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Public Image Limited “First Issue”
もう既に、このバンドのセカンドとサード・アルバムについては紹介済みですので、バイオグラフィーはそちらを参考にして下さい。そのバンドとは、Public Image Limited (PILと表記)です。それまでパンク・ロックの代名詞であったSex PistolsのVo, Johnny Rottenが本名John Lydonとして、早々にポストパンクを始めてしまった訳です。PILのネーミングは、世間の目から見たJohn LydonやPILのイメージを売り捌く会社だと言う意味でしょうか(Sex Pistolsでの問題点を逆説的に解釈したのかな?如何にもJohnらしい)。そしてリリースされたのが、このファースト・アルバムであります。この時のメンバーはJohn Lydon (Vo), The Clashに短期間在籍していた事もあったKeith Levene (G: 2022年11月に他界), 本名 John Wardleで、John Lydonの古い友人Jah Wobble (B), オーディションで選ばれたカナダ人留学生のJim Walker (Drs)です。彼等は、ダブのようなファットで目立つベースと金属質でフリーキーなギタープレイを武器に、それまでの(パンク)ロックを根底から覆すような、恐らく聴いたこともないような音楽をやり始めた訳です。それとJohnのヴォーカルにもエフェクトをかけた曲があったりとやりたい放題です。兎に角、こんな4ピースバンドで「パンクな死んだ」とばかりに、「世間の目なんて気にしない、俺(達)はやりたいようにやる」と言った態度が潔い。A2 “Religion I”はVoの独唱だし、B3 “Attack”Voにエフェクト掛けすぎて、歌詞が聴き取り不可能だし、B4 “Fodderstompf”の単調で虚なリズムと絞ったVoが対照的で興味深いです。こんな音楽をロックのフィールドでやってしまったことが凄いです。そんな彼等のファーストアルバムを聴いてみて下さい。何か音楽感に響くかも? ❓ (因みに、先ずこれを買った時に私が思ったのは、Jahが座ってベースを弾いていること及びジャケ写のJohnの髪の毛がキッチリ七三分けであったのが、衝撃的でした。) “Theme” https://youtu.be/o5cFIqu2MgM “Fodderstompf” https://youtu.be/Tzn3_NEek4M #PublicImageLimited #FirstIssue #VirginRecords #PostPunk #Dub #LohnLydon #KeithLevene #JahWobble #JimWalker #FirstAlbum
Post Punk Virgin Records 2500円?Dr K2
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The Damned “Damned Damned Damned (地獄に堕ちた野郎ども)”
The Damned、最も早くシングルとアルバムを出した英パンクバンドにして、最も早く解散した英パンクバンド(その後、再結成している)。これを購入したのは、高校生の時だった。まるで、何かのコントのようなジャケ写(これはこれで怪しかった)、裏ジャケもカッコいい。取り敢えず、田舎でも国内盤が普通に売っていたので、購入した覚えがあります。この作品から、パンクの中で最高にカッコいいギターを知ったと言う訳です。この時のメンバーは、Dave Vanian (Vo), Brian James (G), Captain Sensible ことRay Burns (B), Rat ScabiesことChris Millar (Drs)の4人。捨て曲無し❗️Brian Jamesのノイズの様な引き攣ったギター、めっちゃカッコいいと思いました。当時の音楽雑誌ではCaptainがバレリーナの格好をしているとか書かれていたので、何か色モノっぽいなと聴くまでは思っていたんですが、兎に角、ぶっ飛びました。それにテンポは速目の曲が多く、またそれでいて、DaveのVoは、ガナるではなく、歌い上げるように歌うのも魅力でしたね。それとシンバルを多用するRatのドラムも素敵に思えました。あと”New Rose”のイントロのドラムは今聴いても最高です。まあ40数年振りに聴きましたが、やっぱりカッコいいとしか言えません(反論は受け付けません❗️) 未だにバンドが続いているのはホントに凄いです。そんなカッコいいバンドThe Damnedのファースト・アルバムを是非とも聴いてください。「世界遺産もの」のパンクです。 https://youtu.be/38l9cEHW87M #TheDamned #DamnedDamnedDamned #StiffRecords #地獄に堕ちた野郎ども #Punk #DaveVanian #BrianJames #CaptainSensible #RatScabies #FirstAlbum
