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The Clash “The Clash (白い暴動)”
またまた、来ましたよお。3大パンク・バンドの一つThe Clashのファーストアルバム”The Clash (白い暴動)”です。あんまり聴いてなかった印象でしたが、口ずさめる位には聴いていたのかな?このアルバムが出るまでのバイオグラフィーは以前に書きましたので、省略します(すまん!)。それで、このアルバムはJoe Strummer (Vo/G), Mick Jones (G/Vo), Paul Simonon (B)で、このアルバムをリリース後、Topper Headonが正式なDrとして加入します。私の持っているのはEpic盤で、オマケとして”Gates of the West”/“Groovy Times”の7㌅シングルが付いてます。パンクのアルバムとしては、割と分かりやすい印象を受けますね。荒削りなギターや単純なリズム隊、そしてアジるようなJoeのヴォーカル、全てにパンク・ロックの匂いがします。未整理というか勢いで作ったと言うかで作成されています。更に、この頃から、時折と言うか既にと言うか、”White Man In Hammersmith Palace”のようなレゲエ調にアレンジされた曲が入っています。音がラウドに整理されたセカンドよりも、音の粗さ/荒さがこのアルバムの持ち味になっているようです。”London’s Burning”や”I Fought The Law”はやっぱし目頭が熱くなります。私には、そんな懐い思い出が詰まったアルバムですが、皆さんも1979年を思い返してみつつ、聴いてはどうでしよう。因みに、A-2”I’m So Bored With The USA”って歌ってのに、米国でも売れようとしたのは何故か?と尋ねられたメンバー(多分、Joe)は「今の米国はくだらないが、何もそれを批判する訳ではない。でも、俺達が行ったら、もっと面白くなるって意味で歌ってるんだよ。だって昔から米国には憧れてたからね。」と答えていたけれども、それも何だかなぁと思ってしまったことも事実です。オマケの7㌅はゴージャスなアレンジで、これはこれで良いです! https://youtu.be/bFgpzVFHqBo #TheClash #白い暴動 #CBS #Epic #Punk #FirstAlbum #JoeStrummer #MickJones #PaulSimonon #TopperHeadon #London’sBurning #WhiteManInHammersmithPalace #IFoughtTheLaw #WhiteRiot #I’mSoBoredWithTheUSA
Punk Epic (CBS) 不明Dr K2
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V.A. (小泉文夫:編集) “トルコの音楽 (Music of Turkey)”
私、こう見えても,民族音楽にハマってた時期があるんですよ。その中でもハマったのが、この「トルコの音楽」ですね。ソロの朴訥とした唄もいいんですが、B面前半の大勢で演奏・歌唱する軍楽曲がマーチ風なのに、何だかちょっと悲しげな曲調が堪らなかったですね。そこは何度も何度も繰り返し聴いてましたね。また、A面前半の子供の童歌も素朴な感じが出ています。因みにトルコの子供は鞠付きや縄跳びでは歌わずに、踊りを踊る時には思いっきり歌うみたいです。A面後半の男女混成合唱曲(元々はトルコには混成合唱曲は無かったみたいです)もLibachみたいでかっこいいです。と言うのも、大勢の人が一緒に合唱すると言うシチュエーションに、私はゾクゾクするんです。しかも変拍子!そしてB面後半の擦弦楽器と独唱からなる曲が収められているのですが、何となくもの悲しい感じなんです。解説を読むとトルコの古典音楽なんですが、演奏者にある程度の即興性が認められているみたいです。楽理学的には色々考察もできるとは思いますが、私にはそんな能力はないので、専門家に任せます。恐らくは、トルコの栄華と侵略の歴史と文化の融合が何らかの形で現れているのでしょう。そう言う観点から、私は東欧からトルコ〜中東辺りの音楽は割と好きです(中東と言うとMuslimgauze、ビザンチンと言うとSPKですね!)。そんな唄を聴きながら、横になってぼーっと聴いているのも一興ではないでしょうか? 因みに、編集者の小泉文夫氏は1959〜1977年の間に、世界中の民族音楽を収集し、それぞれ地域別にまとめて、シリーズ化しています。当時はラジオ番組かレコードだけでしたので、このレコード・シリーズは、私には良い指標になりました。彼は東京大学文学部美学科卒の民族音楽研究家であり、彼の収集した世界の民族音楽のライブラリーは凄いものらしいです。現在では71枚組みCDボックスセット(Merzboxより多い❗️)になっており、また没後、東京大学には小泉文夫記念資料室が建てられています。 [軍楽曲] https://youtu.be/UukiDpOTju0 [バーマラ独奏] https://youtu.be/E8ErDSkDbsA #MusicOfTurkey #FumioKoizumi #March #Solo #民族音楽
Traditional King Records 不明Dr K2
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Tom Robinson Band “Power In The Darkness”
