少々地味ですけど‥‥輪島亀甲取柏蒔絵吸物椀

初版 2023/05/17 11:37

大正から昭和初期製作と思われる輪島塗の吸物椀です。

十客揃いで中型のお椀です。外はケヤキの木目を生かした生漆仕上げ。

高台が高めで姿勢の良い感じのするプロポーション。

ケヤキの木目も綺麗に見えています。木地を削って表面が亀甲の多面体になっています。

高台は末広がりなので、高さがあっても安定性は良いです。

蓋と身の内側は柏の葉の蒔絵。単純化された模様が何か今風です。

赤地に金の葉脈、おめでたい感じが漂います。

身の湯焼けはごく軽度。全体の状態はまずまずです。

蓋は全く焼けはありません。柏餅をこの蓋に載せて食べたりしますが、とてもしっくりきます。

高台は薄く繊細な仕上がりです。

外側は地味ですが、蓋を開けた後の楽しみのある吸物椀ですね。

相変わらずの地味な輪島の共箱。中身で勝負です!「亀甲取」とは亀甲の面取りをしているということでしょう。

1990年3月に行ったロンドンで、初めてエドワードグリーンのドーバーを購入しました。以来、ここの靴の虜になりました。質の良いしっとりとしたカーフ、美しい木型、無い物ねだりと分かりながら、この時代のエドワードグリーンの靴を今も追い求めてしまいます。
他に古い靴も修理して履いています。特に戦前の英国靴は素晴らしいと実感しています。

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