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インドネシア語で勝利
【戦前ではなく戦中ものです】 極めて珍しい南洋系のマッチラベル。 戦前、戦中のマッチラベルのうち、内地ではないところ、いわゆる外地のものは満州、台湾、朝鮮半島のものがまあまあ残っています。 それ以外では外地ではないけれども樺太や、日本が進駐していた南洋系のものもありますが、この2エリアは見かけることが非常に稀で、相当に貴重です。 このマッチラベルはインドネシアでプロパガンダ用に作られたもので、軍艦に日章旗とともに「必勝」と記されています。 また「TENTOE DEPAT KEMENANGAN」と書かれている文字はインドネシア語で、翻訳をかけたところ「勝利」という意味だとわかりました。 このようなインドネシア系マッチラベルは、日本の前はオランダが領地としていた関係で、オランダのコレクターが所持しているケースが数例見られました。 うちのもう一人の爺さんは喫煙者で、戦時中はインドネシアにいましたから、ひょっとしてこういうマッチも使ったのかもしれないなと、ついつい思いを馳せてしまいました。 #マッチラベル #戦時中 #インドネシア
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ゴールデンバットは敵性語
金鵄(きんし)というタバコはもともとがゴールデンバットとして、今でもおなじみの黄緑色のパッケージに金色のコウモリを描いた図柄で売られてました。 しかし昭和15年に敵性語を廃するということで、この金鵄という名前になったのだそうです。 改名されたのは11月からです。 箱の側面には定価が記されていますが、平時定価が8銭であるところ、戦時負擔(負担)額は15銭となっています。 8銭のタバコにさらに15銭上乗せしなければ買えないわけですから実質23銭ですね。 この負担額は最初のころはもう少し安く、1銭、2銭、7銭と推移していったそうで、15銭になったのは昭和18年の終わりごろで、戦局がヤバくなってきたことが負担額からもうかがえます。 最終的には昭和20年になると27銭プラスになったそうで、定価と合わせ35銭に上がっています。 ヤミ価格が幅を利かせていたので比較になりにくいですが、同じ年のコメ1升(1.5キロ)の値段は公定53銭でした(ヤミ価格は70円とのこと。銭ではなく円)。 ゴールデンバットという名称に戻ったのは昭和24年から。 10本入り15円でした。 値段が同じ15円だったのは、そば、うどん。 なお、戦時中のタバコパッケージは金鵄も鵬翼(ほうよく)も朝日も古物商に行けば今でも普通にゴロゴロ残ってるので、さしてレアではありません。 #タバコパッケージ #戦中 #金鵄
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