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ビートルズ
レコードの世界

レコードショップを訪れると、驚くことがあります。それは、ビートルズ・レコードの種類の多さ。8年間活動したビートルズは曲数自体が多いのですが、それ以上に驚かされるのは、国別、レーベル別による種類の豊富さです。例えば、3枚目アルバム「A Hard Day's Night」では、国別、レーベル別、ステレオ盤、アナログ盤などの違いにより、同じ曲なのに数十種類のレコードが存在します。そして、それぞれのレコードの背景に”ストーリー”が隠されているのが特徴。
ミューゼオ・スクエアでは、そんな奥が深い「ビートルズ・レコード」の全体像が分かる特集を作りました。60年代のビートルズの活躍をリアルタイムで知っている人から、平成生まれのビートルズ初心者まで楽しめる内容になっています。
この週末は、レコードに針を落としてよいひと時を。 ミューゼオ・スクエア編集部

特集「ビートルズ・レコードの世界」で登場するビートルズ・レコードたち

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ビートルズ・レコードの歴史、魅力について考える

解散して40年以上経った今でも、世界中で人気があるビートルズ・レコード。どうして、今でもレコードファンの心を掴んでいるのか?その答えを探すために、改めてビートルズを振り返る。

ビートルズ・レコードの種類、違いを知る

ビートルズ・レコードを集める楽しさは”違い”を知ることだと思う。ジャケットのデザインの違い、音の違い。そんな違いを分かりやすく、図鑑としてまとめてみた。

掘り出し物のビートルズ・レコードが購入できるショップリスト

日本中のレコードショップで並べらているビートルズ・レコード。しかし、発売当時のオリジナル盤や、販売枚数が少ない限定盤などを探すとなると大変。そんな珍しいビートルズ・レコードが購入出来るショップを紹介。

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    ディスクユニオン新宿ロックレコードストア店

    東京都新宿区新宿3-34-12下菊ビル4F/5F

    2015年9月にオープンしたディスクユニオンのロック専門のストアであり、販売しているのはレコードのみ。
    2フロアを構える店内には、雑誌などでしか見たことのない、憧れの名作レコードが壁一面に並んでいる。在庫のレコードは、30,000点以上。定期的にヨーロッパ、アメリカを中心に仕入れを行い、海外オリジナル版などの珍しいレコードが常に店頭に並ぶようになっている。

    「ディスクユニオン全体でも、レコードだけを扱っているのは、新宿ロックレコードストア店だけです。そして、一番の特徴は、大々的にビートルズのコーナーを設置していること。常時、1000点以上を揃えています。これだけビートルズのレコードを置いてあるお店は、他のお店にはないはず。」
    そう語るのは、新宿ロックレコードストアの店長である藤村一樹さん。
    レコード好き、かつ、ロックが好きな人は、絶対に楽しめるお店である。

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    レコファン 渋谷BEAM店

    東京都渋谷区宇田川町31-2 渋谷BEAM4F

    渋谷のセンター街を抜けると、そこには宝探しができるスポットがある。そのお宝とは、アナログレコード。渋谷BEAMビルの4階にある「レコファン」は、1フロア全てを利用して、レコードやCDが並べられている。
    「渋谷のレコファンは、広いフロアに常時10万枚以上のレコードを並べています。幅広いジャンルを用意しているので、宝探しをするような気持ちで、お気に入りの一枚を探すことができますよ。」
    レコファンのマネージャーである保木さんが語るように、店内には平日の午後にも関わらず、レコードを探している人を目にする。渋谷の中心街ということもあるのだろうか、若い女性の姿が楽しそうにレコードを手にしているのが印象的だ。

    土曜日のお昼。
    レコファンでは、新しく入荷したレコードが店頭に並べられる。それを求めて、レコード好きはレコファンを訪れる。お宝に出会えるかどうかは分からないが、”探す”という行為が楽しいのだと思う。

    最後に、保木さんにこんな質問をしてみた。
    「レコードの魅力って何ですか?」
    少しの間を置いて、
    「レコードには愛着を注ぐことができる。自分の手入れ次第で、音が変わってくる。愛情を注ぐと、音に”暖かさ”が含まれる気がするんですよね。」
    レコファンには、全国から買い取りで並べられたレコードがたくさんある。その中には、以前の持ち主が愛着を注いだレコードがたくさん存在する。そんな愛着がある音を探すのも、楽しい時間である。

