迎春! 文化元年(1804年)作 輪島 若松蒔絵吸物椀

初版 2023/01/03 12:25

改訂 2023/04/19 22:18

文化元年製作の若松蒔絵吸物椀です。鮮やかな朱塗りの小型のお椀です。

十客並ぶと壮観です。

どの椀も木地の狂いもなく、表面の傷もほとんど見られません。

湯焼けはもちろん、傷、欠けも全くありません。

高台の高い凛としたプロポーション。古い椀に見られる独特の形です。

鮮やかな若松の蒔絵です。塗り立てのような金の輝き。

箱書には文化元年の文字。220年前の製作なのになぜこんなに新しいのか。

奈良時代にはじまった蒔絵が輪島塗に取り入れられるようになったのは、江戸時代後期にあたる文政年間と言われています。会津の蒔絵師・安吉が、その技法を伝えたとのことです。だとすればこの椀は輪島の蒔絵の嚆矢と言えるかもしれません。

1990年3月に行ったロンドンで、初めてエドワードグリーンのドーバーを購入しました。以来、ここの靴の虜になりました。質の良いしっとりとしたカーフ、美しい木型、無い物ねだりと分かりながら、この時代のエドワードグリーンの靴を今も追い求めてしまいます。
他に古い靴も修理して履いています。特に戦前の英国靴は素晴らしいと実感しています。

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    利右衛門

    2023/01/04 - 編集済み

    220年前のお品とは!
    大切に大切にされていたのが伝わってきますね。

    こちらのお品には到底敵いませんが、ビートルズのレコードでも極稀に、とても60年前のものとは思えないコンディションの物と出会う事がありますが、これまでの持ち主の方々が大切にされていたのが伝わってきて、とても嬉しい気持ちになります。

    こちらの器も、色んな方の想いが詰まっているのでしょうね☺️✨

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      グリーン参る

      2023/01/04

      利右衛門さん、
      220年ってすごい年数ですよね。木製の品がこの状態で残っているのも驚きです。
      利右衛門さんのレコードは、特に傷に神経を使うものですよね。わずかな傷でも大変ですものね。昔は私もレコパック(だったかな?)という盤表面の汚れや小さなゴミをおとす液体状のものをレコード盤に塗ったりしていました。

      「これまでの持ち主の方々が大切にされていたのが伝わってきて、とても嬉しい気持ちになります。」‥‥本当に利右衛門さんのおっしゃる通りです。以前のオーナーさんに大事にされていたものが自分の手元に来ると、嬉しい気持ちと共に「私も大切にしなければ」という責任感が湧いてきます。

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      利右衛門

      2023/01/04

      本当に、身が引き締まりますね!

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