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腰元で密かに主張する革ベルトを生み出す現場。KNOT Tokyoの工房を尋ねる。

取材日: 2016年2月8日

 「スタイリングの個性を引き立てるレザーアイテム」と言えば、靴や鞄が真っ先に頭に浮かびます。しかしお洒落の達人が決して手を抜かないアイテムがもう一つあります。それはベルトです。「身体の真ん中」というとても目立つ位置に着用することに加え、金属×レザーという異素材の組み合わせから成るベルトは絶好のアピールポイント。お洒落の達人はさり気ないアクセントアイテムとしてそこにこだわるのです。
 皮革製品製造のメッカ・浅草に工房を構えるKNOT Tokyoは、小さいベルト製造業者。しかしその技術の高さは多くの国内有名ブランドの製造を請け負っていることからも分かります。ベルト製造にたずさわる多くの作り手と触れてきた中で、筆者がここに惚れ込む一番の理由は、「要望をくみ取る感受性」と「対応力」の高さにあります。お客さまの抽象的イメージをくみ取り、期待を超える提案を形にする能力と技術を合わせ持つ作り手とは、そんなに多くは出会わないものです。
 現在、使用素材や金具を好みでチョイスできる「KNOT Tokyoのオリジナルパターンオーダーベルト」の企画をお手伝いしています。「出来上がったベルトを間に合わせで買う」という消耗品感覚から、「どうせならもう少し拘って選び大切に長く使いたい」という消費者ニーズの高まりを企画にしていきます。百貨店バイヤーとして培った知識をベースに素材選定、形状やオプション決定に加わらせていただきました。自分で選んで作る過程はきっとみなさんにも楽しんでもらえるはず!オーダーの詳細についてはまた後日レポートいたします。

KNOT Tokyo_image

KNOT Tokyo

ディレクター(写真奥) / 森川和明(3代目)
ベルト職人(写真手前) / 田鹿昌彦
台東区浅草に工房を構えるベルト専門メーカー。老舗ベルトメーカーで60年余り知識と技術を培った創業者・森川晃伸をはじめ4名の職人で2011年創立。社名であるKNOTという言葉には「結び目」「絆」という意味が込められている。現ディレクター森川和明は3代目。確かな素材選びと丁寧な手仕事で国内有名服飾ブランドから支持されている。ベルト購入後のアフターサービスも有り。

腰元で密かに主張する革ベルトを生み出す現場。KNOT Tokyoの工房を尋ねる。_header_image
  • 工房は浅草寺まで徒歩5分。浅草寺界隈は現在でも皮革製品製造業のメッカです。

    工房は浅草寺まで徒歩5分。浅草寺界隈は現在でも皮革製品製造業のメッカです。

  • ベルト装着イメージ。写真の革はクロコダイルです。購入者の要望に合わせて、ステッチカラーの選択やイニシャル刻印のオプションをパターンの中に組入れていきたいと思います。

    ベルト装着イメージ。写真の革はクロコダイルです。購入者の要望に合わせて、ステッチカラーの選択やイニシャル刻印のオプションをパターンの中に組入れていきたいと思います。

  • 本工房のオリジナルバックルを使用したベルトのパターンオーダーを企画しよう!

    本工房のオリジナルバックルを使用したベルトのパターンオーダーを企画しよう!

  • パターンオーダーの中心素材としてコードバンを選択。コードバンは馬の臀部にある極めて繊維が密になっている部位を指す。写真のコードバンの半裁。皮革のサイズは「デシ」という単位を使います。1デシ=10センチ×10センチ相当。写真のコードバンのサイズは約15デシ。

    パターンオーダーの中心素材としてコードバンを選択。コードバンは馬の臀部にある極めて繊維が密になっている部位を指す。写真のコードバンの半裁。皮革のサイズは「デシ」という単位を使います。1デシ=10センチ×10センチ相当。写真のコードバンのサイズは約15デシ。

  • 執筆者個人所有のインポートべルト。これらの作りも参考に議論を交わし、作りや企画内容を協議していきます。

    執筆者個人所有のインポートべルト。これらの作りも参考に議論を交わし、作りや企画内容を協議していきます。

  • ベルト職人の田鹿昌彦さん。個人個人の要望に合わせて仕上げる本企画のベルト作りには、柔軟な思考と高い技術の両面併せ持ったベテラン職人の協力が不可欠なのです。

    ベルト職人の田鹿昌彦さん。個人個人の要望に合わせて仕上げる本企画のベルト作りには、柔軟な思考と高い技術の両面併せ持ったベテラン職人の協力が不可欠なのです。

  • 革は厚みがあり、滑りも良くない素材。ミシンによるステッチワークは、素材や厚みが違えば力の入れ具合もすべて変わります。美しい仕上がりにはやはり長い経験で培った技術が問われます。

    革は厚みがあり、滑りも良くない素材。ミシンによるステッチワークは、素材や厚みが違えば力の入れ具合もすべて変わります。美しい仕上がりにはやはり長い経験で培った技術が問われます。

  • コバ磨きの作業。「コバ」とはベルトの縁(へり)の部分を指します。紳士ベルトは通常、3枚の素材重ねます。その3枚のヘリの微妙な段差はこの磨きの技術であたかも1枚の革であるかのように仕上げられます。プロの目はこのコバ磨きの技量を厳しく見ます。そしてこのコバ磨きの美しいベルトには高い信頼を置きます。

    コバ磨きの作業。「コバ」とはベルトの縁(へり)の部分を指します。紳士ベルトは通常、3枚の素材重ねます。その3枚のヘリの微妙な段差はこの磨きの技術であたかも1枚の革であるかのように仕上げられます。プロの目はこのコバ磨きの技量を厳しく見ます。そしてこのコバ磨きの美しいベルトには高い信頼を置きます。

  • 3層構造の裁断面。表(ブルー)、芯材(ベージュ)、裏(黒)が重ねられています。この3層を一体化させる技術がベルト製造の根幹と言っても過言ではありません。見た目の美しさと日々繰り返される屈曲に長年耐えて尚原型を崩さない為の作りの技術が問われるところです。

    3層構造の裁断面。表(ブルー)、芯材(ベージュ)、裏(黒)が重ねられています。この3層を一体化させる技術がベルト製造の根幹と言っても過言ではありません。見た目の美しさと日々繰り返される屈曲に長年耐えて尚原型を崩さない為の作りの技術が問われるところです。

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