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ドラゴン・パス
「ドラゴン・パス」は、ケイオシアム社が発売していた「赤い月と白い熊」というボードゲームが元になっており、元々はルーンクエストというTRPGの背景世界を説明するために創作されたグローランサという幻想世界を表現するものでした。その作りこまれた世界は緻密にして神秘、マニア心をくすぐる仕掛け満載でカルト的人気を誇っていたものでした。当時の私もその例に漏れず、アバロンヒル版が出たときには(ハードマップだった)真っ先に購入してプレイするのを楽しみにしていました。が、いざプレイしてみるとそのバランスブレイカーったらなく、一部のユニットの力がぶっ飛んでいてとても競技的にプレイできるものではありませんでした。そのルールの壊れっぷりが噂になり、その後日本語版がホビージャパンから発売されましたが、そちらも合わせてあまり売れなかったようです。が、皮肉なもんで現在、市場に出回っている数が少ないのも合わせてそのヒストリカルに忠実な作りっぷり(原作の怪物たちに能力を合わせたらそりゃバランスが取れません)、ゲームとして成立してないっぷりもグローランサはそういう世界だという今どきの解釈のもと、オークションで高値がついています。わからないもんだ…。 #ルーンクエスト #グローランサ #ドラゴン・パス #赤い月と白い熊
9本 ルーンクエスト 戦術級ファンタジー戦 1Turn=? 1エリア=? 1Unit=?ちょこ大佐
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タイタンの掟(AH版)
「タイタン」は2人から6人まででプレイできるファンタジーマルチプレイヤーゲームです。各プレイヤーは、モンスターで構成された自分の軍団を持ち、各地形を回り、軍団を強化し、他のプレイヤーの軍団と戦闘して勝利を目指します。いやもう、ほんとに好きなゲームで何度もプレイしました。何と言っても、拡大再生産システムと言うか、モンスターには進化樹があり、ガーゴイル2匹でジャングルに行けばサイクロプスを召喚でき、ライオン2匹で山に行けばミノタウロスを召喚できるなど、特定のモンスターを持って特定の地域に入れば上位のモンスターを召喚できて軍団に加えられるというシステムが非常に面白く、また、サイコロ移動のため狙った地域になかなか入れず、うまく入れてお目当ての上位モンスターを入手できた時の喜びと言ったらもう…。これだけでひとつのゲームとして成立します。また、進化樹にも複数進化先があって、ガーゴイル系は体力最高知能最低のサーペントまでしか進化できず、同じライオンからスタートしても王道は10-4のコロッサスだけど沼地方面に行ってしまうと10-3の進化の行き止りと言われたヒュドラまでしか成れないとか。そして軍団同士が激突したら、移動するマスターボード上から各地形の戦闘ボードに移り、戦術レベルの戦闘を行います。この個別戦闘も豪快で、そのモンスターの体力分だけサイコロを振り(最大はサーペントの体力18!)、相手との知能差で出目いくつ以上で命中数を決めるというもの。さらにどちらかの軍団が全滅するか、戦闘7ターンが終了するまで続きます。さらにさらに、ゲーム自体の勝利条件は、他のプレイヤーが全滅するまでという、何という潔いルールでしょう。実は、最後までちゃんとプレイすると10時間以上かかるのはざらで、大体は自分の軍団がある程度成長したら皆満足して終了するという、非常に円満な終わり方をするパターンが多かったゲームです。 #タイタンの掟
1 ? 決闘級マルチ 1Turn=? 1へクス=1地形 1Unit=1匹ちょこ大佐
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DUNE(デューン)
1965年、ヒューゴー賞ネビュラ賞のw受賞を果たしたSFの名作「DUNE」(日本では「デューン 砂の惑星」で有名)の世界を再現したSFマルチプレイヤーゲーム。砂漠の惑星アラキスを巡る革命の戦いや貴重な水を巡る話題、特に惑星間航行に必須で莫大な富を生むスパイス、”メランジ”や命の水を生む、全長数百メールの巨大なミミズのような生き物サンドワーム(砂虫)は、その後の作品に多大なる影響を及ぼしている。「伝説巨人イデオン」に登場するドウモウ、「スターウォーズ」のスペース・スラッグ、風の谷のナウシカのオーム、楳図かずお「漂流教室」の未来生物などなど。巨大なミミズ状生物はほぼこの小説が元ネタである。その幻想的で独特な世界観は今なお世界中のファンから愛されている。小説発表直後から映像化の話がつきなかったが、その壮大なドラマの制作は困難を極め、「魔法世界ザンス」と並んで二大映像化無理作品と呼ばれていた。 その困難を乗り越え1984年に初めて映画化されたが、やはり満足いくものではなかった。今のCG技術を駆使しで今こそ映画にして欲しいもんだ。 「DUNE」は、その小説の世界をできる限り精密に取り入れゲーム化したものである。そのため、独特なキャラクター達を再現するために特殊ルールが多く、所見でのプレイはちょっと厳しいが、慣れたプレイヤー同士でプレイするとめっちゃ楽しい。原作ファン必見のゲームである。 (追記)突然2019年にゲイルフォースナインという会社からリニューアル再販されました。2020年には36年ぶりに新作として映画も公開されるようです。 #砂の惑星
オプション、上級、長時間ルール有 マルチプレイ(談合同盟有) 惑星規模 困難ちょこ大佐
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The Battle of the Bulge(バトルオブザバルジ/バルジの戦い)
1944年10月、ドイツは既に劣勢に立たされていたのは明白だったが、連合軍のマーケットガーデン作戦の失敗、ソ連軍の東部戦線での停滞により戦線は一時小康状態であった。機は今とばかり、ヒトラーは一つの作戦を立案した。その作戦とは虎の子の最新戦車ティーガーⅡをも投入し戦線を拡大、連合軍の重要拠点であるアントワープへ進撃、オランダ方面に展開するイギリス軍を追い詰め、有利な状況にて連合軍に講和を持ち掛け、東部戦線での対ソ連軍に全力を注げる状況を作り出すことだった。いわゆるバルジ(膨張)作戦である。このゲームはそんなヒトラー最後の賭けであるアルデンヌでの攻勢をテーマにしている。そんな有名な作戦であるため、星の数ほどのバルジ作戦のゲームが発売されているが、このゲームはその中でも50年以上前、シミュレーションゲーム黎明期の超初期にアバロンヒル社から発売されたものであり、他のバルジゲームと区別するため「NUTS(ナッツ)のバルジ」と呼ばれている(私だけか?)。輸入元もホビージャパンじゃなく木屋通商だし。余談だが私が学生時代最初に購入したゲームでもある。当時は何もわからずユニットをうろうろ動かして喜んでいた記憶がある。今見るとシステムは移動戦闘を繰り返すのみで強ZOC(ゾック。ゾーンオブコントロールの略で隣接する敵に影響する支配範囲)のマストアタック、そして勝利条件は期限までにドイツ軍20個旅団以上がミューズ川を渡河するか連合軍全滅かという、非常に豪快なものである。温故知新。初心忘れるべからず。 #バルジの戦い #アバロンヒル
1 ? 作戦級 1Turn=12時間 1Unit=連隊~旅団ちょこ大佐