンズです。 ざっくりと分類しますと、 Takumar 105mm F2.8 前期型(4群4枚) 1958~1961年の販売と、 Takumar 105mm F2.8 後期型(4群5枚) 1962~1968年の販売分に分けることが出来ます。 前に、前期型は紹介済みで、今回は後期型となります。 ペンタックス・スーパータクマーシリーズで、中望遠と言えば、135mmが一般的な理解で、105mmと言うのはいささか中途半端なレンズと言えなくもありませんが、ASP-Cのデジイチで使うとなると、150mmクラスの望遠レンズと同じと言う事になり、一気に存在感が上がってくるように思います。 おまけに、F2.8と言う明るさも魅力のレンズだと思います。 流通量が圧倒的に多い135mm/F3.5レンズとは違い流通量も多くない事から、135mm/F3.5に比べ中古レンズ市場で比較的高価格で取引されている様です。 このレンズの描写力は、オールドレンズらしい柔らかさと、順光時のコントラストの高さと発色の良さが特徴です。 2.8の明るさもあって、使い勝手に優れた中望遠レンズだと思います 参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=b0vsTzZedmw&t=17s https://www.youtube.com/watch?v=9ja99gPAQgM 【製品概要】 レンズマウント : M42スクリューマウント 対角線画角 : 23度 絞り羽根 : 6枚 最小絞り : F22 レンズ構成枚数 : 4群5枚 最短撮影距離 : 1.2m フィルター径 : 49mm サイズ : 57(最大径) x 63(長さ) mm 重量 : 285g
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PENTAX Super-Takumar F3.5/28mm 後期型
PENTAX Super-Takumar F3.5/28mm 後期型 この、Super-Takumar F3.5/28mmレンズには、以前ご紹介した、前期型と今回の後期型という同じ名前を冠したレンズです。 名前は同じでも、外見が大きく異なっていて、一番の違いは、フィルター径が58mmのタイプが前期型(6群7枚構成)、フィルター径が49mmのタイプが後期型(7群7枚構成)となりますので混同することはありません。 この後期型の発売開始は、1967年となっています。 オールドレンズ時代のSuper-Takumarシリーズでは、名前が同じでも、短期間に構成変更されたレンズが多く、Super-Takumar 35mmF2も同様に「外観から一目瞭然」に変更されています。さらに、Super-Takumar 50mmF1.4もレンズ構成が変更され、後に放射性物質を含んだトリウムガラスが用いられていたことから、「アトム」レンズと呼ばれるようになった、レンズを採用したタイプに変更されています。 ただ当時のタクマーレンズの特徴的な変更の流れは、小型軽量化が大きな目的であったように思います。 全てのレンズに当てはまるわけではありませんが、フィルター径の49mm化があったのではないでしょうか? 世界的大ヒット一眼レフカメラである、「PENTAX SP」に最もバランスよくフィットするサイズとしてフィルター径49mm化が図られたのではないかと、個人的に考えています。 Super-Takumar F3.5/28mmは使い易く描写においても優れた能力を持っています。 逆光時には、柔らかなフレアや、見事なゴーストが現れる広角レンズとして有名です。 順光の時には、しっかりとしたカラーコントラストが得られるレンズで、鮮やかなカラーの再現能力の高さは、オールドレンズの中でも強い印象を与えるレンズでもあります。 当時は、ユニバーサルマウントであったM42マウントを採用しており、マウントアダプターを介して様々なカメラに装着し易い点や、中古としての入手性の高さも、その人気を構成する大きな要素と言えるでしょう。 参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=RCk3RpbdLtA https://www.youtube.com/watch?v=kjpjNWVtAa8 【製品概要】 名称 : Super Takumar 28mm F3.5(後期型) メーカー : Asahi Optical Co マウント : M42 F値 : 3.5-16 焦点距離 : 28mm 画角 : 75度 撮影距離 : 40cm-無限遠 解像度 : 中心-?本以上/mm その他-?本以上/mm レンズ構成 : 7群7枚 絞り羽根数 : 51967 フィルター径 : 49mm サイズ : 径58mm 長さ41.5mm 重さ : 218g
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初期型 Super Takumar 105mm /F2.8
前期型 Super Takumar 105mm /F2.8 F2.8と明るく、貴重なペンタックス中望遠レンズで、玉ボケ(バブルボケ)が綺麗に出る銘レンズだと思います。 そして、このレンズは、最初期型の「Super Takumar 105mm /F2.8」となります。 タクマーレンズには、Auto TakumarやSMC Takumarなどの種類がありますが、その中で、もっとも有名で代表的なものがSuper Takumar(スーパータクマー)シリーズですね。 Super Takumarのマウントは、M42スクリューマウントで、ねじのようにくるくると回してカメラに取り付けます。このM42スクリューマウントを持つレンズは、オールドレンズの代表格と言っても過言ではないほど、名玉が多くあるます。 これらのM42マウントレンズを現代のカメラにつけるには、マウントアダプターと呼ばれる変換機が必要になります。 このSuper Takumar 105mm F2.8 前期型のレンズ構成は4群4枚となっています。 発売時期は、1958年~1961年です。 初期型は、最初6桁の製造番号となっていましたが、PENTAX SPの大ヒットで、Takumarレンズもヒットすることとなり、6桁番号はすぐに足りなくなり、あっと言う間に製造番号は、7桁に移行していきました。 この最初期型は、7桁の初期型と違い赤外指標が有りません。このことは最初期型を見分ける大きなポイントだと思います。 最初期型は生産数も多くなく、大変貴重なレンズです。 