必殺サントラ全集⑪ 翔べ!必殺うらごろし/必殺渡し人

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必殺十四作目は意表を突いた“オカルト時代劇”でした。それまでの○○人という呼び名はなく、社会から受け入れられない一行が怪奇現象の裏に隠された恨みを晴らすという異色作。主に明るい昼間に殺しが行われるのもそれまでにはないパターンです。中村主水のシリーズである程度「やりきった」感があったので、マンネリを嫌ったスタッフの挑戦的な一作ですね。残念ながら異色過ぎて視聴率は急降下しましたが。

音楽では森田公一に続いて比呂公一が務めています。比呂氏は植木等の息子さんだそうです。オカルトを題材にしているにも関わらず不気味な曲は殆どなく、明るめの曲や痛快な曲が多いのが意外。しかもトランペットやギターなどの楽器はメインから外され、シンセを積極的に使用する事で差別化が図られています。

併録された渡し人は平尾氏が作曲に復帰後の作品で、高峰三枝子や中村雅俊といったそれまで必殺には無縁だった人を起用した「必殺20作記念」の意味合いが強い作品でした。オリジナルの殺しのテーマが前半で差し替えられたのが残念です。

 #必殺 #BGM #サントラ

https://youtu.be/TygzfGlZMGw

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