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Mass “Labour of Love”
少し前にRema-Remaを紹介しましたが、このMassと言うバンドはRema-Remaが終わって、その灰の中からら生まれたバンドなんです。Rema-RemaのメンバーであったGary Asquith (G ), Mick Allen (B), Mark Cox (Kbd)に、Danny Briottetが加わって出来たバンドです。このメンツを見ると、Rema-Remaと同じ感じじやないの?と思うかも知れませんが、アルバム1枚とシングル1枚出しただけで終わっており、意外と短命に終わっています。解散後は二つに分裂し、Gary AsquithとDanny BriottetはRenegade Soundwaveを結成し、テクノをやっており、一方、Mick AllenとMark CoxはThe Wolfgang Pressとして4ADに籍を置きながら活動を続けていました。因みにこのMassをググると、ヘビメタバンドや黒人ミュージシャンもヒットしてきて、中々、このバンドには辿り着けません。と言う訳でMassは短命なバンドであった為、この位しか情報がありませんでした。 それで本作品ですが、これが彼等の唯一のアルバムになります。Rema-Remaのメンバーがいることからも、そこから大きく舵を取った訳ではなく、Rema-Rema路線を踏襲していったようです。ズンドコしたドラムに太いベースライン、効果的なキーボード(オルガンが特に良い!)、後ろで鳴り響くギターそれに煽るようなやけっぱちのヴォーカルが渾然一体となり、リスナーの耳と聴覚に混乱を起こさせます。また、ホーン類(シンセかも知れない)やパーカッション類の多用も特徴的ですね。ぶっといベースラインやタムを多用したドラミングもRema-Remaからの受け継ぎで、ギターは抑制されている感があります。ジャケの為か、ややダークな印象がある為、2流のゴスとも思われていますが、寧ろ、ゴスかどうかはさて置き、虐げられた人々の喜怒哀楽を表した音楽と言った方が良いかもしれませんね。また、A1からのA2はの繋ぎはカッコいいです!4ADが良い音楽を世に出したのは確かですが、如何せん短命だったので、不当に評価が低いようにも思います。なので 4AD好きなリスナーさんにはお勧めします。 A5 “Isn’t Life Nice” https://youtu.be/awgndMX0bd4 [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kSALILJyNDJLDYoKK_TL5lXrET3F0wmK0 #Mass #LabourOfLove #4AD #Rema-Rema #GaryAsquith #MickAllen #MarkCox #DannyBriottet #Ritual #PostPunk #1980-1981年
Post Punk / Goth 4AD 不明Dr K2
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Tangerine Dream “Electronic Meditation”
やっとの思いで手に入れたのが、Tangerine Dreamのファースト・アルバム”Electronic Meditation”です。実は、それまでは、電子音楽とも言えないので、余り触手が動かなかったんですが、やはり、ファーストを聴いていないのは、ちょっと礼儀に反するかな?と思い、入手しました。それでバイオグラフィーは以前にも書いてありますので、ここでは省略させて頂きます。このアルバムでのメンバーは、Conrad Schnitzler (Cello, Vln, G, Addiator), Klaus Schulze (Dr, Peitsche, Metallstäbe, Brennendes Pergament), Edgar Froese (G, Organ, Piano, Glasscherben)と言う、その後の音楽傾向を考えるとあり得ないアクの強い猛者から成ります。なお、クレジットはされていないのですが、ゲストでThomas Keyserling (Flute)とJimmy Jackson (Organ)が参加しているとのことです。それで、このアルバムをリリースした後に、Conradは、Dieter MoebiusとHans-Joachim Roedeliusと共にKlusterを結成、その後はソロで活動しています。Klausもソロで活動を続けていきましたので、残ったEdgerが、Christopher FrankeとSteve Schroyderを誘い、Tangerine Dreamを継続していきます(Steveは直ぐにPeter Baumannに代わります)。本作品ではそれ程電子音楽っぽくななく、何だかよく分からない電子処理をしたGやCelloやDrによる即興演奏と言うか、フリー・セッションが繰り広げられています。私は、このアルバムを最初に聴いた時に、ちょっと泥臭い印象を持ちました。恐らく、その歪つな構成による即興と言うのが、1970年で、デビューアルバムとしては、如何にもプログレ(クラウトロック)創生期であったからだと思います。と言うのは、このアルバムの音楽が、その後の電子音楽化したTangerine Dreamの清潔さと相容れない音の感触だったからてすね。所謂、ダサ・カッコいいみたいな印象です、ハイ! それに曲によってはロックンロールなテイストのギターソロもあり、こちらとしては困惑してしまいます。しかしなから、3人はこのアルバム以降それぞれが電子音楽に向かいますが、その始まりになった作品として、本作品も評価すべきですね。まあ音楽を作ろうとしたKlausと音楽を壊そうとしたConradが同じバンドにいたんじゃ、そりゃ分裂するよなあとも思います。そんなプリミティブな衝動の詰まったアルバムを是非是非聴いてみて下さい。因みに、私のレーベルからNordのCDを出したんですが、その時のタイトルが”Electronic Meditation”でした(こっちの方がより瞑想的です)。片山さん、知ってて付けたんですね。 A1 “Geburt (Genesis)” A2 “Reise Durch Ein Brennendes Gehirn (Journey Through A Burning Brain)” B1 “Kalter Rauch (Cold Smoke)” B2 “Asche Zu Asche (Ashes To Ashes)” B3 “Auferstehung (Resurrection)” A2 “Reise Durch Ein Brennendes Gehirn (Journey Through A Burning Brain)” https://youtu.be/V6V0PpUR_dA?si=tWHcz7iPB7oQ56wT [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nQZZuCKIjf7hp20J1lL-ssUkr6_EanEZg&si=Zoc45zpGsw2wksdN #TangerineDream #ElectronicMeditation #Ohr #EssentialRecords #ConradSchnitzler #KlauseSchule #EdgarFroese #Krautrock #JamSession #FirstAlbum
