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Throbbing Gristle “Dimensia In Excelsis (Live In L.A. 22.5.1981)”
漸く辿り着きました。インダストリアルの始祖TGことThrobbing Gristle(「脈打つ男根」の意)の登場です。しかもあのパワ・エレの総本山Tesco Organisationからです。でもこれはTG側からはアン・オフィシャル扱い、つまりブート扱いです。TGのバイオグラフィーは長いですし、私が語るのも憚られますが、少しだけ紹介しておきます。1975年に、パフォーマンス集団COUM Transmissionを母体に、Genesis P-Orridge (Vo, B, violin, G), Cosey Fanni Tutti (G, Cornet, Vo, Tapes) Peter “Sleezy” Christopherson (Tapes, Sampler, Cornet, Electronics) 及びChris Carter (Synth, Tapes, Electronics, Programming) の4人で、Kingston upon Hullで結成されました。もう少し正確に言うと、1976年10月に「売春展」と名付けられたCOUMの展覧会(公費を使って、Coseyの使用済みタンポンを陳列した問題展)をやった時が、正確なデビューと成ります。そして1978年にファーストシングル "United/Zyklon B Zombie"とファーストアルバム“The Second Annual Report”を1977年に自身のレーベルIndustrial Recordsよりリリースしました(その前に”The Best of …vol.1”と”The Best of …vol.2”と言うカセット作品を出しています)。その歌詞や内容は、神秘主義、極端な政治的思考、セクシャリティ、社会の暗部や地下組織/文化及び言語の象徴的操作などで埋め尽くされていました。あと、音楽的にも、ドラムレスで、しかもテープ操作だけ担当するメンバーがいるなどかなり変わっており、また”24 Hours”と言う26本組みカセットからなる途方もない限定50部・アタッシュケース入りの作品も1982年に出しています(この後に ”TG24”なる24枚組みCDを2002年にMuteの傘下のGray Areaから出しています)。1981年に一度、解散しますが、2004年に復活しましたが、Sleezyが2010年11月24日に亡くなったことで、その年をもってTGを終了し、また、復活に際して、肉体改造を行っていたGenesisも2020年3月14日に亡くなってしまいました。これで半分のメンバーがいなくなり、TGは永遠に封印されてしまいました。今回はバイオグラフィーはここまでにしておきます。 本作品は、TGが初めてアメリカで行ったライブ音源からなります。そのライブは、L.A.のVeterans Auditriumで、1981年5月22日で行なわれました。マスタリングの所為か音は生々しくて、怪しげな雰囲気がプンプンしますね。個人的にはTGはライブ音源の方が良いと思っているので、このリリースはナイスですね。正しく「TG、アメリカを占拠する」です。流石、Tesco Org.ですね、このアメリカ初ライブに目をつけたのは。正しくカオスを体現しています。インダストリアルからパワ・エレが分派してきた訳ですから、パワ・エレの始祖はインダストリアルになりますし、そのまた始祖はTGになると言うことでしょう。そんな生々しくもカオスなライブ音源を聴くことをお勧めします。 https://youtu.be/iw4tgz_lM-k #ThrobbingGristle #DemensiaInExcelsis #Live #LA #米国初ライブ #Industrial #TescoOrganisation
Industrial Tesco Organisation 不明Dr K2
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Einstürzende Neubauten “Achtung! Live!”
これは完全にブートですね。大体、彼らがこんな貧相なジャケにする訳がない。でも、Einstürzende Neubautenが好きなら、ライブ音源も聴きたくなるのは必至ですね。盤面のラベルにはそれっぽい感じにはしてあるのですが、如何せん、曲名も録音のデータもないのは困ったものです。まあ、最近はDiscogsがあるので、調べてみました。曲目は分かりました。A面は”Helber Mensch”, “Zerstörte Zelle”, “Zeichnungen Des Patienten O.T.”, “Negativ Nein”, Vanadium / I-Ching”, B面は“Sehnsucht / Spaltung / Armenisch Bitter”, “Yü-Gung (Fütter Mein Ego)”, “Letztes Biest (Am Himmel)”です。録音は、De Doelenと言うオランダ・ロッテルダムのライブハウスで行われたPandora's Music Box festivalの時のライブ録音で、このフェスは1985年10月12日に行われたようです。生演奏の“Yü-Gung (Fütter Mein Ego)”は貴重なテイクですね。サードアルバムの”Zeichnungen des Patienten O. T. “やセカンドアルバムの”Halber Mensch”からの曲もあるので、まあ1985年位の演奏と思われます。当時は、金属板の打ち鳴らしたり、機材破壊の大音量を放出したりで伝説と化したライブをやっており、日本の週刊誌にも載るほどでしたね。1985年には、初来日を果たしており、この際、主催者は公演会場を探す為に全国紙で『廃墟求む』という広告を出し、ニュースで取り上げられるなど話題を呼びました。諸事情により、結局公演は後楽園ホールと大映京都撮影所で行われました。私も後楽園ホールに観に行きました。いゃ〜凄かったですね。途中で、Mark Chung(彼はいつもスーツ姿でしたね)のベースの音が出なくなったので、彼は削岩機を「演奏」していました。そんな彼等の貴重なライブの雰囲気を味わってみて下さい。 A1 “Helber Mensch” A2 “Zerstörte Zelle” A3 “Zeichnungen Des Patienten O.T.” A4 “Negativ Nein” A5 “Vanadium / I-Ching” B1 “Sehnsucht / Spaltung / Armenisch Bitter” B2 “Yü-Gung (Fütter Mein Ego)” B3 “Letztes Biest (Am Himmel)” [YouTubeには無かったので、同時期の東京でのliveを] https://youtu.be/IyBFJlwkYtA?si=e9ZSFuswozfQPqM9 #EinstürzendeNeubauten #Achtung!Live! #What'sSoFunnyAbout…. #LiveAlbum #PandorasMusicBoxFestival #Unofficial #MetalPercussions #NeueDeutscheWelle #ExperimentalRock
Experimental, Neue Deutsche Welle What's So Funny About…. 不明Dr K2