飛騨古川球状岩

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「球状岩」の特徴を見ると、球状模様の中心部に核となるようなものは見られない。その中心部と周縁部で鉱物の種類にほとんど差異はないが、中心部はやや白色をなす傾向にある。何重にも同心円状の模様になる場合もあり、そうした模様が無い場合もある。その場合でも中心部は白色の鉱物が多くなっている。球状模様の周縁部では透輝石と呼ばれる黒色の鉱物が濃集しており、中心部から放射状に伸びている。これらの模様からは、鉱物が”球”の中心部から周縁部に向かって成長していったものと考えるのはむずかしい。回転したことで形成された気配もない。こうした模様がミグマタイトになっている片麻岩類にともなわれるようであるから、おそらく部分的に溶融した液状物質の塊があちこちにでき、それらが徐々に冷却しながら固結していくときに、微妙な温度・圧力・蒸気圧・成分差などで球状の模様が作られたのであろう。
<”みのひだ地質99選”から抜粋>

解説文は何度読み返しても理解できません。
この地の球状岩は露頭で観察する限り、他産地と比べ著しく密集率が低いことが特徴的です。球顆が確認できる部分はおおむね10×10m範囲です。50×50cm範囲の1カ所のみで密集部分が認められますが、他は散在しています。いびつで不完全な形や引きちぎられた様相、割れた様相など後で力が加わり変形したことを思わせる球顆もあります。
ミグマタイトの成因と因果関係があるとしていますが、球状岩形成後に、熱・圧力が加わり、半固形化した岩体が流動したのではないかと思います。

《コラム》
戦国時代に築城された古河城は、城内に蛤石があったため蛤城と呼ばれていました。蛤石の伝説は1982年6月にまんが日本昔ばなしにも登場しています。雌雄2体あったとされていますが、城跡に保存されている1体の他、淵に投げ入れられた1体はどこにあるのでしょうか?

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