Punk Stiff Records 2500円?Dr K2
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Nord “s/t”
君はNord (「ノール」と発音)を知ってるか?そう、日本で最初にノイズのフルアルバムを出した音楽の極北がNordなんです。メンバーは片山智と及川洋のデュオで、結成は1979年。やがて、1980年になると、東京などでライブ活動を始め、時にはMerzbowとのコラボ・ライブなどもやっていたそうです(ZSF Produktよりカセット作品が何本か出ています)。二人は音楽の極北を目指すという意味でNord(仏語で「北」の意味)と名付けたらしいです。1981年に記念すべきデビューアルバム”Nord”をPinakotheca Recordsより出しています。後になって、片山さんにお話しを聞いた時には、いきなりスタジオに入って、ギターとラジオやシンセ(低価格のもの、YAMAHA?)で、ほぼほぼ一発録りで録音されたとのこと。このアルバムは早速購入して、A1 “Labyrinthe”の初っ端の法螺貝のような咆哮にビックリした覚えがあります。内容は後述しますが、このレコードのアートワークを及川さんが1人で勝手にやった為、ラベルには首吊りのフォト・コピーが、そしてジャケ写も何かの死体らしきもの(聞いたことはあるのですが、今はうろ覚えです)が使われており、当時の世界的なノイズ・シーンとは呼応していましたが、片山さんは気に入っていなかったとのこと。その為か、1983年にNordは分裂し、ライブ活動を中心とした片山Nordと、録音メインな及川Nordになり、どちらもNordを名乗っていました。ライブを一切しなかった及川Nordは分裂後、自身のレーベルL・S・D Recordsを立ち上げ、2枚のLPと4本組みのカセット作品をリリースした後に、活動が途絶えてしまいます。一方、片山Nordは、現在Japanoise Netを運営している伊藤真と共に、デュオでライブ活動を続けていきます。1990年代には都内を中心に、雑誌「電子雑音」の勧めもあって、割とライブを頻繁にしていたのではないでしょうか?その時のライブ録音を纏めて編集した曲を3曲選んで、片山Nordとしては初のCD”Electronic Meditation”を私のレーベルKinky Musik Instituteから出しています(これは自慢したい❗️)。しかしながら、2003年に伊藤さんが脱退し、この後に、Astroの長谷川洋と内田静男が加入し、ライブを再開しますが、2006年に長谷川さんは離脱。基本的には片山さんのソロユニットになっているようです。ライブも年に数回とかですが、最近は、モデュラーシンセを使っているようです(私は未見)。ライブではお香を焚いて、視覚と嗅覚と聴覚を刺激するのは、片山さんが裸のラリーズのファンだからでしようか(因みに片山さんの奥様もラリーズのファンらしいです)。 それで、本作品は、分裂前のNordの唯一のアルバムです。先に書きましたが、兎に角、T.G.とかWhitehouseとかSPKとかと違う、何か不穏な恐ろしさを持った音であると言うのが、当時の私の正直な感想でした。特にB面片面を全部占める”Utopie”は、何か分からない恐怖感さえ覚えました。多分、私にとっては、日本のノイズ・アーティストの中で一番ショッキングな体験でしたねぇ。今、聴くと、それ程、凄いことをやっている訳では無いのですが、当時、下宿で1人ヘッドフォンで聴いていると、恐ろしさを感じていました。なので、私にとっては、ノイズミュージックのバイブル的なアルバムです。その音楽を分析するのではなく、初期衝動に植え付けられた「音」の記憶さえ有れば良いと思っています。ほんとうに究極ですね。皆さんも是非、ノイズの生まれた瞬間を体験してみてください。因みに片山さんは全然怖い人ではありませんので、ご安心を。 https://youtu.be/yEdGeO6wBi8 #Nord #PinakothecaRecords #FirstAlbum #Noise #Originator #SatoshiKatayama #HiroshiOikawa #StudioRecording #裸のラリーズ #Guitar #Synthesizer #Radio
