ノダテマグとモンロ(Monro)のコラボ木製マグカップ。木目を活かした食器で楽しいひとときを。

ノダテマグとモンロ(Monro)のコラボ木製マグカップ。木目を活かした食器で楽しいひとときを。_image

取材・文/オダマキミホコ
写真/佐々木孝憲

人気スタイリスト・平 健一氏に、IN(屋内)でもOUT(屋外)でも使える素敵なアイテムを紹介してもらう連載。アウトドア大好きな人はもちろん、アウトドアに縁のない人でも買って損なし!のアイテムが目白押しになる予定。第2回目は、会津漆器をモンロ流にアレンジしたユニークな食器。

木の質感を活かした漆塗りのマグカップとプレート

MuuseoSquareイメージ

ぬくもりを感じられると評判のよい木製マグカップ。有名どころでは北欧フィンランドで白樺のコブをくり抜いて作られるククサがある。

今回紹介するのは、ククサと同じように素材に木を使用しながら、日本の伝統工芸「会津塗」の技術を用いて作られたウッドマグと食器。斬新なグラフィックをアウトドアウエアやギアに落とし込んだアイテムを展開する「モンロ」が、昭和21年創業の老舗 「関美工堂」が手がける会津塗の漆器・ノダテマグとコラボレーションしたアイテムだ。

木のぬくもりを感じる「拭き漆(ふきうるし)」という技法を用いて、日本の伝統工芸品をカジュアル仕様に昇華。特別な日のものだった漆器の価値を見直し、普段の生活ではもちろん、アウトドアでも気軽に楽しめるように開発された。万が一壊れても修理をして使い続けられるアイテムでもある。

ラインナップは写真のデザインのものを含めてマグが4種類、プレートが13種類ある。

関美工堂(せきびこうどう)

昭和21年創業、楯やトロフィー、メダルなどをプロデュースしており、国内で最初に「楯」を発案・商品化したことでも知られる。現在ではインテリア小物、漆製品等の企画制作も手掛けるほか、ワンランク上の生活スタイルを演出するライフスタイルショップ「b Prese(ビープレゼ)」も展開。

展示会でコラボレーションネタを偶然キャッチ。

「もともと関美工堂さんとは“ノダテマグ”などのリースでお世話になっていたのですが、実際にお会いしたのが独自のものづくりをしているクリエイターたちの合同展示会、roomsでした。その時隣で出展していたのがモンロで、コラボレーションの話はたまたまそこでキャッチしました」

そしてサンプルができあがった情報をキャッチするやいなやリースをし、その後は数々のキャンプスタイリングで登場。もはや平さんスタイリングのレギュラーアイテムになりつつある。
現在プライベートでは通常のノダテマグをフェスやキャンプで使っていて、コラボバージョンも自分用に購入予定だとか。

カップには取っ手が付いていないが、手に馴染むデザイン。ノダテマグ×モンロバージョンでは今回紹介した2点が特にお気に入り。「パッと見てこれだ!って思ったんですよね。落ち着いたナチュラルなカラーの器にオレンジや水色の色使いが素敵で惹かれました」。マグには4つの“言霊”、Freedom、Love、Peace、Yes、が描かれている。

カップには取っ手が付いていないが、手に馴染むデザイン。ノダテマグ×モンロバージョンでは今回紹介した2点が特にお気に入り。「パッと見てこれだ!って思ったんですよね。落ち着いたナチュラルなカラーの器にオレンジや水色の色使いが素敵で惹かれました」。マグには4つの“言霊”、Freedom、Love、Peace、Yes、が描かれている。

昔ながらの製法で職人の手によって作られる伝統工芸品がデザインでガラリと変身。

モンロが提案するテーブルウエアアイテムは、食卓をインドア、アウトドア問わず華やかに演出したいと「モンロが考える食卓」をテーマに生まれたもので、使い勝手の良いもの、永く使えるものがラインナップされている。そして今シーズン加わったのが会津漆器とのコラボレーションアイテム。