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    パーフェクト・サークル ビートルズ店

    東京都新宿区西新宿7-10-17ダイカンプラザB館507

    ビートルズ好きの間で有名なお店が、西新宿にある。
    
「パーフェクト・サークル ビートルズ店」は、26年前に誕生したビートルズ専門のお店だ。
店内にはビートルズに関する書籍やレコード、CDが数多く陳列されている。ビートルズ専門店という名前が言い表すように、滅多に見かけない貴重なレコードや、サイン入りレコードなどを見かけることができる。



    「ビートルズは、世界で最も有名な音楽アーティスト。昔のソビエトのような共産圏の国でさえ、ビートルズだけはこっそり若者の間で聴かれていた。そして、彼らの音楽は、今聴いても新鮮な発見がある。きっと当時の人たちは、ビートルズの音にとても衝撃を受けたんじゃないでしょうか。」
そう語るのは、パーフェクトサークルの店長である青木龍行さん。ビートルズが日本を訪れた1966年に生まれた青木さんは、26年間の歳月をかけて、ビートルズファンが楽しめる場所を作り上げた。

    
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<店長の青木さんに聞いてみた3つのこと>
    

Q:現在、お店で販売している中で1番高価なレコードは?
    
A:ジョンレノンの直筆サインが入った赤盤。店頭価格は70万円。1976年頃New Yorkに住んでいた知り合いが、たまたま街中のカフェにいたジョンとヨーコに出会い、サインをもらったそうです。
    


    Q:好きなアルバムは?
    
A:中期、後期のアルバムが好きです。「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」「リボルバー」が特に好きです。曲でいうと、アルバム「イエロー・サブマリン」に入っている「Hey Bulldog」でしょうか。「Helter Skelter」よりハード・ロックですね。



    Q:ビートルズ・レコードの売り上げに関して、時代での変化はありますか?
    
A:1996年〜2005年頃はレコードのバブル時期でした。今はネットオークションが出てきて個人でのレコード売買が成立する時代になって売り上げは以前と比べるまでもありません。しかしながら開店当初からの常連さんや最近ではポール・マッカートニーが来日公演した事で往年のビートルズファン、若いファン層の方々が、再度アナログレコードに興味を持たれて、来店されるお客様は増えつつあります。嬉しい限りです。
    
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日本中で売られているビートルズのレコード。
    その中でも、パーフェクトサークルが日英米盤とともに力を入れているのは、海賊盤である。ビートルズのレコードは権利関係が厳しいことで有名だが、一方で、世界中の業者が毎年海賊盤を作っている。さまざまな議論の余地があるが、ファンの立場からすると、そこでしか見れない映像、聞けない音がある。ビートルズという偉大なアーティストを生で観ることができない今、貴重なものであることに間違いはない。
    


    最後に、これからビートルズのレコードを集めようと考えている人へアドバイスをもらった。
    
「最初は、お店に来てもらい書籍を手に取ってもらうといいと思います。数百円で手に入る物が多いので、その本を読んで気になるレコードが見つかったら、実際にレコードを購入すればいいと思います。国内盤で帯のないものや再発盤などは安く購入できるので、オススメですね。」
    
青木さんが語るように、店内はビートルズに関する書籍も豊富である。ぜひ、自分にあった1冊を見つけて欲しい。
    

きっと100年後もビートルズの音楽は世界中で流れていると思う。それと同時に、ビートルズファンもいるのだろう。そんな彼らの聖地として、西新宿のパーフェクトサークルも、100年後の西新宿に存在していて欲しいと願いたくなる。

ビートルズ・レコードがもっと好きになる書籍たち

ビートルズの解説本は多い。それは、ビートルズが様々な逸話を残しているから。そんなビートルズ解説本から、おすすめの書籍を紹介。

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    レコード・コレクターズ増刊 ザ・ビートルズ・マテリアル vol.1 ザ・ビートルズ

    ミュージックマガジン 2013年

    ビートルズ50周年に合わせて書かれた「マテリアル本」。全4巻からなるシリーズとなっており、本作はビートルズレコードに焦点を当てた、一作目である。本シリーズは

    ・Vol.1 ザ・ビートルズ
    ・Vol.2 ジョン・レノン
    ・Vol.3 ポール・マッカートニー
    ・Vol.4 ジョージ・ハリスン/リンゴ・スター