Noise Pinakotheca Records 2500円?Dr K2
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ヒカシュー(Hikashu) “うわさの人類 (The Human Being)”
前回、紹介したヒカシューのサード・アルバムが、この”うわさの人類”です。ここで、ヒカシューは「テクノ御三家」から逸脱し、即興演奏などを取り入れ、ドラマーとして泉水敏郎を正式なメンバーに加えて、大きく音楽性が変わります。また、この作品は、当時、流行っていたサブカルの内、フリークスをテーマにした、一種のコンセプト・アルバムになっています。それは元々、巻上公一が、Tod Browning監督作品”Freaks”に感銘を受けて作られたことも大きいと思います。その流れでか、ジャケも太田螢一の書き下ろしを使っており、タイトル通りの一大コンセプト・アルバムになっています。なお、この作品の録音風景が、NHK教育TV番組「若い広場」でドキュメンタリーとして放送されています(勿論、私も観ています)。メンツは巻上公一 (Vo, B), 海琳正道(G, side Vo: 現:三田超人), 井上誠 (Synth), 山下康 (Kbd), 戸辺哲 (Alto Sax, G), 泉水敏郎 (Dr, Perc)と言う、当時は鉄壁な編成となっています。内容もすこぶる良く、歌詞は仄かにフリークスのことを歌っているのだろうなと思わせぶりなギリギリのところで抑えている感じで、音の方も、泉水さんが正式ドラマーになったことで、より深く、より激しいサウンドになっており、同時にかなりインプロビゼーション的演奏も加えられており、唯一無比のサウンドになっています。もうA1 “ト・アイスクロン”で「産まれてきてしまった運命」を悲しげに呪い、A2 “うわさの人類”では人であることを逆に誇らしく考えると言う心境をバップ調の曲に繋いでいます。また、A5 “新しい部族”で巻上さんの朗々と歌う、その声が世界に木霊し、A6 “予期せぬ結合”で激しいリズムと効果的なピアノ演奏が聴く者を圧倒します。B1 “アウトキャスト”では「自分はいつも外される」と言う感覚を巻上さんが叫び、B4 “小人のハンス”では見せ物としてしか世に出せない切なさを歌っています。この曲は本当に大好きな曲で巻上さんの独白調の歌とサビのシンセのメロディがもう最高です❗️私は当時、この一曲の為にこのアルバムを買っても良い位、ヘビロテしていましたね。最後はB6 ”匂い”で大人しく締めます。ドキュメンタリーの方では、海琳さんが、猿の真似をしながらピアノ・ソロを出鱈目に弾いているのが印象的でした。観るのも怖い、観ないのも怖い、聴くのも怖い、聴かないのも怖いと言ったアルバムだと思います。そんなヘビーでデリケートな内容ですが、未聴の方は是非とも‼️特に”小人のハンス”だけでも聴いてちょ‼️ https://youtu.be/_MMdQL8O3Dshttps://youtu.be/_MMdQL8O3Ds #ヒカシュー #うわさの人類 #Hikashu #TheHumanBeing #Eastworld #Freaks #Improvisation #脱テクノ #巻上公一 #海琳正道 #井上誠 #山下康 #戸辺哲 #泉水敏郎 #小人のハンス #Drums
New Wave , Alternative Pop Eastworld 2500円?Dr K2
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Phew “Our Likeness”
日本を代表する音楽家の一人であるPhewさんの1992年にイギリスのMuteから出た作品です。Phewさんのバイオグラフィーは前回、書きましたので、省略しますが、このアルバムは初の海外レーベルからのリリースであって、これをもって、彼女の世界的評価に繋がったのだと思います。近年では、彼女は、自身のヴォーカルとアナログ・シンセ及びリズムボックスでのソロ活動で有名ですが,本作品では、Phewさんに加えて、元CanのJaki Liebezeit, Einstrutzende Neubautenにも在籍していたAlexander Hacke, D.A.F.やBBCHでも有名なChrislo Haas及びThomas Steinの言う布陣で臨んでいます。普通、楽曲が出来てから、歌を考えて入れると思うのですが、本作品では歌が先にあって、それに合わせて、楽曲を後から使ったのでは?と勘繰ってしまうぐらい、彼女の唄は、高らかに、しなやかに歌われています。