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P-MODEL “Potpourri”
まだ続きますよぉ〜。P-MODELの「脱テクノ宣言」で生まれたサードアルバム”Potpourri”の登場です。もうジャケを見ただけで、それまでのポップさは無くなり、モノクロームで雑多な印象を与えます。それで、平沢進氏が加熱するテクノ・ポップ・ブームに危機感を覚えた為、バンド内で軋轢が生じ、ベースの秋山勝彦氏はバンドを脱退してしまいます。シンセのピコピコした音はなく、ガリの出てるオルガン(YAMAHAのYC-10だと思う)が中心になり、ギターもノイジーになってます。何曲は以前の曲調も聴かれますが、アルバム全体としては何か分からない「悪意の様な」ものを感じる。また初っ端のA-1”ジャングル・ベッド I”かインストだったり、その後の平沢進氏の感覚を歌ったA-6 ”Different=/Another”やA-7”Anothersmell”で見せる街角のフィールド録音とその加工及びヨーデルの組み合わせ。B-6 “Potpourri”の終わり方で見せる曲自体にLFOをかけるやり方とか、色んな仕掛けを試しています。ドラムもカウベルを使ったりしてるし。録音は3人で行われたので、平沢氏と田中氏がベースを弾いています。アルバム・リリース後、サポートだった菊池達也氏が正式なベースとして加入している。このアルバムは実に多面的な出来で、私はこれが1980年代前半の彼等のアルバムとしては一番好きでなんですよ。歌詞も、後の「平沢節」とも言える難解で抽象的なものになりかけている過渡期的な味わいがあるからなんです。私の聞いた噂では、平沢進氏のシンセ学校の生徒の2人組Shampooの歌詞に影響を受けたとか。謎?この頃は市川市に住んでいたので、時々、ライブを観に行ってましたね。そんな実験的ながらもポップの皮を被ったP-MODELはどうでしょう?因みにジャケ写の人々のコラージュの中に平沢進氏が写り込んいますよね?因みに私の好きな曲は”ジャングルベッド I”, “青十字”, “Marvel” “ポプリ”辺りですね。皆さんはどうですか? https://youtu.be/gbiPAjGNkeE #P-MODEL #Potpourri #WarnerBrothersRecords #脱テクノ #HirasawaSusumu #TanakaYasumi #TainkaSadatoshi #ExperimentalPop
Techno pop, New Wave Warner Brothers Records 2500円Dr K2
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P-MODEL “Landsale”
さて、またしてもP-MODELのセカンド・アルバム”Landsale”の登場です。タイトルは小学生のランドセルと売国奴のダブルミーニングです。ジャケ写が何となくHuman Leagueのファーストアルバムを思い起こさせます。また、ファーストアルバムの”子供達どうも”との続編っぽく見えますね。このアルバムには受験生であった秋山勝彦氏の作曲の曲も含まれてます。まだこの頃までは歌詞は「否定的な愛」とか「何となく批判性」があり、その意味ではファーストアルバムの延長としても位置付けも可能だと思います。ただし、批判性は社会に対してからより個人的なことに対するものになっています。ここら辺から、モロ「テクノポップ」からの逸脱を匂わせるかの様に、A-1”オハヨウ”でのストリングスとピアノの使用やB-6”地球儀”でのアコースティックな感触が収められていることも特筆すべきだと思います。聴いていて、思ったんですが、このアルバムはオルガンやギター不協和音とかシンセの効果音的使い方が目立ちますね。そこが良いところなんですが。ファーストとサードに埋れ気味ですが、結構面白いですよ。さあ、今こそP-MODELを聴こう❗️ https://youtu.be/qMm9p7Y98_4 #P-MODEL #Landsale #WarnerBrothersRecords #TechnoPop #不協和音 #HirasawaSusumu #AkiyamaKatsuhiko #TanakaYasumi #TainakaSadatoshi
Techno pop Warner Brothers Records 不明Dr K2
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P-MODEL “In A Model Room”
P-MODELはショッキング・ピンク、いやテクノ・パンクであった。そのP-MODELのファースト・アルバムを何故か速攻で購入。お陰でピンク盤をゲットできました。この時点では、私は田舎の高校生だったので、彼らの前身がプログレ・バンドMandrakeだったことなぞ知りませんでした。ただただパンクの疾走感とシンセのピコ音が痺れたのでした。それこそ当時はヘビロテして聴いてました。メンバーは平沢進 (Vo, G, Synth), 田中靖美 (Organ, Synth, Back-Vo), 秋山勝彦 (B, Synth, Back-Vo), 田井中 貞利 (Dr)で、皆さん、それぞれ、シンセ教室の講師、塾の数学の講師、受験生、建築関係の測量士と言う顔を持っていました。1979年1月1日にMandrakeを解散、即P-Model結成。工業製品の型番の様なバンド名と「俺たちは歴史に名を残すんじゃない、消費されてくバンドだ」との表明で、プログレから振り戻しにより、独自のテクノ・パンクを演奏し始めたのです。何でもGeorge Orwellの小説「1984」を下敷きにして作られたアルバムと言われています。確かに近未来で抑圧される者のあがきや批判の様な歌詞の内容になっています。兎に角、単純で直接的な批判の歌詞でしたが、その破壊力は凄いですね。また、演奏も比較的単純なコード進行なのですが、シンセやオルガンがそれを補っているので、ミニマルとして聴くことも可です。それに、こんなオルガン(多分YAMAHAのYC-10)の弾き方やシンセのピコ音を使い方は、如何にもテクノ・ポップ的ですね。それで、この頃はシンセが黒く仰々しいとの理由で、カラフルな色に塗られていましたし、メンバーもカラフルな衣装を着ていました。また、この頃はテクノ御三家(P-MODEL、ヒカシュー、Plastics)と一つとしてテクノ・ポップの一翼を担っていました。