ベルギー/ユーロパリア日本祭 1989.9.16【World Topics Stamp Collection】

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『ヨーロッパで開催される「日本」の祭典』

 ユーロパリアとは"Europe(ヨーロッパ)"と"Opalia(古代ローマの収穫祭)"の合成語で、「ヨーロッパの祭典」を意味する。その起こりは、1985年、ベルギーの首都ブリュッセルで科学技術に関するワールド・フェアが開かれ、その呼びものとして組織された参加諸国によるアート・フェスティバルが大変な評価を呼んだことに始まり、そこに醸された高揚感、一体感が、ユーロパリア誕生のきっかけとなった。以来、1969年のユーロパリア・イタリア祭を皮切りに、2年に1度定期的に開催されてきた。毎回テーマ国を決め、90日間の会期に500種にのぼる文化・芸術イベントがベルギー各地で催され、現在では世界中の注目を集めるヨーロッパ最大の文化・芸術祭として知られている。

 そして1989年のユーロパリアのテーマ国に「日本」が選ばれた。ユーロパリアは今回が10回目だが、ヨーロッパ以外の国が指名されるのは「日本」が初めてのこと。ベルギー王室と日本の皇室の親交が深いことも、日本が選ばれた理由のひとつで、日本の皇太子さまも日本を代表して、開会式に出席された。会期は9月26日から12月17日までで、歌舞伎、能、文楽などの伝統芸能から、演劇、映画、音楽などの現代文学に至るまで、日本の文化全般が紹介され、西欧に「日本」に対する理解を深めてもらうことを狙いとしている。

 上の切手は、主催国ベルギーがこれを記念して発行したもので、期間中「日本美術における日本像展」に出品される「上杉重房坐像」(鎌倉時代)が図案。日本も同展の出品物から「紙本金地著色阿国歌舞伎図」を図案にした切手を同時発行している。日本では発行日は9月18日だが、ベルギーでは9月16日と17日に事前販売された。したがって、初日カバーには9月16日の日付印が押されている。

※1989年当初の説明です。

#切手

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  • 「紙本金地著色阿国歌舞伎図」

    日本で発行されたものです。

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