まあ、歌詞は日本語なんですが(英訳は付いています)、他のメンバーにはどう理解されていたのか?或いは歌詞の内容の理解無しに楽曲が作られたのか?そこら辺の謎解きも面白いですね。A-3 “Being”ではパンク調のデス・ヴォが特徴的ですが、個人的には、B-1 “Smell” ~ B-2 ”Depth of the Forehead”の「昔話の語り」のように囁くようなヴォーカルと断続するバックの音との対比からヘビーなビートに対抗する力強いヴォーカルへの流れが、一番面白かったですね。しがしながら、彼女の表現力は凄いですね。決して歌が上手い(譜面通りに歌うと言うこと)訳ではありませんが、その不安定な音程や言葉の選び方、字余りな歌詞などは一聴してPhewさんだ!と分かる程、個性的ですね。それこそがヴォーカリスト冥利に尽きると思います。これからも、我々をビックリさせる音楽を聴かせて下さい。 https://youtu.be/jr5xCnlm5Gk #Phew #OurLikeness #Mute #JakiLiebezeit #AlexanderHacke #ChrisloHaas #ThomasStein
Alternative, Avant-Pop Mute Records 2500円?Dr K2
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S.Y.P.H. “Rare & Lost Into The Future”
とうとう辿り着きました、独逸のS.Y.P.H.(以下SYPHと表記。読みは「ジフ」なのか?)❗️Neue Deutsche Wellsの中から出てきたSYPHは、あのクラウトロックの巨人Canの再来とまで言われてきました。今回、そのSYPHのレア音源を纏めた編集盤を紹介します。SYPHは1977年に、独逸Solingenで、Harry Rag (Vo: 本名Peter Braatz), Uwe Jahnke (G)にThomas Schwebel (G)が加わって結成されました。その意味ありげなバンド名は、当初は”Saufender Yankee Prügelt Homo" (Boozing yankee pummels fag)の略と言われてましたが、1986 年以降は"Save Your Pretty Heart" の略語とされています。それで、Thomas SchwebelがパンクバンドMittergspauseに移ったので、その代わりにUli Putsch (Dr)とJürgen Wolter (B)が加入して、コアメンバーになりますが、種々の人々がいつも周りにいてサポートなどをしていたようです。少なくとも1979年までは安定していました。1980年にSYPHはファーストアルバムをリリースしますが、CanのHolger Czukayが、プロデュースしており、また、SYPHはHolger Czukayとコラボ作”On The Way To The Peak Of Normal”もリリース。またUwe JahnkeもJah Wobble + Kaki Liebezeit + Holger Czukayの12㌅EP "How Much Are They?"にも参加しています。 1986年にUli Putschが脱退し、Ralf Bauerfeind (Dr)が加入します。1993年にバンド活動を一旦停止しましたが、メンバー各人はのんびりと録音などをしていたとのこと。2011年になってやっとSYPHとしての新録を作製します。その時はRalf Bauerfeind, Uwe Jahnke, Jürgen Wolterのコアメンバーに加えてJörg Lehnardt (G)とGeorg Zangl (steel harp)も参加しています。この時以来、VoのHarry Ragが辞め、代わりに Doc Schokoが加入し、現在でも復活しています。 それで、今回、紹介する作品は、タイトル通り,1977年1月〜1986年夏までに録音された曲からコアメンバー自らが選出し、Harry RagとChris Eckmanが編集したものです。とにかく、濃い!濃すぎる内容!ヴォーカルの変則ディレイ処理やインスト曲での執拗な反復、不明瞭なリズムに絡む変なサックス、荒い演奏のライブトラック、ガムラン風のリズムとシーケンスの混合、シンセのベースラインとドコドコなドラムなどなど実験色が濃い。これは正規では出せないですね。どっちか言うと、Canよりも好きな音楽かも。そんなレア&ビックリ実験ロックは如何にもトラウトロックの正当な継承者であり、また異端でもあるのですよ。この機会に聴いてみて下さい。 