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Henninger-Bräu #4 KARAMALZ ( Fleischmann / HO )
フランクフルト市にかつて存在した大手醸造所、「ヘニンガー醸造所」のビール貨車ですが、同醸造所の数ある製品のうち、1955年に開発されたノンアルコール・ビールの「KARAMALZ」(カラマルツ)の広告貨車になっています。 ロゴの下に「...gesund für die ganze Familie(家族全員が健康に)」とドイツ語で書いてあります。健康になりたいならノンアルコールビールすら我慢した方がいいと思いますが…w 後述しますが、ヘニンガー醸造所が廃業し、このブランドは2001年からアイヒバウム醸造会社にブランドが譲渡され現在でも販売されているそうです。 模型はフライッシュマンの1960年代~1970年代のものと推測される、ブリキ製の金属ボディのアンティーク感あるHO模型です。アジがあっていいですね。 フラッシュマン社独特のカギ型のカプラーもいい感じですし、全体的に「いかにも古きよき時代のビール貨車」という感じがして私は好きです。 Made in Western Germany. 同種の貨車3つセットで2,400円…、メルカリっていいですねw さてこのヘニンガー醸造所、ドイツ中部に位置するヘッセン州の南部の都市、フランクフルト市のザクセンハウゼン地区にある醸造所で、かつてこの都市のシンボルであった「ヘニンガー・タワー」というサイロ兼展望台の高さ約120mのタワーがあることで有名でした。 タワーは1961年に完成、2002年に消防法の規制(緊急時の避難ルートが足りないとの指摘)により展望台の使用が不許可となり、2013年にタワーは解体されますが、その跡地には元のタワーの形を模した高さ140mの高層マンション「ノイ(新)ヘニンガー・タワー」が建てられています。 また、1962年以来、このタワー周辺では自転車レースも開催され人気を博していますが、シンボルのタワーがなくなった今もレースは続けられています。 ヘニンガーの起源は、エバーハルト・シュタインにより1655年に設立されたシュタイン醸造所、それから約230年後の1873年、ニュールンベルグの醸造家のハインリヒ・クリスチャン・ヘニンガーがシュタイン醸造所に加わり経営に参加し、社名にヘニンガーの名前が入り、その後の幾多の変遷を経て、1935年からHenninger-Bräu AGという名前はになりました。 戦後は米軍向けに缶ビールを製造するなどして商売を拡大、前述の通り巨大なタワーを建てたり大規模な自転車レースのスポンサーになるなど、また、ビール大手のJever傘下に入れるなどを経営は拡大、「カイザー・ピルスナー」が看板商品でしたが、その後の経営の失敗により売れ行きは徐々に低下(需要の減少にも関わらず値上げを断行、それが命取りだったとか)、、、1999年に株式は投資家に買い取られ製造は停止、2001年、ブランドの商標権は同じフランクフルトのライバル会社だったBinding醸造会社に売却され、伝統あるヘニンガー社は消滅したのでした。
HO Fleischmann 800円T. S
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Warteck #6 ( Fleischmann / HO )
スイス、バーゼル市の醸造所、ワルテック(Warteck)のビール貨車、HOでは各社の型式違いでワルテックは6両目になります。 ワルテック・ビールは、Warteck Brauerei&Getränke AG社がスイスのバーゼル市で製造していたビールで、1989年からは大手・フェルドシュロッシェン(Feldschlösschen Getränke AG社)の傘下となり、現在は同社のブランドの1つとして製造されています。 模型はフライッシュマンの1960年代~1970年代のものと推測される、ブリキ製の金属ボディのアンティーク感あるHO模型です。アジがあっていいですね。 フラッシュマン社独特のカギ型のカプラーもいい感じですし、全体的に「いかにも古きよき時代のビール貨車」という感じがして私好みです。
HO Fleischmann 800円T. S
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Hasen-Bräu ( Märklin / HO )
