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第五回 謎めいたところが人気、ニョロニョロ

 ムーミンシリーズに登場するキャラクターのコレクションを個別にご紹介していく連載、今回はニョロニョロ。ゆらゆらと集団で移動するが、その生態は謎に満ちている。電気を帯びていて、うかつに触ると焦げたり感電したりするため、ちょっと危険で不気味な存在。ところがグッズを集めてみると、笑えるものがたくさん!

取材日: 2015年7月29日

文/萩原まみ
写真/柳沼康史

たねから生まれ、電気を食べる!?

 ニョロニョロって何?と問われると、返事が少々難しい。
 動物ではあるようなのだが、夏至のイブにつやつやの白いたねを蒔くと電気を帯びながら生えてくるのだ。ただし、そのたねをどうやって採取するのかは不明。
 言葉を持たず、意志があるのかないのか、仲間同士では会話をしているのかどうかもよくわからない。
それでも何らかの目的があって移動しているようで、雷や気圧計が大好き。「雷を食べる」=雷でエネルギーをチャージしているとも言われている。

 小説と絵本、コミックスでは設定がやや異なり、絵本では木のうろに住んで座ってお茶を飲んでいたり、コミックスでは旅行カバンを手にムーミンやしきに押しかけてきたりしたことも。
 目の色は原作の設定では青白かったり、黄色に変わったり、怒ると赤く光ったりする。グッズの目はかつては目は赤だったが、現在は黒に統一された。「必ず奇数で行動する」という記述もあるが、挿絵を見るとまれに偶数で描かれていることもある。

 よくわからない不気味な存在なのに、白くて細長い形状がデザイナーの心を刺激するのか、さまざまなアイテムが発売されている。ニョロニョロというのは日本語名で、最近は原語名の「ハッティフナット」という文字が入ったグッズもある。
 また、ベリー味と黒糖キャラメル味の丸くてモチモチした食感の「ニョロニョロのたね」入りドリンクを販売する「ムーミンスタンド」というショップも大人気で、日本各地に支店を増やしている。ニョロニョロ尽くしの店内はファンにはたまらない空間。ドリンクのストローにはニョロニョロのホルダーがついていて、持ち帰ることができる。

MuuseoSquareイメージ

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シュールな雰囲気だけど、意外に使いやすいニョロニョロのマグ

アラビアから発売中の「the Hattifatteners」(2006~)には絵本『それからどうなるの?』が元絵として使われている。ニョロニョロがメインなのはその1点だけだが、左の「Dark yellow(Little My)」(1991~96)にはニョロニョロが床を焦がして亀裂を入れてしまうシーンが。真ん中の「Stockmann」(2012)はフィンランドのデパートで限定販売されたレアもので、他のキャラに混じってニョロニョロも登場している。

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1本でも2本でも、使うのが楽しいニョロニョロスティックと箸置き

ムーミンベーカリー&カフェ(経営は株式会社ベネリック)のオリジナル商品のなかで、最近の私のお気に入りがニョロニョロスティック。バラ売りなので、1本でマドラーとしても、2本セットでお箸としても使うことができる。ニョロニョロトングとキャラクターパスタは同店の定番人気商品。ホーローのバットも同店のものだが、すでに販売終了。ムーミンの食器でおなじみの山加商店の箸置きはムーミンなどのキャラクターもあるが、ニョロニョロのアクロバティックなポーズがツボだ。小皿はamabroとのコラボで、なんと有田焼!

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きちっと整列した姿が可笑しい、懐かしのコラボTシャツ

今ではムーミンとアパレルのコラボもまったく珍しくなくなったが、これはかなり前のナイスクラップとのコラボのもの。それまではアニメっぽい絵柄のTシャツぐらいしかなかったため、大人買いするムーミンファンが続出したと聞く。原画をおしゃれにあしらったキャミソールや華奢なデザインのTシャツ、トートなどがあり、私も数種類購入。ニョロニョロのなかにスナフキンが隠れている絵柄と、1カ所だけ青を加えたモノトーンがお気に入り。

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オーダーメイドの住所ゴム印と実印登録済みの印鑑

ネットでオーダーした住所入りのゴム印と印鑑(販売終了)。キャラクターはムーミン、ミイ、スナフキンなどから選ぶことができたが、いかにもなメインキャラクターは照れくさかったので、ニョロニョロで作ってみた。印鑑のほうは絵柄もプリントではなく彫り込まれていて、本体はツゲ材だったと記憶している。おもしろ半分で実印登録してみたが、何の問題もなくあっさり受理されたため、住宅購入契約の際にもこれを使用した。

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ニョロニョロの誕生の秘密がここに!?

ニョロニョロが気になるー!という方におすすめしたいのが原作小説『ムーミン谷の夏まつり』。「~~するべからず」という立て札に腹を立てたスナフキンが夏至のイブにニョロニョロのたねを蒔き、公園番に一矢むくいようとする驚きのエピソードが登場する。小泉今日子が語りを担当した『劇場版 ムーミンパペット・アニメーション~ムーミン谷の夏まつり』のDVDはアスミック/角川エンタテインメントより発売中。目にスパンコールを使ったニョロニョロ造形は必見!

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どこからともなくわらわらと集まってきた、巨大ニョロニョロぬいぐるみ

4体持っているニョロニョロの抱き枕とクッションはすべて貰い物。右の光沢がある素材で作られたDDIのノベルティはクジで当てた。右から2番目と左端は2007年ごろのクレーンゲーム景品で、ニョロニョロコレクターさんからいただいたもの。左から2番目のいちばん大きな抱き枕は体長約90センチの2Lサイズで、手触りもバツグン(株式会社セキグチ製/販売終了)。クリスマス会のくじで当たったが、持って帰るのが大変だった。

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<トップ画像アイテムについて>
トップ画像の3体は実は携帯用ハブラシ! ざっと集めただけでも、音楽に合わせてクネクネと踊るスピーカー、ソープディスペンサー、ガラスの一輪挿し、ボードゲームのコマ(左手前)、ムーミンスタンドのストローホルダー(左前から2~3列)、講談社文庫のノベルティのスタンプ、貯金箱……。お箸やトングなど、他のキャラにはないユニークなグッズもたくさんある。ニョロニョロだけを集めているコレクターの友人もいるのだが、1カ所に集めてみると特におもしろいのがニョロニョロだと思う。

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