【一口メモ・・・赤外指標って】 赤外線写真撮影では通常の撮影とはピント位置が異なります。 これは色収差(軸上色収差)と呼ばれる現象で、波長の長さによって結像点が異なるといったものです。 例えば波長の短い青と波長の長い赤では、レンズの屈折率が異なるため結像点に微妙なずれが生じます。 赤外線の場合は赤よりも更にずっと長い波長になりますので、通常の可視光とは結像点が大きくずれてしまうのです。 その補正のために、マニュアルでフォーカスを合わせる必要のあるオールドレンズには「赤外指標」と呼ばれるマークが付いていました。 補正量は同じ赤外線でも波長によって、また焦点距離によっても異なりますので「指標」となっているのでしょう。波長が長いほど、また焦点距離が短いほどこの補正量は大きくなっていきます。この補正量はわりとアバウトなものです。 赤外指標はレンズのオートフォーカス化と共に消えていきましたので、最近のレンズには付いていません。 これにはフィルムとは異なる、デジタルカメラの「事情」が影響しているように思います。 デジタルカメラには赤外線に感度の高いシリコンが映像素子に使われています。赤外線の影響を受けないためにIRカットフィルターをカメラに内蔵させるという対策を取りましたが、これによって結果的に赤外撮影は「想定外の使用」となってしまったのです。デジタルカメラでは赤外撮影は想定されていませんので、レンズからも赤外指標が消えていった、という「事情」です。 参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=9ja99gPAQgM&t=9s https://www.youtube.com/watch?v=b0vsTzZedmw
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PENTAX Super-Multi-Coated TKUMARE F2.5/135mm 前期型
PENTAX Super-Multi-Coated TKUMARE F2.5/135mm 前期型 135mm望遠レンズと言うのは、よく言えば使い易い万能中望遠レンズ、悪く言えばこれと言った主張のない中途半端なレンズと言う事になるように思いますが、ASP-Cサイズのセンサーを持つカメラに着装すると、200mm望遠レンズに匹敵する望遠レンズと言う事になります。 ASP-Cカメラにとっては、面白いレンズと言えるかもです。 さらにF2.5の明るさを持つ望遠レンズとなると価値は一気に上がってきます。 このレンズは高価な望遠レンズとしての条件を満たしている魅力的な一品ですね。 このSuper-Multi-Coated TAKUMAR F2/135mm(前期型)は、1968年に開放F値「f2.5」の明るい中望遠レンズとして発売となりましたが、その後、1973年に発売されたものが「後期型」タイプとなります。 F2.5と言う明るさの関係から大玉の光学系を装備しておりズシリと重みを感じるモデルとなっています。 Super-Multi-Coatedタクマー135mmF2.5のレンズは、前期型と後期型の2種類があります。写りの感じはどちらも似ていて、少し柔らかめで線の細い、しっかりとした描写になります。かなり細かな部分まで描写して、開放側ではボケ味もきれいで、SMCタクマー135mmF2.5は、デジジタル一眼レフ・カメラにおあつらえ向きのレンズではないでしょうか。前期型と後期型、どちらも似た描写をしてくれますので、携行性等も考慮して好みに合わせて使い分ければ良いのではないでしょうか。 この、「前期型 PENTAX Super-Multi-Coated TKUMARE F2.5/135mm」のレンズ構成はエルノスター型4群5枚と言う事です。 エルノスター(Ernostar )はルートヴィッヒ・ベルテレが1923年エルネマン在籍時A.クルーグハルト(A.Klughardt )とともに発明したレンズである。名称は"エルネマンの星"の意。当初設計されたのはエルノスター10cmF2とエルノスター12.5cmF1.8である。これらのレンズは当時世界最高速(写真レンズにおける"高速"とは、低照度の撮影条件下で高速シャッターが切れる、すなわちF値の小さな明るいレンズであることを意味する)であり、エルネマンのカメラエルマノックスに装着されて夜間の手持ち撮影を可能にした。1925年には映画撮影機用のエルノスターF1.0、写真機用に画角40度を持つエルノスターF2.9が設計され、1929年には写真機用に画角40度を持つエルノスターF1.6が設計された。後にゾナーの原型となった。 エルノスター型レンズは中望遠レンズに適した特性を持っており、現在でも中望遠レンズの設計のお手本として普及している。 一方、「後期型」では6群6枚に設計変更しテレフォト型となっています。 望遠レンズは3種類に大別されます。 レンズ全長を縮めるために主光学系の後ろに凹レンズを配した「望遠型(テレフォトタイプ)」、そして対称型レンズ構成の「長焦点型」、これとはまったく別の反射鏡を使った「反射望遠型(ミラーレンズ、レフレックスレンズ、カタジオプトリックタイプ)」です。 まずは現代の望遠レンズの主流であるテレフォトタイプから紹介します。 望遠レンズで問題となるのは広角レンズとは逆にフィルムからレンズまでの距離が長くなり、レンズの全長が長くなり、またピント合わせの際の繰り出し量も膨大なものとなり撮影に支障をきたすことです。 そこで広角レンズのレトロフォーカスとは逆の発想で、主光学系の後ろに凹レンズを配して実焦点距離よりもレンズの全長を縮めたのが「テレフォトタイプ」(望遠型)と言う事です。 「Super-Multi-Coated」は7層に及ぶマルチコーティングを意味します。 参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=5RJMSFwn2lc https://www.youtube.com/watch?v=P06CyIHLndo https://www.youtube.com/watch?v=Gztz-P0fWR0 【製品概要】 重量 : 449g(実測) レンズスペック : 135mm /F2.5 絞り : f2.5〜f22(6枚羽) レンズ構成 : 6群6枚 最短焦点距離 : 1.5m フィルター径 : 58mm フード径 : 58mmねじ込み マウント : M42マウント
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