A1 “I Want You” (5:35) A2 ”Stoppuhr” (1:06) A3 “Acoustic Alarmclock” (2:12) A4 “Musik Zu Zweit” (6:23) A5 “John Thursday” (5:10) A6 “Dampfer Linda” (1:46) B1 “Rare & Lost Into The Future” (2:10) B2 “Lebensgunst” (3:06) B3 “Nur Eine Atmo” (5:34) B4 “Fairabendjezz” (5:27) B5 “Fritz Franz” (4:14) B6 “Fuddel Spirale” (1:11) [live tracks (本アルバムはYouTubeに上がっていませんでした)] https://youtu.be/sqg53QArVLk?si=e1SFnJxH0pPUMhql [Holger Czukay / ”On The Way To the Peaks Of Normal”] https://youtu.be/VaSc9VSNwuQ?si=hmOyf82Eml_mBKzn #S.Y.P.H. #Rare&LostIntoTheFuture #1977-1986年 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #ExperimentalRock #Can #Krautrock #RareTracks #PreviouslyUnreleased #HarryRag #UweJahnke # #UliPutsch #JürgenWolter #RalfBauerfeind #MichaelKemner #Edited #HarryRag&ChrisEckman
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Experimental Rock Vinyl on Demand 2500円?Dr K2
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The Sleepers “Painless Night”
これは以前、個別に紹介していた物件なんですが、気になったので、再度、聴き直して、ちゃんと紹介したいと思います。メンバーはRicky Williams (Vo), Michael Belfer (G), Mike White (G), Ron Macleod (B), Brian Macleod (Dr)の5人組で、ヘルプにAlex Gibson (B), Tom Recchion (Dr), Paul Cutler (4Track録音)が参加しています。1977年にギターのMichael BedlerとTim Mooneyが始めたバンドにPaul DraperとRicky Williamsが加入して米国の南SFのPalo Altoで結成されました。因みにRickyは後にCrimeのオリジナルドラマーであり、Toiling MidgetsでもVoを務めています。それで、1978年秋に5曲入りシングルをJem Recordsからリリース。LAでは局地的にヒットしましたが、ツアーで行ったNYCとかでは今ひとつだったらしいです。Michael BelferのTaxedomoonっぽい(ネオ)サイケなギターとRicky Williamsのムーディーで捻くれた歌詞が最も特徴的であったとのことですが、歌詞カードがないので、私にはよく分かりません。このバンドは、西海岸のパンク/ニューウェーブ・シーンの中心であったレストランMabuhay Gardens(The Fab Mab)に出ていたバンドなんですが、このことを言われないとアメリカ西海岸のパンドとは思えず、英国のポストパンクっぽいサウンドと勘違いされるのでは?と思います。中々、一筋縄では行かない、ちょっとダークでメロディアスなギターワークと抒情的で粘り気のあるヴォーカル(時にメジャーシンガー並に歌い上げることも)を聴かせるバンドですが、NYCのTelevisionとかとも違っていました。そうですねぇ、例えば、Joy DivisionとBauhousが西海岸のドラッグでダウナーになっているとでも言いましょうか。このようなバンドがアメリカにも現れたのも、ちょっと意外な気もします。そんな西海岸の異端児を聴いてみて下さい。 https://youtu.be/IZRfQabpyUE #TheSleepers #PainlessNight #GuitarBand #西海岸 #Psychedelic
Post-Punk Superior Viaduct 2500円?Dr K2
