アンチグア・バーブーダ/1991年3月発行 (世界の歯軌条鉄道-1)【STEAM LOCOMOTIVE STAMPS OF THE WORLD】

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『ブレンキンソップとマレーが作った世界最初の歯軌条式機関車』

 リーズに近いミドルソン炭坑の主任技師ジョン・ブレンキンソップは、トレビシックの機関車を観察して、ちょっとした坂を登るにも車輪が空転することを目撃し、これを防止するために、機関車の車輪を歯車とし、地上に設置したレールの側面につけたイボと嚙合わせることを考えつき、機械技師マシュー・マレーと共同でこの方式の機関車を制作した。

 トレシビックの機関車は、シンリンダが1個であったため、クランクの位置がピストンの直線上で停止したとき(「死点」という)は、次の始動が困難であったので、マレーはシリンダを2個とし、クランクの角度に90度の差をつけることによって、死点をなくすことに成功した。

 <プリンス・ロイヤル>と名付けたこの機関車は、重量5トンの小型だが、1812年8月12日のミドルトン~リーズ間の平坦線を、90トンの貨車を牽引して、速度6.5km/hで快走した。上々の成績に満足して同形の機関車3両を制作した。

 その後10年ほどたって、スチブンソンその他の優秀な技術者の研究と努力の結果、この複雑な歯車と歯軌条を使わなくても、動輪とレール面の摩擦力だけで、平坦線はもとよりかなりの勾配線でも、列車や貨車を牽引して走行できる機関車が出現したので、この方式の機関車は当分の間沙汰やみとなった。

※発行当時の説明です。

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