    というシリーズ構成になっている。
    このVol.1はリリースされたシングル・アルバムの詳細を知ることができ、ビートルズファンの方にはたまらない本となっている。英国盤を中心に各レコードのジャケット写真がカラーで描かれており、各作品のエピソードなどが盛り込まれている。レコード盤をお持ちの方は、ジャケットの比較などをして楽しむことができる一冊となっている。

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    CROSSBEAT Special Edition ザ・ビートルズ (シンコー・ミュージックMOOK)

    シンコーミュージック 2009年

    いわゆる”ビートルズ解説本”の中では、初心者がとても読みやすい1冊。
    ビートルズのディスコグラフィが説明され、曲だけでなくビートルズにまつわる各種ストーリを紹介。
    例えば、1966年に起きた歴史的な「日本武道館」でのコンサートの当時の話などが盛りだくさん。当時を知らない世代の人にも理解しやすいように書かれているので、前知識がなくても気軽に読み込める。

    さらにこの本が面白いのは、現在活躍するアーティストに対して「お気に入りのビートルズの曲」をインタビューしている点である。ローリング・ストーンズやコールド・プレイなどのベスト・ビートルズソングを読むと、彼らが作っている音楽とビートルズの曲がリンクする錯覚を感じるのが楽しい。つい、いろいろと妄想してしまう。

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    ビートルズ日本盤よ、永遠に―60年代の日本ポップス文化とビートルズ

    平凡社 2003年

    各国で異なる、ビートルズの歴史を「日本版のビートルズ史」に焦点を当てて語られている。日本盤レコードを振り返り、当時どのように広まっていったのか、どういう社会現象が起きたのかなどのリアルタイムを振り返った内容だ。
    当時の時代を知っている方は再確認できたり、懐かしく思えるような内容が書かれている。また、知らない方は当時の時代背景など、まさにビートルズの歴史や影響力を学ぶのに最適な本となっている。

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    これがビートルズだ (講談社現代新書)

    講談社 2003年

    本のタイトルは、ビートルズファンに対して強気なメッセージであるが、内容を読めば納得。
    ビートルズの公式曲213曲を、全て1曲づつ1ページを使って詳細に解説をしているのが特徴的である。
    さらに面白いのが、ビートルズの曲に対して全てを褒めていないこと。私的な意見を入れて、”これは理解できない”などのツッコミを入れるている点に、とても好感度が持てる1冊。

    筆者からのコメントでも、
    ”なお今回の執筆を通じて、自分なりに新たに発見したことがいくつかある。たとえば『フォー・セール』に収録されている《ワーズ・オブ・ラヴ》。一般にはジョンとポールのコーラスとされているが、ポールではなくジョージとの結論に達した。これについては自信がある。しかし新発見とはいいながらも自信に欠けるものもないわけではない。あとは読んでいただいた方々の”耳”に委ねたいと思う。”
    このように、上級者向けの新たな発見の記載があると同時に、ビートルズ初級者に対しても理解できる内容である。

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    アナログ・ミステリー・ツアー世界のビートルズ1962-1966

    青林工藝舎 2012年

    世界各国各地のビートルズレコードを聴き比べることから、個体差の理由を探求された本である。英国盤以外のドイツ盤、南アフリカ盤や日本盤など、各国のレコードの特徴を記載。音質が良い、悪いということを言及するのではなく、どこが微妙に異なるのかを詳細に書かれており、マトリックスナンバーの解説なども書かれている。また、アナログレコードの製造過程や用語解説付きなので、ビートルズ・アナログレコード初心者の方でも読みやすい本である。

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    ビートルズ事典 改訂・増補新版

    ヤマハミュージックメディア 2010年

    ビートルズ入門に最適の一冊。1974年に初版が刊行されてから、約40年が経過するが、2010年に改定されてから今もなお、ビートルズ入門書としてロングセラーとなっている本である。主にレコードについてではなく、ビートルズのメンバー詳細や生い立ち、4人が育った街の紹介、についても書かれており、初心者から上級者まで楽しめる一冊となっている。他にもツアー、使用していた楽器、各シングルのチャートなどについても書かれている。

Special Thanks
  • 監修者
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    ショーン黒田

    ビートルズのレコードを集めつづけて、その数はLPだけでも250枚以上。 年代や国ごとで発売されているレコードの違いや、音の違いを楽しみながら、現在も収集を続けている。一番好きなビートルズの曲は「Strawberry Fields Forever」。 ショーン黒田さんが所有するビートルズ・レコードのコレクション一部を、こちらから閲覧できます。▶️ https://muuseo.com/record.fan

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