TV映画「新選組血風録」の世界
新選組の映画やTVドラマは何作かありますけど、その中でも最高傑作じゃないかと思うのが「新選組血風録」という昭和40年の作品です。番組のファンだったラジオ関係の仕事をされていた女性が取材されて書いたのが本書。スタッフやキャストへのインタビューも交えて番組を深く掘り下げています。
原作は幾つかのエピソードが連なる短編集的な内容で、ドラマもそれに則った構成になっています。この番組の魅力は何と言っても主人公である土方歳三役の栗塚旭氏に尽きるでしょう。あまりのハマりっぷりにその後の土方役者が霞んで見えます。もう一人、後の藤田まことの「はぐれ刑事」の課長役でお馴染みとなった島田順司氏の沖田総司には女性ファンが多かったという事です。それに斎藤一役の左右田一平氏を加えたトリオは後の番組に続投する事になります。赤影で有名な坂口さんもまだ無名で、監察の山崎烝役でした。
スタッフでは脚本の結束信二氏や音楽の渡辺岳夫氏の功績も大きいと思います。結果的に原作者の司馬遼太郎氏も絶賛するドラマとなりました。この番組の人気は思っていた以上で、後に同じ司馬氏の原作による「燃えよ剣」も基本同じキャスト中心で作られています。
#新選組 #時代劇 #TV
https://youtu.be/6sGdXshDIDM
新人物往来社
2800円+税
2000年
オマハルゲ