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ピコ インテグラ Picco INTEGRA made in italy
ピコ インテグラ インテグラ(完成形)と名付けられましたが皮肉にも現時点でのピコ最終モデルとなります。現時点というのは母体がRCエンジンメーカーで現在も健在であることから今後自前のシャーシが復活する可能性があるという意味です。 インテグラは見ての通りサーパント・ベクターに瓜二つの佇まいで良くも悪くもコピーされています。ベクターはこれほどまでに1/8レーシングの世界に多大な影響を及ぼしたということになります。 1999年の世界戦ではサーパントから王者コラーリが移籍するもファイナルは1台のみ通過し最高位6位の結果となりました。この大会は奇しくも国内メーカーの無限精機がMRX-2で初めて世界制覇を成し遂げました。 ピコインテグラは決して悪いマシンではなかったのですが熟成を重ねていたベクターとの差が埋まらず1/8レーシングの歴史に埋もれる形となりました。ディーラーであった京商は自社開発のファントム復活の為撤退し最後は101(ワンオーワン)に預けられピコ自前のマシンの歴史は終了しました。
1/8GPレーシング PICCO 1999motonica-mania
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ピコ ジェネシス RS600 Picco Genesis RS600 compact made in italy
ピコ ジェネシス RS600 ジェネシス4台目のマシンでこれまでのトーションスプリングからコイルオーバーダンパーへの変更に伴いアルミサスアームの変更が行われたモデルです。 バネレートの変更が容易にできるコイルオーバーサスペンションは状況の変化対応が素早く行えるということでピコにも採用されました。 サスアームの変更ではBMT同様に可変キャスター構造が廃止されコンベンショナルになっています。ライバルのサーパントエクセルが1/8レーシングの王道を突き進み圧倒的なアドバンテージをもたらしていたことへの答えだったと思います。 アルミサスアームは長時間を戦う世界戦において路面の熱による挙動変化に対応していましたがRS600ではナイロン削り出しの世界戦仕様サスアームも追加されました。 京商はワークス体制で国内で気を吐いていましたが王道を行くサーパント勢の後塵を拝することが多かったモデルです。 1995年は異なる構造のマシンたちが鎬を削り戦った最後の年となりました。王道であったサーパント・ベクターの構造のメーカー違いといった構図となり現在に至っています。
1/8GPレーシング PICCO 1995motonica-mania
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BMT 941 made in italy
BMT941 国内では京商からタミヤにディーラーが変更となりました。樹脂パーツのカラーはブラックからグレーに変更されイメージが一新されました。 基本設計は891を踏襲するもののサスアームなども形状変更されフロントにはコイルオーバーダンパーも追加されました。また、従来のフロントダンパーはナックルに保持されステアリング時にもダンピング効果を発現するためステアリング保持などの効果も狙われています。 伝統の可変キャスターも健在ですが941ではアッパーアームの支持部の角度が調整可能となり更に細かな設定が可能となっています。 メインシャーシも5mm厚のジュラルミン製で軽量化の為にフライスと肉抜き加工がされているのが特徴です。 このマシンは特殊形状の純正タンクではなく吸い込みの良い無限性に変更されています。これも当時はやった改造の一つでした。 1995年の世界戦ではマッシモ・ファンティーニが3位に入っています。
1/8GPレーシング BMT 1994motonica-mania
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ピコ ジェネシス P-352 PICCO GENESIS P-352 made in italy
ピコ ジェネシスP-352 日本には京商がディーラーとなって輸入販売されたモデルで 先発のP-351から1か月でマイナーチェンジされた異例のマシンです。 京商が輸入したことにより一気にワークス活動化されアルミサスアームの アドバンテージはそのままにバルクヘッド周りを中心に樹脂化されさらに ライトウエィト化が進みました。 現存するジェネシスのほとんどがこのP-352となりますがそれにしても タマ数は決して多くありません。 1/10モデルも存在しますがこちらはレース活動も散発でしたので状態の良い 個体も出てきますがやはり1/8GPレーシングの迫力にはかないません。 1/8はガンガンレース活動していた方々のみの所有でしたのでなかなか 出てこない個体となりつつあります。 戦績ではBMTとサーパントの頂上対決期でありファイナル進出はかないませんでした。
1/8GPレーシング PICCO 1994motonica-mania
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BMT933オースチン・ライト BMT933 austin light