もう皆んな、忘れちゃったかな?一世を風靡したTRBことTom Robinson Bandのファーストアルバムの登場です。パンク勃興の時期に出てきたことと初期からLGBTQの権利を守るアティテュードを示していたことから、パンクの仲間と思われていますが、寧ろ正当なブリティッシュ・ロックのバンドであり、パンクとは言えないですね。バイオグラフィーを少し。元々は13歳で自分がゲイであることに気づいたTom Robinsonが自殺未遂や専門の学校に移らされたりしたのですが(当時、英国ではゲイは罪であり、投獄されていた)、1973年にアコースティック・トリオCafé Societyをで活動を開始していますが、ファーストアルバム600枚を売って、直ぐに脱退し、自身のバンドTom Robinson Bandを作ります。時代的にSex Pistolsに影響を受けた彼はすぐに,ゲイ・シーンと繋がり、ゲイやレズビアンの権利を得るための音楽をやるバンドとして、先ず旧知のDanny Kustow (G)を誘い、Brian "Dolphin" Taylorを連れてきます。それでオーディションでベーシストとしてMark Amblerを採用しますが,実はMarkは鍵盤楽器が出来ることを知り,MarkをKbd担当にして、Tom自身はBとVoになります。そうして1978年にTRBは結成されます。ライブハウスで、パンクバンドと一緒に出演していきますが、その噂を聞き付けたEMIと契約します。その後もゲイやレズビアンについてのリーフレットやチラシを配布しています。また、The ClashやX-Ray Spexと共にRock Against Racismにも出演しています。彼等のファーストシングル"2-4-6-8 Motorway"が1977年後半にリリースされ、UKチャートで5位まで上がります。その後、1977年11月のライブトラックからの4曲入りEP”Rising Free”をリリースしますが、このEPには彼等のプロテストソング”(Sing If You’re) Glad To Be Gay”が収録されています。それで1978年にファーストアルバムである本作品がリリースされます。このアルバムはUKチャートの4位まで上がり、ベストUKバンドとも言われました。その直後、KbdのiMarkが脱退したので、ヘルプでNick Plytasが加入、セカンドアルバムの作製にかかりますが、この頃にパーマネントのKbd担当に Ian Parkerが加入。しかし、DolphinがプロデューサーをTodd Rundgrenに代えるべきだと進言しましたが、実際にはDolphinは気に入らず、ゴタゴタが起きます。結果、ドラマーはCharlie Morganになります。それでツアーに出たのですが、今度はギターのDannyが1979年に脱退し、バンドは消滅してしまいます。ザックリとこんな数奇な運命のバンドでした。 それで、彼等のファーストアルバムの本作品”Power In The Darkness”ですが、兎に角、演奏がタイトで、カッコいいいです。それとTomの作曲能力やメンバーのアレンジ力も凄いです。当時出てきたパンクバンドとは一線を画すテクニックを全員が持ったロックバンドですね。彼等のプロテストソング”(Sing If You’re) Glad To Be Gay”が入っていないのが、ちょっと残念ですが、どんなパンクバンドにも負けない演奏テクとソングライティング、辛辣な歌詞を持ったバンドであり、聴いていて飽きませんね。シングルカットされた”2-4-6-8 Motorway”もキャッチーです。昨今のLGBTQの権利を声高々に歌い上げたTRBの辛辣なロック・アルバムを聴いてみてください。 [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLKdCN0xE8luR1HF9q9O7vlY5gCzS-MXkX #TomRobinsonBand #PowerInTheDarkness #LGBTQ #EMI #ProtestSong
Punk/New Wave EMI 2000円位?Dr K2
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Pere Ubu “Dub Housing”
これもアメリカだが、70年代末にクリープランドで結成されたPere Ubu(ペル・ウブと発音)の2nd full albumです。元々はRocket from the Tombsから派生したバンドで、余り文化的に活発では無かった地方都市から、70年代後半頃にミュータントの如く「変な」バンドが出現しており、Pere Ubuもその一つ。VoのDavid Thomasのキャラと、此処彼処に仕掛けられたぐちゃぐちゃ感のある演奏が素晴らしく、またこのアルバムではかなり電子音を用いた実験的な曲も収められている。個人的には高校生の頃、このレコードを買って、かなりショックを受け、特に”Caligari’s Mirrorや”Navvy(これ「土方』って意味だが)などから「世界一悲しい」バンドと思っている。現在もDavid Thomasだけがオリジナルメンバーだか、活動は続けている。アメリカの「闇」です。因みに、このアルバム参加メンバーは、David Thomas (Vo, Organ), Allen Ravenstine (ELM Synth, Sax), Scott Krauss (Drs), Tom Herman (G, B, Organ), Tony Maimone (B, G, Piano)です。 A1 “Navvy” (2:43) A2 “On The Surface” (2:40) A3 “Dub Housing” (3:40) A4 “Caligari's Mirror” (3:48) A5 “Thriller!” (4:35) B1 “I, Will Wait” (1:46) B2 “Drinking Wine Spodyody” (2:44) B3 “(Pa) Ubu Dance Party” (4:47) B4 “Blow Daddy-o” (3:37) B5 “Codex” (4:56) A4 “Caligari’s Mirror” (MV) https://youtu.be/j7EwTcn_Lbw?si=czDTHApA9OczQBB4 [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLW1w8neoXejvI0tQjOH12g17FybZn6Awz&si=rzAaQX3qQlIz6R54 #PereUbu #DubHousing #Chrysalis #Avant-Rock #ArtRock #Experimental #RocketFromTheTombs #Cleveland #DavidThomas #AllenRavenstine #ScottKrauss #TomHerman #TonyMaimone
Avant-Rock / Experimental Chrysalis Records 2000円位Dr K2