漆器というと黒や朱など鮮やかな色合いと深い艶のあるものをイメージするが、このアイテムは木目が印象的で、言われなければ漆器だとは思わない。このアイテムに使われている漆はオリジナルの白漆で、表面に漆を塗っては布で拭き取る作業を繰り返して木目を活かして仕上げる技法、「拭き漆(ふきうるし)」で仕上げられている。

底面のロゴは紺系色の漆を、そして模様にはカラー漆を使用して、会津伝統の蒔絵師がすべて手作業で描いており、ひとつひとつが微妙に違い、味わいがあるのも特徴だ。

MuuseoSquareイメージ

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シンプルでスタイリッシュだけど、どこか温かみがある。食事のジャンルを問わず使えるデザイン。写真はブランチをイメージ。

軽くて丈夫。現代のインテリアにも違和感なくマッチするモダンなアイテムに。

魚のように見えるプレートと、お椀のようなマグ。この漆器の魅力は見た目の楽しさはもちろん、持ったときの軽さと、感触の良さ、口当たりの滑らかさにある。見た目だけではなく、食器に求められる性能をしっかり備えているのだ。

そしてディテールにも注目。プレートは端に開けられた穴がアクセントになっている。これは手で持つ際に便利なサムホール。

「立食が多くなるBBQやキャンプなどでこのサムホールはありがたい存在です。形状はゆるやかなカーブを描いていて、料理を美しく見せてくれる効果もあります。しかもこのカーブはプレート同士、同じ形はもちろん、同シリーズの形状の違うプレートとも重ねられるよう計算されている点も見逃せません」

マグに付いているのはぶら下げての持ち運びや収納に活躍する革紐ストラップ。これは濡れたり乾かしたりに強いエルク(ヘラジカ)の革が使われている。またマグ同士のスタッキングも可能なので重ねての収納にも対応する。
キャンプはもちろん、普段の食卓にアクセントが欲しいと思っている方にはぜひともおすすめのプロダクトだ。

MuuseoSquareイメージ

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使ってみてわかる機能的な作り。大きさもひとり用の食器としてちょうど良いサイズ。

NODATE mug HOLE-PLATE FISH TALE / BORDER

価格:¥7,452(税込)
素材:国産朴材一枚もの・はぎ合わせなし
サイズ:4(H)×28.3(W)×16.5(D)cm

※予約商品

NODATE mug x Monro KOTODAMA-MUG /4 WORDS

価格:¥14,688(税込)
素材:国産栃材
サイズ:11.5(Φ)×7.2(H)cm

※予約商品

ーおわりー

File

Monro

「Urban Bohemian」をテーマに、デイリーウエアやアウトドアアイテムなどを通して、新しい豊かなライフスタイルを提案するブランド。
自然の中でゆっくりと流れる時間・空間を体感できる独自のイベントも企画。消費では得られない心のプリミティブな喜びを「仲間」や「家族」と共有することを実践している。コレクションはシーズンごとにユニークかつ斬新なテキスタイルデザインを発表、コラボレーションも積極的に行っている。

公開日:2015年8月28日

更新日:2022年3月31日

Contributor Profile

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オダマキミホコ

会社員からフリーのエディターになって3年。雑誌、Webで企画や編集の仕事を行っている。退職をきっかけに社会人1年目からの目標だった“手に職を付ける”ため、編集業と並行して手作り靴の修行中。

終わりに

オダマキミホコ_image

今までキャンプの食器と言えばプラスチック製が定番でした。軽くて壊れにくく、万が一壊れてもすぐに買い換えができるのが便利ではあるのですが、なんか満たされない感じもあってモヤモヤしていました。そんな時にこの漆器に出会って、キャンプシーンをワンランクアップさせてくれるアイテムだと確信。1~2点あるだけでもテーブルの印象が変わりそうです。

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