ドイツ南部、バイエルン地方の第三の都市、アウグスブルグ。(第一がミュンヘン、第二がニュールンベルグだそうで…) そのアウグスブルグの醸造会社が『Hasen Bräu』(ハーゼン醸造会社)です。 同社のルーツは1464年、アウグスブルグで最も古い醸造所です。そして現在でも存続、生産を続けています。 Hasen…、その名の通り「うさぎビール」(Hasen=独語でうさぎの意)、貨車の側面に跳ねるウサギのマークも描かれています。 18世紀に醸造所に隣接の居酒屋に隣家のウサギが逃げ込んできて、それを追いかけまわしたという逸話がこのブランド名の由来とか。 貨車の側面には単にHasenではなく「Zum Hasen」(ツム・ハーゼン)と書かれているのですが、現在の同社のウェブサイトを見ると現在はその呼称は使われておりません。 zumは、zu demの略で、英語で言えば「to the」に相当するようですので、「ウサギに」という名前なんでしょうか?(ちょっとピンときませんが、ウサギを追っかけまわした時のイメ―ジなんでしょうか…???) さてこのビール貨車はドイツ、メルクリン社製の比較的最近のモデル。No. 34900 カプラーも今どきのクローズタイプが付いている最新仕様ですが、模型自体はドイツ帝国時代の古い木造2軸貨車(ブレーキ手小屋つき)をモデルとしています。 スポーク式の車輪が付いているのですが、味気ないプレート車輪に換えねば…。(KTM製車輪にもスポークタイプはあるんですが、高いンデスヨ…、お値段が…。) 中古で手に入れたのですが、元は国内流通品だったようで、箱に「Hankyu」の記のある¥6000の値札が付いています。 なかなか高級品ですね。メルクリンの新品だと相場と言えば相場ですが…、やはり新品はお高い。(けど、とても安く入手出来てヨカッタ。。。)
HO Marklin 800円 ネットオークションT. S
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ANKER ( Liliput / HO )
スイスのイカリ印ビール、アンケル・ビールです。英語だとanchor(アンカー)ですが、ドイツ語圏のビールなのでブランド名もドイツ語表記です。 アメリカにはアンカー・スチームというクラフトビールの走りのブランドが、インドネシアにも同じスペルでアンカー・ビールというのがありますが、いずれも関係ありません。これはスイスにかつてあった“イカリ印”ビールです。 現在は有名なフェルドシュロッシェン社に引き継がれたようで、赤いデザインの缶で売られている同社のブランドの1つですが、もともとのアンケル醸造所は、スイス北部で独仏と国境を接するライン川沿いの都市、バーゼル市から東に約15㎞、アールガウ州ラインフェルデンの町にあった醸造会社でした。 スイスのビール業界は、これまでに合併、吸収を繰り返して1990年台以降、最大手のフェルドシュロッシェン社が各ブランドを吸収して業界をほぼ支配しています。 いろいろ調べてみたところ、実際にアンケル醸造所は1960年台に合計14両のこのようなビール貨車を保有し、自社製品の出荷に使用していたそうです。 1976年に醸造所が閉鎖されたのち、同社のビール運搬車たちも次々と廃車になり、最後の3台が2009年ころまで倉庫等として使用されていたそうですが、現在はすべて姿を消しているとのことでした。 模型はオーストリアのリリプット社製、スイス国鉄(SBB)の表記があるスイスの鉄道貨車を再現したビール貨車、片側にブレーキ手のデッキのある古い木造車体の2軸貨車です。 このロゴは古いもので現在のビール缶のデザインとは異なります。 白い車体の側面に赤と黒のペンキでロゴが描かれた感じがきれいな印刷で再現されています。 もともとジャンク品を購入、片側のカプラーが紛失、もう片側は首振り機構が破損、という状態でしたが、手持ちパーツを使って復旧したレストア品。オリジナルとは構造が変わりましたが、ぱっと見では分かりませんし実用上は全く問題なくリペア完了です。
HO Liliput 800円 ネットオークションT. S
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Alpirsbacher Klosterbräu ( Märklin / HO )
ドイツ南西部、シュヴァルツヴァルト(黒い森)で有名なバーデン=ヴュルテンベルク州のアルピルスバッハの町にある「アルピルスバッハ―醸造所」です。 正式名称はAlpirsbacher Klosterbräu Glauner GmbH&Co。KG(アルピルスバッハー・クロスター醸造グラウナー有限責任合資会社)といい、1877年に同社を設立した創業者ヨハン・ゴットフリート・グラウナー氏の名前を社名に冠しています。 もともと、修道院の醸造所(当時あちこちにあったレーベンブロイ(獅子ビール醸造会社)と名乗っていた醸造所のひとつ)を創業者のグラウナー氏が買い取り同社を設立、同族経営により経営は発展し、1906年に現在のアルピルスバッハ―・クロスター醸造会社と社名を変更、現在では創業者より4代目のグラウナー家により経営されています。 模型はメルクリンHO標準タイプの2軸冷蔵車タイプです。 裏面にmade in Western Germanyの表記あり。西ドイツ時代の製品で、1977/1978年版のカタログに新製品として掲載されています。 ロゴの下に“das Bier mit dem beruhmten Brauwasser”(有名な醸造用水が入ったビール)とあるのは、水が自慢のビールなのでしょうね。
