-
悪魔くん/河童の三平・妖怪大作戦 完全ファイル
東映特撮に関する書籍は結構出てますけど、この二作品はモノクロという事もあって出版物は殆どありません。それでも怪獣の様な着ぐるみ妖怪が登場する「悪魔くん」は記事になる機会もあるんですが、「河童の三平」は予算の関係か妖怪がメイクとカツラだけという地味な感じだったので、自分もこの本で初めて番組の全容を知りました。因みに発行元は「ガロ」の青林堂。どうも他の特撮本と比べて雰囲気が異質な感じだったのはこれが原因だったのか。 収録されたグッズの写真を見るとブロマイドやスケッチブックまであったとは…。それにしてもおどろおどろしい絵柄で子供はトラウマになりそうw 中身は各話の解説が中心ですが意外とあっさりしてます。プロデューサーの平山氏と水木しげる氏の対談、三平の方で前半のレギュラーだった河童界の長老の孫娘“カン子”役の松井八知栄さんの対談は貴重です。松井さんは早くに引退され、プロボウラーに転身したのは一部では有名ですね。 河童の三平は途中から制作のセクションが変更になったので現存する写真など資料が極端に少ないそうです。代わりに水木先生そっくりな絵柄を描く森野達弥氏が登場する妖怪のイラストを担当されています。 #河童の三平 #妖怪 #特撮 https://youtu.be/0e1QjlmkZqg
青林堂 1860円+税オマハルゲ
-
かっこいいスキヤキ
漫画誌「ガロ」に掲載された読み切りの作品集です。作者は泉昌之。作画担当の泉晴紀と原作担当の久住昌之の合作ペンネームです。久住氏は「孤独のグルメ」の原作者として有名ですね。 最初の作品「夜行」は、男が列車内で、購入した駅弁をどのようにして食べるか考えを巡らすという内容で、「世にも奇妙な物語」で大杉漣主演で「夜汽車の男」の題で映像化されました。映像では「イカリングかと思ったらオニオンリングだった」という部分が原作だと「串カツだと思ったらタマネギのカツだった」となってます。久住氏はバンド活動もしており、インディーズでこの話を元にしたレコードも発売しました。他の2作品も「世にも~」で映像化されてるようです。 表題となった「かっこいいスキヤキの食べ方」は、大学の体育会系の部活の合宿での夕食の場が舞台。主人公が他のメンバーのスキヤキの自分勝手な食べ方に憤りを感じて怒りが込み上げてくるという内容。 「Arm Joe」は子供が「腕力が強い黒人奴隷の悲劇的な話」だと思い込んでいたら実は…というオチが。 他にもボロい安アパートに住むウルトラマンの日常を描いた作品などが載っています。独特の感性が面白いものばかりです。 #ガロ #マンガ
青林堂オマハルゲ