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【翠色(エメラルド)の習作(A Study in Emerald)】

 時は1882年。大いなる古き神々は、すでにここにいた。

 彼らは700年前に到来し、以来この惑星を支配している。民衆の多くは、怪物的な支配者を戴きながら、折り合いをつけて暮らしていた。それでも人類をこの隷属から解放すべく戦う革命家の一団が、近年勢力を伸ばしていた。こうした自由への闘士たちは、みずからを〈復古主義者〉と呼んだ。そして彼らは既に水面下で、古き神々の忠臣どもと、血みどろの抗争を繰り広げていたのである。ダイナマイトの発明は力の均衡を崩し、今や単身でも古き神を抹殺することが可能にとなった。だがこの暗殺者、内通者、警察官、無政府主義者たちの暗躍する世界では、誰が誰なのか、そしてどの陣営側で戦っているのか、しかとはわからないのだ。

 このゲーム『翠色(エメラルド)の習作』の本質的な設定は、シャーロック・ホームズがH.P.ラヴクラフトの世界に遭遇する、同名の小説に基づいています。ニール・ゲイマンはこの作品で、2004年ヒューゴー賞短編部門の大賞を受賞しました。加えてゲームプレイに必要な背景情報として、当時の歴史的な要素も融合してあります。19世紀は不穏な時代です。多くの魅力的な人物が、権力を守るため、もしくはその権力に反抗して、互いに争い合っていました。
 すなわちこの『翠色の習作』は、以上3つの世界の結晶なのです。

   *     *

 大いなる古き神々に支配された19世紀という驚きの世界を舞台に、神々に忠誠を誓う「体制派」と、支配からの解放のために戦う「復古主義者」の陣営に分かれ、その正体を隠しながら自身の勝利を目指す、正体隠匿型にしてデッキ構築ゲーム、【翠色(エメラルド)の習作】のご紹介です。
 基になっているのはニール・ゲイマンの短編小説『A Study in Emerald』です。2004年にヒューゴー賞の短編部門で大賞を受賞している作品でもあります。

 ゲーム開始時に、各プレイヤーがどちらの陣営に属するのかランダムに決められ、ゲーム中は基本的に正体を明かさずに進めることになります。
 属する陣営で獲得する点数の計算が違っているため、そこから正体がばれてしまわないように、ゲーム中は各陣営とも同様に加点していき、ゲーム終了時に属する陣営による再計算を行うという、少し面倒な点もあります。

 ゲーム内容としては、
 1.自分専用のデッキ(山札)を持ち、そこから得る手札の効果で、手持ちのコマを街へ派遣したり、暗殺など様々な効果を駆使します。

 2.より多くのコマを置いているプレイヤーが、その街にあるカードを獲得するなど、アクションを行なう権利を得ます。

 3.街に置かれたカードは山札に加えられるものもあり、この点でデッキ構築の要素が取り入れられています。

 かなり要約していますが、上記のような手番を繰り返しつつ、他プレイヤーのコマを倒したり、或いは神話生物を倒したりして加点していくことになります。
 手駒の配置がポイントのひとつであり、何をするにもこの手駒が必要となりますが、カード獲得などのアクションを行なった後はいったんプールされ、改めて回収する手が必要となります。他プレイヤーと意図がバッティングした場合など、競争に勝つにはより多くの手駒を送り込まねばなりませんが、結果的に回収の手間によって後手に回ってしまうという状況が発生します。
 このあたりのジレンマがゲームに緊張をもたらします。
 また自身の正体を明かさぬようにしつつ、他プレイヤーの動向から同じ陣営に属していると思しきプレイヤーと共闘することも必要になってきます。

 テレビ番組で取り上げられて人気となった【人狼ゲーム】と同様、正体隠匿系に属するゲームですが、そのゲーム感は全く違うものとなっており、少し取っつきにくい面もあります。
 決して軽くはないゲームですが、重量級というほど重くもなく、2~3度繰り返してプレイすることで、その面白さが実感できると思います。
 クトゥルフ神話的要素がゲームに直接影響を与えているワケではありませんが、まさしくクトゥルフ神話系ゲームの傑作のひとつ、といえると思います。

#ボードゲーム
#正体隠匿
#デッキ構築
#クトゥルフ神話
#クトゥルー神話
#シャーロック・ホームズ

History

  • 2019/05/21

    アイテムの公開が始まる

  • 2019/05/22

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    公開後、2日目での達成!