「納涼図屏風」の世界~蔦蒔絵 吸物椀 江戸期

初版 2022/12/25 00:26

改訂 2023/05/25 23:56

冬に引っ張り出す必要はありませんが、江戸期の涼しげな吸物椀十客を出してきました。

朱の椀に黒漆でサラサラと蔦の蒔絵。

多少は傷みがありますが、江戸期のものとしてはまずまずの状態です。京出来のお椀ではないかと予想しています。

木地は比較的厚め。狂いはありません。

身の上部に口縁が付けられておりますが、プロポーションは良いと思います。

力みなくサラッと蒔絵を描いていますが、腕の良さは一目瞭然です。

「納涼図屏風」を思わせる漆絵の闊達さ。(未だにこの女性が左の男性の奥方なのか娘さんなのかわかりません)

アップで見ても腕の良い蒔絵師さんだと思います。

うっすらと横方向に刷毛目が見えています。

蓋裏に書かれた柄も感じが良いですね。出汁の効いた美味い吸物が飲みたくなってきます。

1990年3月に行ったロンドンで、初めてエドワードグリーンのドーバーを購入しました。以来、ここの靴の虜になりました。質の良いしっとりとしたカーフ、美しい木型、無い物ねだりと分かりながら、この時代のエドワードグリーンの靴を今も追い求めてしまいます。
他に古い靴も修理して履いています。特に戦前の英国靴は素晴らしいと実感しています。

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    とーちゃん

    2023/02/28

    > うっすらと 刷毛目

     いいですね!
    職人さんの 息づかいまで
    感じられそうです。

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