Progressive Rock / Krautrock / Experimental Essential Records (Ohr) 不明Dr K2
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Merzbow “Storage”
またまた出ました❗️Merzbowの初期の隠れた傑作”Storage”です。この作品は元々、1988年に自身のレーベルZSF Produktより単独LPでリリースした作品のリイシュー&拡大版になります。伊のMenstrual Recordingsよりのリリースとなります。この作品の前に、あの50毎組CDsの”Merzbox”の収録の為に一度、リマスタリングしていますが、今回も再度リマスタリングを行なっており、恐らくは初盤には未収録であったテイクも含まれているのでは?と思います。今回は、秋田昌美氏だけでは無く、音素材の提供を相棒の水谷聖氏が行なっています。この作品は凄いです。メタルジャンクの生々しい演奏(打撃と摩擦など)と壊れかけたテープデッキ及び弓弾きの(非)楽器(Violin等や自作楽器)を即興的に演奏したものを、その場で録音し、それらの生音源と予め録音されていた音源との融合の凄まじい記録と言えるでしょう。私はこのアルバムは初盤は聴いていなかったのですが、本作品を聴いてみて、1993-4年位に出したK2名義のカセット作品”De Novo”に近い音像であったので、そのことを知り得て,ちょっと嬉しかったですね。ここまでは凝った音構築では無かったですが。時に逆回転、時に金属音のレイヤーの重積、ディレイなどの加工、テープデッキのフィードバック音などが、本作品では行われており、3面連続で聴いても、聴く度に新しい発見があって、全然疲れないですね。本作品はリイシューではありますが、限定ですので、是非ともゲットして聴いてみて下さい!バロックなノイズの中に入って行けると思いますよ。因みにアートワークはAchim Wollscheidがやっています。 ◼️LPs A “War Storage Pt. 1” (23:02) B “War Storage Pt. 2” (23:48) C “War Storage Pt. 3” (21:08) ◼️CD 1 “War Storage Pt. 1” (23:02) 2 “War Storage Pt. 2” (23:48) 3 “War Storage Pt. 3” (21:08) https://youtu.be/32FJL3Xg6Y0?si=qGXF2NodfJD2Bop_ #Merzbow #Storage #Noise #Experimental #MetalJunk #Feedback #BowedInstruments #Non-Instruments #Post-Production #MasamiAkita #KiyoshiMizutani #MenstrualRecordings #Reissue #Remastering #LimitedEditions #304部 #2016年 #ZSFProdukt #1988年
Noise / Experimental Menstrual Recordings (ZSF Produkts) 不明Dr K2
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K2 “Karoushi: Overwork For the Death”
たまには自分のことも。私はK2名義で、1983年からノイズ・ミュージックをやっていますが、第二期を除いて、余りライブはしていません。所謂、宅録ノイズ・ミュージシャンです。現在、第三期であり、近年は、モデュラーシンセを使ったノイズ・ミュージックを作っています。国内外を問わず、デジタル/アナログを問わず、リリースを続けており、漸く200作品位になりました。このアルバムは、2019年に独逸Psych K.Gよりリリースされた作品で、「某電通の女子社員が自殺した」事件を元に作りました。タイトルも「過労死」です。殆どはモデュラーシンセを使い、歪み系エフェクターは使っておりません。なので、私は電子音楽のハードコア、即ち「エレクトロ・コア(略してエレ・コア)」と呼んでいます。この作品にはLPの他、第二期の未発表音源”Les Extremes Se Touchent 3”をCDとして収められており、ジャケもハンドメイドで、一点モノです。また限定バージョンとして、凄く綺麗なアンタイ・レコードを付属しているものもあります。CDの内容は、第二期の特徴であったメタル・ジャンクとシンセなどを使った習作的作品から成ります。 LP A “MatzRi The Suicidal Angel “ (27:05) B “Dance To Dentzoo” (19:20) CD 1 “Part 1” (15:32) 2 “Part 3” (8:32) 3 “Part 4” (6:22) 4 “Part 2” (23:48) 5 “Part 5” (5:58) [YouTubeに上がってないので、その練習風景を貼っておきます] https://youtu.be/HZ72HgCxft8?si=NBzjlT54q_h3rdN0 [BandcampのURLも貼っておきます] https://k2music3.bandcamp.com/album/overwork-for-the-death #K2 #Karoushi #OverworkForTheDeath #PsychKG #NoiseMusic #ElectronicMusic #ElectroCore #ModularSynth #BoxSet #LP+CD #Handmade #GermanLabel #Japanoise #PreviouslyUnreleasedTracks #MetalJunks #KimihideKusafuka
Noise Music / Electro-Core / Metal Junk Noise Psych K.G. 不明Dr K2