1970年代 フォスター別注 フルブローグ ”788”

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1970年代初めの製作と思われる、フォスター別注のフルブローグです。ラストは69で素晴らしい黒のカーフが使われています。69ラストは60-70年代を代表するラウンドトゥですが、202より一段とふんわりした丸みがあります。後年「マルバーン」と言われるフルブローグには様々なバリエーションがあり、69ラストのこの靴は"788"という型番が付けられています。これがスクエアトゥの88ラストになると"983"、32ラストになると"643"という型番になります。インソックは「ジャーミン・ストリート」の古い型のロゴ、ヒールトップは釘打ち一列ですが、減ってきたので張り替えしています。コバは少しだけ張っています。

フルスティックさんが経営される前のグリーンははっきり言って洗練されていません(笑)。「田舎臭い」と言ってもいいくらいです。この時代の靴箱(画像7)の画像を載せますが、このロゴも思わず「うーん…」と唸ってしまう残念さです。ただ靴自体は見れば見るほど丁寧な仕事をしています。カンヌキ留めの丁寧さ、綺麗さ、ミシンの正確さ、タン部分の裏打ちの仕事、すべてが高いレベルで達成されています。これに上手に「色気」を加えた点が彼の見事な功績だと思います。

フォスターは同じ時代、88ラストのフルブローグ(画像8)をグリーンに別注しており、かなり幅広く好みに対応していたものと思われます。こちらの靴は後日紹介します。

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    グリーン参る

    2022/06/28

    1940年代のリーガル広告風の写真にしてみましたが、黒靴なら変わりないじゃん❗

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