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知られざる「サンプル職人」の世界。Atelier K.I.(アトリエ ケイ アイ)を訪ねる

取材日: 2016年5月2日

「職人」を一括りにしてしまうのは、時として不適切だと感じることがあります。Atelier K.I.(アトリエ ケイ アイ)の池田耕平さんはサンプル制作を手掛ける「サンプル職人」。サンプル職人は、職人の中でもトップクラスの技術と知識、加えて豊かな創造性があることが条件です。通常新商品を生み出すプロセスは、デザイン画から始まります。しかしそれは平面。平面のデザインを頭の中で立体的にイメージし、1つ1つのパーツの関係性を想像しながら3Dに組み立てていく……。それがサンプル職人の仕事。単純作業ではなく、イメージを形にすることができる職人です。しかもサンプル職人に求められるのは1個のサンプルを完成させることに留まりません。パーツの型紙を作製するなどの設計図が必要です。手渡す職人さんたちの作業効率は良いか、完成品の見た目の美しさは保たれるか、そして機能や耐久性は備えているか・・・どの職人さんに渡しても均等に出来上がる設計図を作る、非常に重要な役割です。ですからサンプル職人は誰もが勤まるものではありません。池田耕平さんは、プロの職人の技術向上の為の指導育成にもあたっており、その創造性と技術力の高さは業界内でも知られている存在。レザーグッズでビジネスユースのオリジナル企画を思案中の僕は、そのアイディアを膨らませるべく、信頼する池田さんのアトリエを訪問しました。

Atelier K.I.(アトリエ  ケイ  アイ)_image

Atelier K.I.(アトリエ ケイ アイ)

屋号:Atelier K.I.(アトリエ ケイ アイ)
ブランド:PRO-MENER(プロムネ)
代表:池田耕平
〒111-0051 東京都台東区蔵前4-20-12クラマエビル3B PRO-MENER

学校卒業後、都内の皮革製品メーカーに就職。以来財布やバッグの企画、パターン、サンプル制作を5年間担当。2012年に独立。オリジナルブランドレザーグッズ、カバンを中心にサンプル制作、著名ブランドの製品製造請負をはじめ、プロの職人の技術指導まで行っている。アトリエではオリジナルブランド《PRO-MENER》を取扱っている。

知られざる「サンプル職人」の世界。Atelier K.I.(アトリエ ケイ アイ)を訪ねる_header_image
  • 蔵前駅から西に向かって徒歩5分もかからない国際通り沿いのこのビル3階に池田耕平さんのAtelier K.I.がある。ビル1階は《かきもり》というステーショナリーショップ(撮影当日は休業日)。注目のショップも点在する蔵前はエリア散策も面白い。

    蔵前駅から西に向かって徒歩5分もかからない国際通り沿いのこのビル3階に池田耕平さんのAtelier K.I.がある。ビル1階は《かきもり》というステーショナリーショップ(撮影当日は休業日)。注目のショップも点在する蔵前はエリア散策も面白い。

  • 昭和チックな雰囲気の漂う階段を3階まで歩いて上がるとアトリエの入口にたどり着きます。別世界に向かうトンネルの中を歩くような・・・そんな感覚で階段と踊り場・・・初めて訪れる人はワクワクドキドキするに違いないですよ。

    昭和チックな雰囲気の漂う階段を3階まで歩いて上がるとアトリエの入口にたどり着きます。別世界に向かうトンネルの中を歩くような・・・そんな感覚で階段と踊り場・・・初めて訪れる人はワクワクドキドキするに違いないですよ。

  • 入口を入り左手に展開する景色は、暖かくてとても明るい雰囲気に包まれている。ここはアトリエ兼ショップ。池田耕平さんの世界観に吸い込まれていきます。

    入口を入り左手に展開する景色は、暖かくてとても明るい雰囲気に包まれている。ここはアトリエ兼ショップ。池田耕平さんの世界観に吸い込まれていきます。

  • ビジネスユースのレザーグッズが豊富に揃う。アイテム、素材、カラーの組合せでオリジナルができますか・・・とついつい聞いてみたい衝動に駆られます。

    ビジネスユースのレザーグッズが豊富に揃う。アイテム、素材、カラーの組合せでオリジナルができますか・・・とついつい聞いてみたい衝動に駆られます。

  • メインの作業台。いつ訪問しても整理整頓清掃が行き届いて、池田さんの物作りに対する姿勢が滲む。「もっと良い方法はないか」とこだわるあまり、作業が深夜に及ぶことも頻繁にあるのだそうです。

