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これ一反で万能の「さらし」
純綿100%の布。だしを引く、包丁を拭く、茶巾絞り、切り蓋など、日本料理の様々な場面で重宝する。「袋状に縫ってあずきの餡をこしたりもできる万能道具。うちでは一反(10メートル)で買って、好みの大きさに切って使っています」。あまり高級なものは目が詰まっているため、ほどほどの値段で目が多少粗いものがオススメなんだとか。傷んできたら膳布巾にするなど、最後まで大切に使うのも柳原さん流だ。
不明 不明 築地 不明ミューゼオスタッフ
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お米がふっくらと炊き上がる「お釜」
先々代から受け継いできた、お米を炊く専門の五合釜。電気釜と違い早く高温になるため、15分ほどでふっくらと炊き上がる。下の部分はハカマと呼ばれ、熱がこもることでガスコンロでもお釜が使える。なお、「柳原料理教室」では、毎回必ずこのお釜でご飯を炊く。煮炊きの基本がつまっているからだ。
不明 不明 築地 不明ミューゼオスタッフ
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張りが強く使いやすい「馬毛裏ごし」
本物の馬の毛を張った昔ながらの裏ごし器。他にもナイロン製やスチール製もあるが、馬毛が一番使いやすいという。「ナイロンは熱いものをこすと伸びてしまうし、スチールは黄身などの色が変色してしまう。馬毛はそうした欠点がないうえに、張りも強いんです」。木枠はヒノキで、留め具には桜の皮が使われている。使用前には15分ぐらい水に浸けるのが鉄則。丁寧に使えば一生ものだ。
不明 12,000円程度 築地 不明ミューゼオスタッフ
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そのまま鍋にドボンできる「目ざる」
食材を霜ふったり、蒸すときなどに使う。竹製なので、はじを持ってお湯を張った鍋にざるごと出し入れできるのが愛用ポイント。写真は根曲り竹を使った国産品で、中国製などと比べると頑丈でしなりもよいという。「本物の工芸品ですね。作る職人さんがだんだんいなくなって、いまは値段も結構高くなっています」。篭の模様が美しいため、食材入れにする人もいる。
不明 不明 職人さん 不明ミューゼオスタッフ
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日本料理を繊細に飾る「盛り箸」
古来から伝わる盛り付け専用の箸。竹製で先は細く、繊細な盛り付けができる。上端部は平たくなっているため、器の側面などについた余分なタレなどを落とす作業にも使える。「長短の好みは分かれますが、僕は短めの方が使いやすいと思います」。ちなみに、先が金属製の箸を使うこともあるが、じつは器を傷つけることも。そのため、近茶流では竹製のものしか使わない。
不明 不明 築地 不明ミューゼオスタッフ
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縁起物には欠かせない「手綱抜き」
大根やにんじんを「手綱」のような螺旋状の形にくり抜く器具。グッと回転させながら差し込んで抜いたのち、ギリギリのところまで包丁を入れる。大根と人参を写真のように組み合わせると、紅白のお飾りのできあがり。一見難しそうだが、柳原さんいわく「誰でもできますよ」。おせち料理や婚礼などのおめでたい場に出すお椀などの飾りに欠かせない。見た目が華やかなだけでなく、「手綱」には人と人との縁や武運長久といった意味も込められている。
不明 不明 築地 不明ミューゼオスタッフ