HO Marklin 800円 ネットオークションT. S
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TUBORG #1 ( Märklin / HO )
ツボルグ、1873年創業のデンマークのビールです。 1970年以降、デンマーク最大手、世界第4位の醸造会社であるカールスバーグの傘下に入っています。 模型はメルクリンの標準タイプの2軸冷蔵車、made in Western Germanyの古い製品です。 赤地のバックにシンプルなロゴがデカデカと描かれており、いいデザインです。 20両くらい並べて走らせたいのですが…、TUBORGって人気があるのか中古市場への出物もあまり無く…、今回も中古で手に入れましたがネット市場で見たのは久しぶりでした。 メルクリンの他タイプ、および他社製もありますので、今後も出物がないか注意しておきたいところです。
HO Marklin 800円 ネットオークションT. S
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SCHLOSSGOLD(Marklin/HO)
オーストリアのビールブランド「シュロスゴールド」(金の城、の意)のビール貨車、模型はドイツのメルクリン社製のHOです。 このビール、アルコール1.4%という低アルコールビールだそうです。(日本には来ていない?) 海外のサイトで調べると、1.4パーでも「アルコールフリー」として売られていますね。 これだと日本だと飲酒運転に引っかかるでしょう。(そう考えると、日本のノンアルの ほぼゼロ という技術は、凄いのかもしれませんね。。。) シュロスゴールドはオーストリアのマンモス醸造会社グループ「オーストリア・ブラウ・ユニオン社」(Brau Union ÖsterreichAG = オーストリア連合醸造株式会社とでも訳せば良いのでしょうか)の製品です。 同社の起源は1921年、その後近年に至るまで度重なる合併・統合を繰り返し巨大企業となり、今ではこのシュロスゴールドを含めゲサ、カイザーを始めとする13銘柄のビールブランドとそれらの100を超える製品を持っています。 なお、2003年にオランダのハイネケングループの傘下に入り、オーストリアにおいて親会社のハイネケンビールのライセンス生産もしています。 さて模型ですが、メルクリンでも基本の冷蔵車ベースではなく、ロング車体で比較的最近の時代の製品のようですが、デザインは“いかにもビール貨車”という雰囲気で好感の持てる一両です。 ヤフオクで800円とお買い得商品でした。 車輪がオリジナルのAC3線仕様(左右が導通)なので、DC仕様に替えねば…。
HO Marklin 800円 ヤフオクT. S
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SPATEN(??? / O)
ついに登場、Oゲージの巨大なビール貨車、ミュンヘンのシュパーテンです。 Oゲージの縮尺は1/45、レールの軌間は32mmです。 この模型、残念ながらメーカー不明。手掛かりなし…。 天賞堂エバーグリーンにて発掘。 破格の800円でした…。昨年で最もお買い得なアイテム。。。 さてビールのほうはドイツ、ミュンヘンの「SPATEN」(シュパーテン)醸造所です。 1397年創業の大変歴史ある醸造所、科学的醸造法やアンモニア式の最新の冷凍機を導入するなど、ドイツのビール業界におけるパイオニア的な実績を持っています。 デンマークの有名なカールスバーグ醸造所は、このシュパーテンから下面発酵酵母を持ち帰って創業した、という逸話もあります。 レーベンブロイグループを経て現在はベルギーの大手ビール会社アンハウザー・ブッシュ社(ドワイザー、コロナ、ヒューガルデン、レフ、豪のフォスターズ等々、有名ブランドを多数抱える大手)のグループに属しています。 2枚目の写真で1/220の「Z」、1/160の「N」、1/87の「HO」、そして1/45の「O」のSPATEN貨車を並べてみました。 当たり前ですが、ZとOだと全然大きさが異なります。 しかし、これで縮尺の種類が全てかというと…そうではなく、縮尺1/120の線路幅12mmのTTゲージや、Oの上には縮尺1/22.5で45mm幅のLGB=Gゲージにもビール貨車は存在します…。 果てしない恐ろしい世界です(笑) おまけ ↓ https://muuseo.com/miniature-models-bottles/diaries/28
O ??? 800円 天賞堂 エバーグリーンT. S