キリシマミドリシジミ(昆虫シリーズ 初日カバーコレクション)

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キリシマミドリシジミ

シシミチョウ科

学名:Thermozphyrus ataxus kirishimaenisis OKAJIMA

「ゼフィルス」と愛称されるシジミチョウは、金緑色に輝くはねと愛らしい尾状突起を持ち、その変化に富んだ美しさは、多くの愛好家を惹きつけている。

 本種は最近までメスアカミドリシジミ属(Chrysozephyrus)に属していたが、最近猪俣敏男氏らにより、本種をタイプとする新属(Thermozephyrus)に移された。この仲間はミドリシジミ属やオオミドリシジミ属などと共に典型的なゼフィロスとして親しまれている。

 本種は、そのなかにあってもっとも華麗な種であり、ミドリシジミを代表するにふさわしい。他種にくらべると、雄のはねの表面の緑色は、黄色味がかっていて一段と輝かしく、また裏面も他に例がない銀白色をしている。雌の前ばねの表面は、他種と同じように青色と赤色の紋が現れるが、裏面は雄よりもさらに特色のある斑紋を表す。本亜種は1922年、霧島山の中腹で採集された標本にもとづいて岡島銀次博士が記載している。

 分布は、本州(西半分)、四国、九州、および対馬であり、別亜種subsp,yakushimaensisが屋久島に産する。原亜種は、西北ヒマラヤから、中国大陸西部にかけて分布する。

 成虫は暖帯の常緑広緑樹林を生息域とし、年1回7月中旬から8月初旬にかけて出現する。卵は、食樹であるアカガシ(ブナ科)の葉に産みつけられ、そのまま越冬。翌春、幼虫がふ化して、その葉を食べて生育する。台湾産の同属の種ムシャミドリシジミ(C mushaellus)が、1963年発行の中国切手に描かれている。

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