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サンエイ ベレッタM93R

1989年の夏、サンエイから1/1サンエイガスガンシリーズ(以下GGシリーズ)という名称で販売された固定スライドガスガン。本銃はシリーズのNo.1に当たる。
装弾数は17発。販売価格2900円。作動方式はトリガーとバレルが連動し前進するマルゼン製固定スライドガスガンと同じ方式になっている。

M93Rはインナーバレルをアルミから真鍮に変更したグレードアップモデルやインナーバレルの長さ・コンペンセイター・グリップパネルを変更した
バリエーションモデルが販売されていた。GGシリーズは後にサンセイへと渡り全種の商品名を変えて再販されている。
サンセイより後にはアオシマからM93Rの内部機構を改修し、パーツを追加したオート9が販売されている。オート9が気になる方は次の投稿を見よう。
サンセイ版のモデルは2000年代初期までは店に並んでいたらしい。恐らくメーカー在庫品だったと思われる。

本銃は元々はマルコシが販売していた押し込み式エアコキをサンエイが引き継いだ際に固定スライドガスガンへと改修した物である。
内部構造はもとよりフレーム外部のパーツ類にも変更が加えられている。サンエイ版での変更点は
・スライドとアウターバレルの一体成型になり、リコイルスプリングガイドも排されている。
 スライドはスライド後端の鉄軸を取れば外せる。スライドは単なるガワなので無くても動作に影響はない。
・ハンマーは肉抜きされハンマースプリングも弱めのバネになり、軸穴の形状も変更されている。機能自体は相変わらずどのパーツとも連動せずピコピコ動くだけ。
・マルコシ版では可動したシアーバーとテイクダウンレバーはフレームと一体成型に変更。
・グリップ周りはグリップパネルの形状が変更され、丸みを帯びていたのがエッジのある物に変更されており、グリップ自体もストック取付用の穴が若干広がっている。
・マガジンは新規で作り直され凹凸のないシンプルなマガジンになっているが給弾方式はBBフォロアーをマガジン底部に引っ掛ける方式のままとなっている。

刻印も全面的に作り直したらしくフォント形状や配置が変わっている。以下は両銃の刻印を比較用に書き起こした物。
・シアーバー側スライド側面の刻印はマルコシが「P.B.-MOD.93R-MADE in ITALY-PATENTED」サンエイが「P.B.-MOD.M93R-MAFE in JAPAN/SAN-EI」
・セレクター類側スライド側面はどちらも同じ「PIETRO BERETTA GARDONE V.T.CAL.9 Parabellum」
・テイクダウンレバー側フレーム側面のシリアルナンバーはマルコシ が「 B78446Z 」サンエイが 「 B89021Z 」
(ASGK刻印はマルコシではスライド後端に刻印されていたがサンエイ版ではシリアルナンバーの横に配置されている)
サンセイ版は未所持なので今回はサンエイ版のみの比較だが、サンセイの後に販売されたアオシマのオート9でも
サンエイとの刻印の違いは見られなかったので変更はなかったのだろう。

サンエイ版GGシリーズの後期にはSIG P226もモデルアップされている。
こちらもM93Rと同じく真鍮製インナーバレル・割り箸マガジントリガーと連動しない動くだけのハンマーなど
同じ機構となっている。ノーマルモデルとフレームにメッキ塗装を施したカスタムモデルの2種が販売された。
紹介している人のブログを読むとグリップパネルのエッジが痛いほど立っているそうだ。

自分が所有する個体固有の問題かもしれないが、サンエイ版M93Rの初期モデルはフォアグリップを展開するにはフォアグリップをフレームに繋げている留め具と軸を外す必要がある。
無理にフォアグリップを展開すれば破損の原因となりかねないので要注意。自分は破損とまでは行かなかったがフォアグリップの軸穴が緩んでガタつくようになってしまった。
同社販売のカスタムモデルではこのような症状は発生しなかったので改善されたのかもしれない。

オークションサイトで出品されている物は高確率で付属のフロンガスボンベが廃棄されている事が多い。理由はフロン回収破壊法に基づいた自主廃棄と考えられる。
GGシリーズを発売当時に購入したという人のブログを何個か見ると箱出しで撃っているとすぐに故障してガス漏れを起こすような代物だったらしい。
低価格帯ガスガンではさもありなんと言えるが、せめて二ヶ月くらいは保ってもいいんじゃないだろうかと思う。
本館の展示品は中古購入した物だが、こちらも同様にガス漏れが起きて撃てない状態。射撃動画を撮る時までは分解修理せず安置しておこうと思う。

サンエイのガスガンは1994年にアームズマガジンより刊行された「トイガンカタログ~ハンドガン編~」にて紹介されている。
記事には販売がサンエイからサンセイへと変わった事が書かれており、サンエイは90年台には既にトイガンの販売はしていなかったようだ。
他にも1990年の月刊GUNにてサンセイ製のM93Rハイスペシャル75というモデルの記事が掲載されている。ネット上では見かけたことがないモデルなので興味深い。