第2集 江戸木目込人形(1) (伝統的工芸品シリーズ切手 初日カバー)

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 京都で発祥した木目込人形が江戸に伝わったもの。正徳年間(1711~15)には、すでに、江戸に下った京都の人形師が多く、江戸文化の発展とともに作風が江戸風に変化した。
 木目込人形は、木彫りの人形に細い溝を掘り込み、そこに衣装地をきめ込んだもの(衣装地の縁を溝にそってはめ込んだもの)である。京都の木目込人形の素地は木であるが、江戸木目込人形の素地は桐の中粉としょうふのりを混ぜて練った「桐塑(とうそ)」で、型(釜といって、粘土で作った人形の原型を木枠の中に入れ、硫黄かアルミニウム[昔は松脂]を流し込んで作った雌型)で作るため、同一のものを量産することが可能である。東京都の台東区と埼玉県の岩槻市が主で、ほかに東京の東部地区8区、埼玉県の春日部市でも生産している。製品は、雛人形、五月人形、風俗人形、歌舞伎人形、能人形等で、小味の効いた細い目鼻立ちをしているのが特徴である。

 伝統的な江戸木目込人形は、胴体及び手足の素地は桐塑のものと白雲土を素焼きしたものがあり、いずれも上塗りは5回以上する。髪は絹糸。髪型は結上げ、割毛、禿(かむろ)。着付けに使用する生地は絹織物。生地は接着するのは寒梅(かんばい)糊(米の粉で作った糊)に限られている。伝統工芸士は現在、胴体13名、頭6名の合計19名がいる・

※1985年当初の説明です。

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