    メインの作業台。いつ訪問しても整理整頓清掃が行き届いて、池田さんの物作りに対する姿勢が滲む。「もっと良い方法はないか」とこだわるあまり、作業が深夜に及ぶことも頻繁にあるのだそうです。

  • 作業場側から見たアトリエ内の様子。ショップ側は暖かい電球の光で演出されているのに、作業スペースは自然光に包まれた環境になっている・・・ここにも池田さんのこだわりを感じます。。

    作業場側から見たアトリエ内の様子。ショップ側は暖かい電球の光で演出されているのに、作業スペースは自然光に包まれた環境になっている・・・ここにも池田さんのこだわりを感じます。。

  • 池田耕平さん。Atelier K.I.ではオリジナルブランド・PRO-MENER(プロムネ)を販売。職人気質の鋭い眼光と接客で覗かせる屈託ない笑顔。その両面兼ね備えたところが池田さんの魅力です。

    池田耕平さん。Atelier K.I.ではオリジナルブランド・PRO-MENER(プロムネ)を販売。職人気質の鋭い眼光と接客で覗かせる屈託ない笑顔。その両面兼ね備えたところが池田さんの魅力です。

  • 革の厚さ調整から縫製まで、コンパクトなアトリエの中ですべての工程を行っています。分業化が進んだ革製品業界では、社内一貫生産を行う現場は今では極めて希少な存在です。

    革の厚さ調整から縫製まで、コンパクトなアトリエの中ですべての工程を行っています。分業化が進んだ革製品業界では、社内一貫生産を行う現場は今では極めて希少な存在です。

  • 雰囲気のある刻印機と版。ブランドロゴやイニシャルもここで押されていきます。

    雰囲気のある刻印機と版。ブランドロゴやイニシャルもここで押されていきます。

  • 僕のお目当ての素材の一つがコードバン。PRO-MENERレザーグッズは通常この5色が用意されています。

    僕のお目当ての素材の一つがコードバン。PRO-MENERレザーグッズは通常この5色が用意されています。

  • 経年変化が楽しめるタンニン鞣しの牛革も得意とされています。使用前と使用経過が比較して見えるように用意されているから、とても親切ですね。

    経年変化が楽しめるタンニン鞣しの牛革も得意とされています。使用前と使用経過が比較して見えるように用意されているから、とても親切ですね。

  • こちらも牛革の経年変化比較。タンニン鞣しの醍醐味である経年変化は実際手に取ってみると革やミシン目のあたりが綺麗で、見ているだけで楽しくなります。

    こちらも牛革の経年変化比較。タンニン鞣しの醍醐味である経年変化は実際手に取ってみると革やミシン目のあたりが綺麗で、見ているだけで楽しくなります。

  • パーツの糊付け作業。革小物は一つのパーツが小さいだけに、糊代の幅も狭い。繊細な作業の連続を素早い動きで黙々と進めていく。

    パーツの糊付け作業。革小物は一つのパーツが小さいだけに、糊代の幅も狭い。繊細な作業の連続を素早い動きで黙々と進めていく。

  • 革小物好きが見たくてもなかなか見れない作業工程の一つが「捻引き」。縁ギリギリにコテを使い線引きをする。なんとフリーハンド。

    革小物好きが見たくてもなかなか見れない作業工程の一つが「捻引き」。縁ギリギリにコテを使い線引きをする。なんとフリーハンド。

  • 素早い手捌きからいとも簡単にできるように見えるのが池田さんの凄さの裏付けでもある。

    素早い手捌きからいとも簡単にできるように見えるのが池田さんの凄さの裏付けでもある。

  • i Padを収納できるブリーフケース。外はコードバンで内が牛革。カスタマイズも可能です。

    i Padを収納できるブリーフケース。外はコードバンで内が牛革。カスタマイズも可能です。

  • これでオリジナル内装のケースを作ろうかな・・・この思案の時間がたまらなく楽しい!しかも池田さんなら色んなわがままを相談できますからね。

    これでオリジナル内装のケースを作ろうかな・・・この思案の時間がたまらなく楽しい!しかも池田さんなら色んなわがままを相談できますからね。

  • ポケットインという使い方から、紳士もバッグインになってきた財布。オールインの二つ折長財布の需要は今後も増え続けることでしょう。

    ポケットインという使い方から、紳士もバッグインになってきた財布。オールインの二つ折長財布の需要は今後も増え続けることでしょう。

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