サーティーズブームとは?

1982年に日本で公開された映画『炎のランナー』がメンズクラブ誌などで注目され、日本のエーボンハウス(Avon House)が積極的に仕掛けたこともあり、ブリティッシュスタイルのブームが起こった。
ニューヨークのアラン・フラッサー(Alan Flusser)やラルフ・ローレン(Ralph Lauren)といったデザイナーもイギリスを意識したスタイルが多く、ロンドンのハケット(Hackett London)が日本に上陸するなど、ブリティッシュスタイルが日本で広まっていった。さらに1930年代(サーティーズ)に特化した日本のブランドも出るなど、DCブランドやアメリカントラッドとはまったく異なるトレンドを確立した。誇張された太いトラウザーズやコンビの靴、ブレイシーズ(サスペンダー)などが注目された。

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「着こなしは少しカジュアルですが、スーツは女性のクラシッククロージングになり得ると思います」というのは、以前【日本の実力派テーラーを巡る】でも取材させていただいたビスポークテーラー SHEETSの森田智さん。ミューゼオではお馴染みのファッションですが、女性にとってはあまり見慣れないかもしれません。

当連載では、クラシッククロージングの中でもレディスのオーダースーツとジャケットにフォーカスし、オーダーの基礎からテーラーの視点ならではのマニアックなコツまで3回(予定)にわけて森田さんに教えてもらいます。

まずは、レディススーツの原点から現在までの流れとともに、オーダー(手で作りあげられた)スーツと既製品の違いやそれぞれの魅力についてお届けします。スーツやジャケットが全てクラシッククロージングかと言うと、どうやらそうではないようです。ポイントは、中身と過程。