BMT933オースチン・ライト 89・91年と世界戦を連覇したBMTが3スピードミッションを搭載し93年も制覇したモデル。 BMT891からのモデルチェンジながらメカデッキの形状変更と徹底した軽量化のみで基本構造に変化はありません。3スピードミッションはサーパントが搭載していたアジャスタブルクラッチであるセンタックスに対抗したもの。3速というとトップスピードが気になるところですが1-2速の間に追加されるイメージでいわゆるクロスミッションのようなものでした。インフィールドでもシフトアップすることによりエンジンパワーを無駄なく使い切るものでしたが95年からは使用が禁止されてしまいました。 コラーリはプロモーションを兼ねて大会会場でキットをそのまま組み立てて世界戦を制覇し特別でないことをアピールしていました。 日本では京商扱いの最終モデルとなります。BMTの国内ディーラーはこのマシン以降はタミヤが取り扱うこととなります。 私のマシンは当時のオプションパーツをふんだんに装備したスペシャルモデルとなります。
1/8GPレーシング BMT 1993世界戦制覇motonica-mania
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SGスペース・ヨーロッパ SG Racing SPACE EUROPE made in italy
SGレーシング スペース・ヨーロッパ イタリアの名門SGレーシング最後の1/8GPレーシングです。 SGは1984年にコロンビアMk4で世界初の4駆4独カーを発表し1/8GPレーシング界を一気に変貌させましたがシャフトドライブという特殊な構造に限界があり1985年の世界戦では後続の他社ベルトドライブの4駆4独マシンの後塵を浴びることとなりました。 1987世界戦に照準を合わせてSGもベルトドライブ4WDマシンを開発したものがスペースです。しかしながらサーパントクワトロとアソシRC500の熾烈な頂上戦争に一矢報いることなく消えて行ったマシンでした。 構造的にはフロントの大幅にレイダウンされたダンパーが目立ちます。ダンパーは大容量が採用されておりダンピング効果は大きいものとなっています。当然2スピードミッションが搭載され基本性能は他社に引けを取っていません。サスアームなども一新されジオメトリーも刷新されました。ホイールのクイックチェンジ機構は独自のもので複雑で信頼性の関係から採用するメーカーはありませんでした。 このスペース・ヨーロッパにて伝統あるSGレーシングの幕は下りました。寂しくも栄枯盛衰が激しい1/8GPレーシングの世界の儚さを伝える一台です。
1/8GPレーシング SG レーシング 1987motonica-mania
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BMT933 オースチン・ライト BMT933 Austin Light made in italy
BMT933 austin light 1993年 BMT伝説の1台です。 名前の通り1993年の世界戦をコラーリと共に制覇しています。 BMT世界戦3連覇を成し遂げたマシンとなります。 基本構造は前モデルの891と変わりませんが名前の通りブラッシュアップにより 軽量化が進んでいます。 また、トランスミッションには3速が搭載されサーパントのセンタックスクラッチに対抗していました。 3速ミッションというとトップスピードが伸びるイメージですが実際は従来の 1速と2速の間に入るイメージでクロスミッションのイメージです。 インフィールドでも2速に入りロスが少ないというものです。 このマシンはリントレーシングのアルミバルクヘッドやアルミサスアームを オプション搭載したもので大変貴重なものです。 バブル期のマシンだけにオプションパーツもバブルでした。 日本では京商が輸入販売していた最後のモデルです。 BMTはこの後世界タイトルには恵まれずコラーリもサーパントに 移籍してしまいました。 コラーリは世界戦でマシンプロモーションの一環として出場マシンを その場でキットから組み立てて優勝していました。 特別なワークスモデルではなくキット全てがワークスモデルであるとの アピールだったんですね!!
1/8GPレーシング BMT 1993motonica-mania
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モトニカ P81プロ motonica P81 Pro made in italy
モトニカP81プロです。 P8.0系からのフルモデルチェンジです。 Proとなっているのは初代P81から以下のオプションパーツが標準装備されたものでモデルとしては特に変わりません。 このマシンは搭載ボディの為かなりモディファイしています。P81はコンベンショナルなシャーシ構成となりボールコネクトサスも廃されました。 しかしながら高精度で軽快な走りを見せ国内ワークス体制も引かれたモデルです。 私のマシンは見ての通り1/8GPレーシングとしては珍しいF1ボディを搭載しています。しかも70年代のフェラーリ312T2です!!ちょっと小径タイヤを装着して雰囲気がイマイチですが非常にかっこいいマシンです!! 1/10電動カーであれはあまり珍しくないかもしれませんが1/8GPレーシングでこのボディを装着している実働車はこれ以外見たことがありません。 F1ボディはダウンフォースが少なくトップスピードが出るため搭載エンジンも15クラスにしています。チューンドパイプも短くできますのでタイトなF1ボディに何とか納めることができました。 フロントバンパーはカイダック製を自作したものです。 かなりへたくそでエンジンも全然調整できていませんが走行動画もどうぞ! https://www.youtube.com/watch?v=mXuUhtaQh2I
1/8GPレーシング モトニカ 2010motonica-mania
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モトニカ P8.0R 2008 motonica P8.0R 2008 made in italy
