1/35 フィギュア “Cameronians (Scottish Rifles)”（ キャメロニアン（スコティッシュ・ライフルズ）連隊）士官と兵 WW1西部戦線

ICM社製1/35プラモデル、WW1イギリス歩兵セットです。
珍しく「ほぼ完成」しています（笑）　
数年前にだいぶ時間をかけて製作、塗装をしました。
エマーのMk.IVタンク（いわゆる菱型戦車）と組み合わせたジオラマを作ろうと取り組んでいたのですが、タンクの方は進捗30％、まだまだ出来そうもありません。（10年近く放置…ｗ）

これではこの人たちが日の目を見ないので、フィギュアだけでも展示させて頂くことにしました。
もう一人いるのですが、そちらはポーズを改造しており（車体から身を乗り出す態勢に）単体ではサマにならないため展示から省いております。（もともとは4体セットのキットです。タミヤからも発売されています。）

キットは特に部隊を特定したものではないのですが、私の中でそういう設定になっておりまして…。上腕部のワッペンが有るのではないかと昔から調べているのですが、いまひとつ特定できておりません。（こういう調査は楽しいのでいくら時間がかかっても…ｗ）
　
軍服は、ファレホのNo.141 English Uniformをベースに、シワに陰影をつけています。
ゲートルはファレホNo.115Khaki、靴はファレホNo.168 Black Grey、ベルトとバッグ類はカーキにNo.110 Deck Tunを調色したものを使用。
皮ベルト、ブーツ、ホルスターは、ファレホNo.147 Leather Brownをベースに、オレンジをハイライトで塗装。

ヘルメットは純正の物が小さく感じたので、タミヤMMの最初期の古いキットから流用しまして（メットがデカいのです）、タミヤアクリルのOD色で塗っています。

顔面、手肌はたしかタミヤのエナメル系だったかと。

6.7枚目の写真ですが、当時、1/35の武器類を大量生産でまとめて塗装してました。
いったん作っておけば、あとで楽できますので。（フィギュア製作したらすぐ持たせられるので）　しかし、今回これも出てきまして改めて見ますと、我ながら「ヒマ人だなぁ」と思っちゃいます（笑）

【部隊の解説】
「キャメロニアン（スコティッシュ・ライフルズ）連隊」（Cameronians (Scottish Rifles)）は、スコットランドの歩兵連隊のうち、唯一“ライフルズ（小銃）連隊”の名を冠された歩兵連隊でした。

その起源は1689年に設立された戦列歩兵、第26（キャメロニアン）歩兵連隊（26th (Cameronian) Regiment of Foot）で、1881年の“Childers Reforms”（当時の戦争省チャイルダーズ長官が実行した歩兵部隊の大再編事業）により、同じくスコットランドの部隊であった第90パースシャー軽歩兵連隊（90th Perthshire Light Infantry）と統合され編成されました。

連隊の編成当初は、第1大隊は「The Cameronians」、第2大隊は「The Scottish Rifles」と呼ばれ、後に第3、第4大隊まで編成されてボーア戦争に出征しました。

第1次大戦では多くの大隊が追加され、大隊ごとに様々な師団、旅団に所属して各地へ派遣、西部戦線、ガリポリ、パレスチナ戦線など各方面に展開しました。（※この展示のフィギュアはこの時代を再現したものです。）

第2次世界大戦でも、連隊は大隊ごとに行動しており、第1大隊はインド駐屯からそのままビルマ戦線に参加。
第2大隊はBEF（イギリス陸軍大陸派遣軍）の一員としてフランスに派遣されるも、ドイツの電撃戦に敗れダンケルクの徹底で苦渋を飲まされます。のちに再編された第2大隊は、シシリー作戦、イタリア戦線と転戦し北西ヨーロッパで終戦を迎えます。
その他の大隊も、第6と第7大隊は第52ローランド歩兵師団に所属、第9大隊は第15スコットランド歩兵師団にそれぞれ所属し、ノルマンディより欧州大陸に上陸、欧州戦線でドイツ軍を相手に戦いました。

1948年、戦後の軍縮によりキャメロニアン（スコティッシュ・ライフルズ）連隊は1個大隊規模に縮小されます。

そして、1967年にさらなる軍の改革が発表され、連隊は他の部隊との統合ではなく「解散」されることになったのです。
1968年5月14日、連隊は部隊の地元であるサウス・ラナークシャーのダグラス城において、アンガス伯ハミルトン侯爵による最後の閲兵を受け、270年以上の伝統ある歴史に幕を閉じたのでした。

連隊の募兵エリアであったラナークシャー、ダンフリース、ギャロウェイ（いずれもスコットランド、ローランド地方の南部のエリア）は、キングス・オウン・スコティッシュ・ボーダラーズ連隊（※現在の王立スコットランド連隊第1大隊）に引き継がれました。

サウス・ラナークシャーにある博物館「Hamilton Low Parks Museum」（https://www.slleisureandculture.co.uk/info/203/low_parks_museum）のメイン展示は、キャメロニアン連隊の歴史を展示する「Cameronians Museum」であり、連隊の伝統を伝えるさまざまな展示物が展示されているそうです。