初期型 Super Takumar 105mm /F2.8

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前期型 Super Takumar 105mm /F2.8

F2.8と明るく、貴重なペンタックス中望遠レンズで、玉ボケ(バブルボケ)が綺麗に出る銘レンズだと思います。

そして、このレンズは、最初期型の「Super Takumar 105mm /F2.8」となります。

タクマーレンズには、Auto TakumarやSMC Takumarなどの種類がありますが、その中で、もっとも有名で代表的なものがSuper Takumar(スーパータクマー)シリーズですね。

Super Takumarのマウントは、M42スクリューマウントで、ねじのようにくるくると回してカメラに取り付けます。このM42スクリューマウントを持つレンズは、オールドレンズの代表格と言っても過言ではないほど、名玉が多くあるます。
これらのM42マウントレンズを現代のカメラにつけるには、マウントアダプターと呼ばれる変換機が必要になります。

このSuper Takumar 105mm F2.8 前期型のレンズ構成は4群4枚となっています。 
発売時期は、1958年~1961年です。

初期型は、最初6桁の製造番号となっていましたが、PENTAX SPの大ヒットで、Takumarレンズもヒットすることとなり、6桁番号はすぐに足りなくなり、あっと言う間に製造番号は、7桁に移行していきました。

この最初期型は、7桁の初期型と違い赤外指標が有りません。このことは最初期型を見分ける大きなポイントだと思います。
最初期型は生産数も多くなく、大変貴重なレンズです。

【一口メモ・・・赤外指標って】
赤外線写真撮影では通常の撮影とはピント位置が異なります。
これは色収差(軸上色収差)と呼ばれる現象で、波長の長さによって結像点が異なるといったものです。
例えば波長の短い青と波長の長い赤では、レンズの屈折率が異なるため結像点に微妙なずれが生じます。
赤外線の場合は赤よりも更にずっと長い波長になりますので、通常の可視光とは結像点が大きくずれてしまうのです。
その補正のために、マニュアルでフォーカスを合わせる必要のあるオールドレンズには「赤外指標」と呼ばれるマークが付いていました。
補正量は同じ赤外線でも波長によって、また焦点距離によっても異なりますので「指標」となっているのでしょう。波長が長いほど、また焦点距離が短いほどこの補正量は大きくなっていきます。この補正量はわりとアバウトなものです。
赤外指標はレンズのオートフォーカス化と共に消えていきましたので、最近のレンズには付いていません。
これにはフィルムとは異なる、デジタルカメラの「事情」が影響しているように思います。
デジタルカメラには赤外線に感度の高いシリコンが映像素子に使われています。赤外線の影響を受けないためにIRカットフィルターをカメラに内蔵させるという対策を取りましたが、これによって結果的に赤外撮影は「想定外の使用」となってしまったのです。デジタルカメラでは赤外撮影は想定されていませんので、レンズからも赤外指標が消えていった、という「事情」です。

参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=9ja99gPAQgM&t=9s
https://www.youtube.com/watch?v=b0vsTzZedmw

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