乳白ガラスの笄

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両端に乳白に赤を混ぜたガラスをあしらった笄(こうがい)である。
笄は髪飾りの一種で、古くは髪をまとめるために使用されたが、時代が下ると簪と同様に髪を飾るものとして機能するようになった。
江戸時代にはガラスで作られた笄が登場しているが、当然高価であった。
明治大正頃にはガラスは一般に普及し、このような装身具にも多用されることとなる。
多くは水晶や瑪瑙といった宝玉類の代用としてガラスを用いている。
本品も瑪瑙を模したものと考えられる。
瑪瑙も美しいことに変わりはないが、時に青白く、時に赤橙色に透ける乳白ガラスは独特の魅力があり、美しい。

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