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Chrome “Red Exposure(赤い露光)”
今回、紹介するのは、アメリカ西海岸の闇Chromeの唯一の日本盤です。Chromeと言うと、皆さん、前作”Half Machine Lip Moves”を挙げる方が多いように思いますが、私の場合、田舎の高校生だったので、国内盤として発売された、このアルバムが初体験だった為、この作品の方が身体に刷り込まれてしまっています。前作がエレクトロ・ガレージ・サイケとも言える位、激しいrawな録音かつ曲をコラージュしてのポスト・プロダクションを施した作品であったのですが、本作では、ガッツリしたヘビーなミディアム・ビートが主体となっています。もう最初の曲”New Age”に痺れました。ジャケ写通り、極彩色で粘り気のある曲が大半を占める、このアルバムは本当にカッコいいと思います。そうですねぇ、LSDを体験したら、こんな感じかな?と想像させる音楽ですね。また、過剰なプランジャーの掛け方やLFOを掛けたヴォーカルもカッコ良かった‼️だからこそ、Chromeのファンの方にも、マイナーミュージック・ファンの方にも、もっと聴いて欲しいと思います。裏西海岸サウンド。なお、Chromeのメンバーは?と言うとDamon EdgeとHelios Creedなんだが、John L. Cyborgがゲスト参加しています。EdgeとCreedの2人はマルチ奏者なので、宅録してレコード制作をしていたようてす。 A1 “New Age” (3:11) A2 “Rm. 101” (2:14) A3 “Eyes On Mars” (3:35) A4 “Jonestown” (2:28) A5 “Animal” (2:55) A6 “Static Gravity” (3:22) B1 “Eyes In The Center” (4:10) B2 “Electric Chair” (4:16) B3 “Night Of The Earth” (4:21) B4 “Isolation” (4:38) A5 “Animal” https://youtu.be/kkFViEqhOts?si=MON7gyxzEGOy5ZDi https://youtube.com/playlist?list=PLbHHE6cZMWepjbVGFoTwM75-geJxAdo2O&si=nDcy9PGYk-9OTeXk #Chrome #RedExposure #赤い露光 #BeggarsBanquet#AlternativeRock #Acid #Psychedelic #LSD #WestCoastScene #DamonEdge #HeliosCreed #JohnLCyborg
Alternative / Acid / Psychedelic WEA (Beggars Banquet) 2500円?Dr K2
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V.A. “東京ロッカーズ”
日本の所謂「パンク/ニューウェーブ」の中で.ライブ録音ながら、メジャーレーベルから発売されたレコードとしては最初のアルバムです。1979年3月11日に新宿ロフトでのライブ音源からのオムニバスで、参加グループはFriction, Mr.Kite, Lizard, Mirrors, S-Kenの5組です。 先ずは「Hello, Tokyo junkies」の挨拶で始まるFrictionは他のどんなバンドにも似ていなかった。「背中のコード」って何?と思ったりしたけれども、今から考えるとReck氏とチコ・ヒゲ氏はNo New Yorkを経験しているので、その文脈であったのだろうと。A面B面に1曲ずつ提供しているMr.Kiteは当時の私にはちょっと古くさい感じもしたのですが、それは日本のサイケの文脈で考えれば、「あり」だなと後になって気付きました。A面トリの2曲はLizard。私には、モモヨ氏の気合いの入ったVoよりも、私にはゴリゴリ弾きまくるWaka氏のBとメロディアスなKoh氏のシンセが良かった。一番「人気がありそう」なバンドと思いました。 B面最初の2曲は今でも現役で音楽活動を続けているヒゴ・ヒロシ氏がVo/DrのMirrors。シンプルな構築の曲ながら何故か惹かれる引力があったと思います。正直、カッコいいです。B面トリの3曲は田中唯士氏率いるS-Ken(その後、バンド名ではなく、田中氏自身のニックネームになる)。これも古臭い歌謡曲的な曲だなあと言うのが正直な感想です。ギターのノイジーな音色は気に入ってましたが、長髪だったのでイマイチだと思ってました。