柏椀 二十客揃(でも手元に十九客)
初版 2022/11/22 11:33
改訂 2022/12/25 08:55
江戸期の製作と思われる柏のシンプルな蒔絵の椀揃えです。本来二十客揃いなのですが、平椀が一つ足りず十九客です。
画像が多いため日記に纏めさせて頂きました。

大小の椀でタッキングが出来るようになっています。かなり使われていたので湯焼けが見られます。

大小同じ柄の椀です。汁椀と飯椀でしょうか。前面後面で葉は色違いですが、こちらは黒バージョン。

こちらは白バージョン。

素材はケヤキですが、椀木地は横轢きです。木地の轢き方については下記をご参考下さい。


シンプルでダイナミックな絵柄ですね。

表と裏で雰囲気が全く違うのが面白いです。

左はほとんど使われていないお椀。右は使って湯焼けが見えます。

糸輪は細く削られており、手抜きはありません。

透き漆の色には濃いものと薄いものがありました。


こちらは平椀。飯椀、汁椀と同じ柄です。

蓋と身で模様続きです。


透き漆の飴色がとても薄く美しいです。

恐らく製作から200年近く経っているので、薄手の木地が微妙に狂っています。






我が家では煮物に使われることが多いです。

共箱はとても粗末ですが、椀自体はとても丁寧ないい仕事がなされています。
