第4集 小千谷縮(1) (伝統的工芸品シリーズ切手 初日カバー)

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 小千谷縮は越後縮ともいい、麻の夏着尺地として知られている。新潟県の小千谷市を中心に、刈羽郡小国町、中魚沼郡川西町で生産されており、絣(かすり)、縞(しま)、無地のものがあるが、伝統的工芸品には、絣だけが指定されている。

 小千谷の麻織物の起源は、小千谷市の片貝町遺跡の縄文土器に麻織物の布目のあとが見られるところから、極めて古いものと考えられる。しかし、忠実としては、延喜式、吾妻鏡等の記述から、鎌倉、室町時代には、かなり高名であったことがわかる。

 小千谷縮は、生地が極めて薄くて軽く、肌ざわりがよいのでさわやかである。また、吸湿性が高いので、汗ばむような暑いときでもべとづかず、さらっとしているのが特徴である。シボ(しわ)出しをした布地を、晴れた冬空の深い雪の上で晒す、いわゆる雪晒しの風景は、この地方の冬の風物詩として有名である。

 伝統的な小千谷縮は、ちょ麻糸を染めて、平織りで織った絣織物で、緯絣と緯経絣がある。緯糸には撚り糸を使い、絣糸は手くくりまたは摺り込みによって染めるが、緯糸の場合は、木羽定規(細長い木羽-薄いホオノキが厚いボール紙の板-の側面に、緯柄の染める部分の印をつけた定規で、くくるときの種糸に相当する)を用いる。織るときの柄合わせ、耳合わせは手作業により、織りあがった布地は、湯もみしてシボを出す。伝統工芸士は、現在、絣染色4名、機織り6名の合計10名がいる。

※1985年当初の説明です。

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