所謂、業界バンドではなかったのかな。 とまあ、色々書いてきましたが、この企画自体が、良くも悪くも日本の音楽業界によるものなんだろうなと思うのですが、これが国内盤として流通したこと自体が重要だったのでは?と思いつつ、田舎の高校生だった頃を懐かしんで聴いてます。 A1 Friction “せなかのコード” (3:03) A2 Friction “Cool Fool” (3:24) A3 Mr. Kite “Exit B-9” (4:23) A4 Lizard! “Robot Love” (2:09) A5 Lizard! “Requiem” (3:43) B1 Mirrors “Situation” (4:34) B2 Mirrors “Tokyoネットワーク” (4:45) B3 Mr. Kite “Innocent” (4:52) B4 S-Ken “Black Machine” (3:23) B5 S-Ken “ああ恋人 “~”おお揺れ! 東京” (3:46) https://youtu.be/YRtlQF7b0J0?si=dAlFxfYScbSYUAmk #VariousArtists #東京ロッカーズ #Friction #Mr.Kite #Lizard #Mirrors #S-Ken #Punk #NewWave #NoWave #歌謡曲 #CompilationAlbum #LiveRecording #ShinjukuLoft
Punk/New Wave CBS SONY 2500円?Dr K2
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The Human League “Reproduction (人類零年)”
私が高校生時代からずっと影響を受けてきたパンドの一つが、The Human Leagueであります。このグループは、1977年にその前身であるThe Futureをやっていたイアン・クレイグ・マーシュ(Synth)とマーティン・ウェア(Synth)が、フィリップ・オーキー(Vo)を誘い、映像担当のエイドリアン・ライトが加入して結成されたとか。当時、テクノポップが流行っていた訳で、多くのバンドが既存のリズムボックスをそのまま使っていたのに対して、シンセでドラムトラックも作成し、更にはヴォーカル以外、全てのパートをシンセで構築した稀有な存在だったからです。しかも映像担当がいた為か、アートワークを含むヴィジュアルがカッコ良かった。多くのシンセポップが未来志向なのに、本作の一曲目が”Almost Medieval”(殆ど中世)というタイトルというのも何かしら違和感があった訳です。B面にはホール&オーツの”You've Lost That Loving Feeling”(ふられた気持ち)のカバー曲もある点には彼等のルーツを探る意味で、注目すべきであると思います。噂ではDavid Bowieが彼等のプロデュースを申し入れたとか。結局はColin Thurstonと彼等自身でプロデュースしています。 A1 “Almost Medieval” (4:34) A2 “Circus Of Death” (3:51” A3 “The Path Of Least Resistance “(3:27) A4 “Blind Youth” (3:16) A5 “The Word Before Last” (3:56) A6 “Empire State Human” (3:10) B1a “Morale...” B1b “You've Lost That Loving Feeling” (9:30) B2 “Austerity / Girl One (Medley)” ()6:38 B3 “Zero As A Limit” (4:01) [Demo & Outtakes versions of “Reproduction”] https://youtu.be/7EuEwfQOMas [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLijPiy4xM0hdnzH8373R1hfQU923NUuyG #HumanlLeague #TechnoPop #ElectroPop #Reproduction #人類零年 #VirginRecords #Synthesizers #Slides&Films #IanCraigMarsh #MartynWare #PhilipOakey #PhilipAdrianWright
Electro Pop, Techno Pop Virgin Records 2500円?Dr K2