モトニカP8.0Rの最終型となる2008モデルです。 足回りやジオメトリーはそのままに前モデルのウィークポイントであった 燃料タンクとレシーバーバッテリーが変更となっています。 まずは燃料タンクですがはっきり言ってカッコ悪くなりました・・・ 前モデルは超低重心として特殊形状を採用していましたがこれが良くなく 燃料が少なくなると供給が不安定になりました。これはレースでは最悪です。 ダサい形状ですがそのあたりを最優先にした結果現在のタンクとなり、これは 最終モデルまで引き継がれていきます。 レシーバーバッテリーも前モデルではAAAバッテリー(単四)でしたが容量の関係から高性能サーボをスポイルしていましたので2008からは他社同様のセルに変更されました。 1/8GPレーシングの世界の最大ミッションはトップセールスには無く 只々世界戦制覇にあるということが分かる部分ですね! そして各地のユーザーの意見が反映されブラッシュアップされていく世界です。 モトニカはこの後ボールコネクトサスを捨てるフルモデルチェンジを実施します。 P8.0Rシリーズは歴史に残る素晴らしいマシンと確信しますが他社と異なる構造によって整備性が非常に悪くこれもレースには致命的な欠陥でした。 2008は国内での戦績もほとんどなく個体としては非常にレアなものになっています。
1/8GPレーシング モトニカ 2008motonica-mania
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SGコロンビアMK4カスタム SG COLUMBIA MK4 custom madein italy
世界初4駆4独オンロードレーシングカー 現在に至るまでほとんど類を見ないシャフトドライブマシンです。 このマシンは2スピードミッションを搭載したカスタムというグレードで 当時2WD全盛期に登場しあまりの速さに4WDのカテゴリー分けを検討されたエポックメーキングマシンでした。 1/8GPレーシングの世界で大幅に構造やシャーシシルエットが異なるレアマシンです。 国内ではステイションホビイが輸入していました。 コロンビアMK4の構造は今の1/8GPレーシングカーに面影も残っていませんが皮肉なことに1/8GPバギーの構造がまさにコロンビアMK4とほぼ同一になっています。 当時はバギーの構造を流用したと言われたコロンビアMK4でしたが、現世のバギーの元になったのはこのマシンだったことは非常に興味深いところです。
1/8GPレーシング SG レーシング 1984motonica-mania
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ピコ ジェネシス P-351 PICCO GENESIS P-351 made in italy
エンジン屋のイタリアのピコ社がアルミパーツを多用して作り上げたマシンです。1994年 日本では京商がディーラーをし通称は「メタルカー」「ピコカー」 ピコ・ジェネシスは初代のF1 4WDで始まりましたがフルアルミで重戦車となっており京商ワークスがリファインしたものがP-351です。 前後ナックル以外の主要部品はアルミ製で長時間のレースでもサスアームの熱ダレによる挙動変化が少なかったのが特徴です。 ナックルをアルミから樹脂に変更したのはバネ下荷重低減による動力性能の向上です。 1/8GPレーシングはレースを前提としたものでこのP-351はさらなるリファインされることとなり何と発売後1か月でP-352にバトンタッチされました。(P-352は別途紹介します。) 初回ロットのほとんどがP-352にコンバージョンされたためP-351の個体数はほぼ幻のマシンとなっています。
1/8GPレーシング PICCO 1984motonica-mania
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BMT 891 made in italy
1/8GPレーシングの王者ランベルト・コラーリ伝説の始まりとなったマシン 従来から大幅に異なる構造ながらその優位性をいきなり世界戦で証明しました。 最大の特徴はフロントセクションの可変キャスターサスペンションでコーナリング時に外側の車輪がバンプ量に伴いキャスター角が立ちクイックなハンドリングをもたらす構造です。 サイドベルトの取り出しも右出しとなっているのも特徴でミドルシャフト軸上にディスクブレーキが配置されます。 サススプリングはトーションタイプで独立したオイルダンパーが配置されています。BMTといえば緑ですが当初は赤い樹脂パーツが採用されていました。 クラッチはオーソドックスな遠心タイプですが後にサーパントのセンタックスに対抗すべく3速ミッションを搭載しました。 カーボンのメカデッキは当時サーパントのディーラーであったセントラルRCがリリースしたものです。 ライバルメーカーのディーラーがパーツを出すほどに人気があったことがうかがえるモデルでした。カーボンデッキにはサーパントタンクが搭載できるものも出ていました。
1/8GPレーシング BMT 1989motonica-mania
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モトニカ P8.0R motonica P8.0R 2007
モトニカP8.0R 2007年のモデルで最大の特徴であるボールコネクトサスは他のサスピン仕様と 異なり非常にスムーズな挙動を示します。 各社一辺倒な構造から一線を画しているのも大きな特徴です。 P8.0のシャーシはイタリアの実車デザイナーの手によるもので秀逸なものとなっています。 初代のP8.0はヨーロッパの高速サーキットに照準を合わせ シャーシ剛性が非常に高いのが特徴でしたが日本などのテクニカルサーキットにも対応できるようリファインされたモデルです。 コレクションは現在GTボディ用に変更されておりバンパーとリアボディマウントが異なっています。
1/8GPレーシング モトニカ 2007motonica-mania