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<牛革>革に化粧を施す、仕上げ。

なめし終えた革に着色をする工程が仕上げ。原皮の状態によって素肌を活かすか、カバーをするか。施す仕上げは変化し、この工程はお化粧に例えられることも多い。基本の『素仕上げ』『染料仕上げ』『顔料仕上げ』の3つを紹介しよう。

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素仕上げ

俗に言う「ヌメ革」。ほとんど仕上げ剤を使用せず、フェルトバフなどで、革の表面をこすって艶を出したもの。お肌で例えるならば、ほぼすっぴんに近い状態。革そのものの自然な風合いを活かした仕上げ方で、原皮そのものの状態が良いものがこの仕上げに適している。革靴では底材やライニングに用いられることが多い。

長所 革の肌触り、質感をダイレクトに味わえる、革らしい革。
短所 水でぬれるとシミができるなど汚れやすい。

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染料仕上げ

なめしの段階で染料を革に染みこませて色付けを施す仕上げ。薄化粧のような状態。肌のキメの細やかさや柔らかさを保った上で、鮮やかで透明感のある発色を出すことができる。革靴では高級靴のアッパーとして使用されることが多い。代表例は合成染料の一種であるアニリン染料を用いるアニリン仕上げ。またこれを施した後、表面に補助的に顔料を少々用いるものをセミアリニン仕上げと称する。

長所 革の素材感を活かしながら透明感のある色味になる。
短所 革の表面に傷があれば、そのまま出てしまう。

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顔料仕上げ

なめしの段階で染色を行い、なおかつ革の表面全体にスプレーなどを使って顔料を吹きかけて色をのせる方法。3つの仕上げの中では一番、厚化粧になる。革本来の風合いを残すことは難しいが、ムラなく傷をカバーしツルリとした仕上がりになる。多様な色味で仕上げることもでき、大量生産にも向いているため一般的な靴のアッパーに多く使用される。

長所 鮮やかな着色ができ、均一な革をたくさん作れる。キズも隠せる。
短所 表面をコーティングするため、革らしい質感はなくなる。

文/Muuseo Square編集部
監修/飯野高広

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