なので、個人的にはできる限りこれらのバンドのアルバムは買ってました(恥)。それと、このアルバムはP-MODELと佐久間正英(四人囃子、Plastics)の共同プロデュースなんです。この頃のお気に入りは”ヘルス・エンジェル”、”子供達どうも”、”サンシャイン・シティ”が好きでしたが、”ソフイストケーティド”や”偉大なる頭脳”や”アート・ブラインド”の妙チクリンな曲(前者はミニマル、後者は変拍子、更にシンセによる実験ポップ)にも興味を持っていました。また、この頃、XTCやVan Halen(!)の前座もやっています。そんなヤンチャなP-MODELはどうでしょう?(因みに、私は”アート・ブラインド”の様な曲を、放送部の友人に頼んでカセットデッキ2台こっそり使ってピンポン録音しました。それをラジオのオーディション番組に送ったら、めでたく入賞しましたw でも受験だったので収録した内容は聞けませんでしたwww) https://youtu.be/iJ88MRzC4mQ #P-MODEL #InAModelRoom #WarnerBrothers #TechnoPop #FirstAlbum #PinkColor
Techno pop Warner Brothers Records 2500円Dr K2
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Devo “Duty Now For The Future”
何度も出てきているDevoですが、バイオグラフィーは今まで,散々書いてきましたので,省略しますね。本作品はメジャーデビューしてからのセカンドアルバムになります。邦題は「生存学未来編」(何とまあ!)。ここで脱線して、変名バンドDoveについて。1980年、M-80 Festivalに“DOVE the band of love”(愛のバンド“ハト”)として登場。平和を希求する偽善者バンドとしてサンバイザーとカジュアルスーツに首から大きなハトのマークが入ったメダルを下げるといった胡散臭い出で立ちで、「忌まわしいディーヴォ・ソング」として”It Takes a Worried Man”, “Praying Hands”, “Shrivel Up”を演奏しています。こんなことを平気でやるのが,やはりDevoのDevoたる所以ですね。 それで、このアルバムは一番良く聴いたアルバムなので、空で口ずさむことができます。曲のアレンジも音質も成熟していて、グーですね。どの曲もよく出来ていると思います。日本のPlasticsの”Top Secret Man” は ”Secret Agent Man”のアンサーソングなんでしようか? 当時、アメリカのカーター大統領が来日した時のテレビでドキュメンタリーでのBGMが”Strange Pursuit”でした。中々侮れませんね。私はこのアルバムをエアーチェックして何度も聴いていたので、今、聴いても、全然色褪せず、スーッと入ってくるので、改まって聴く感じにはなりませんね。BGMです。その位、聴き狂ってました。そんなDevoの魅力の詰まったアルバム、如何ですか?因みに、この時のメンバーは、Mark Mothersbaugh (Vo, Synth, G), Gerald Casale (B, Synth-B, Vo), Bob Mothersbaugh (Lead-G, Vo: 別名Bob1号), Bob Casale (Rhythm-G, Vo: 別名Bob2号), Alan Myers (Drs)の5人です。 曲順 A1 “Devo Corporate Anthem” (1:14) A2 “Clockout” (2:45) A3 “Timing X” (1:11) A4 “Wiggly World” (2:42) A5 “Blockhead” (2:58) A6 “Strange Pursuit” (2:42) A7 “S.I.B. (Swelling Itching Brain)” (4:28) B1 “Triumph Of The Will” (2:16) B2 “The Day My Baby Gave Me A Surprize” (2:41) B3 “Pink Pussycat” (3:08) B4 “Secret Agent Man” (3:35) B5 “Smart Patrol / Mr. DNA” (6:02) B5a “Smart Patrol” B5b “Mr. DNA” B6 “Red Eye” (2:51) B4 “Secret Agent Man” (live version) https://youtu.be/TK1pw2HENZM?si=_W5FY4KEiUsLUW-v [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLqty-aJrGk1ZVkEHx0HweGkX_zNZEZCFf&si=nSdH0jMAv7kimtPZ #Devo #DutyNowForTheFuture #SecondAlbum #TechnoPop #NewWave #WarnerBrothersRecords #Synthesizers #MarkMothersbaugh #GeraldCasale #BobMothersbaugh #BobCasale #AlanMyers
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DEVO “Freedom of Choice”
またまた、DEVOです。バイオグラフィーは前回書きましたので、省略します。まあ、アメリアの工業都市アクロンが産んだ「歪んだテクノ・ポップ」を演奏し続けている奇跡のバンド,それがDEVOです。そして今でも活動を続けている訳です。 本作”Freedom of Choice(「選択の自由」の意味です)”は、DEVOの3枚目のスタジオアルバムです。このアルバムは再発などを含めると88ヴァージョンもあるみたいで、その人気の高さにびっくりしました。”Whip It”は当時のMTVでtop 40で大人気を馳せますが、その他にも”Gurl U Want”, “Freedom of Choice”や”Gate of Steel”もヒットしました。彼等は元々、下積み時代(結成はなんと❗️1973年)が長いので、初期の曲は結構,ストックがあったようで、3枚目のこのアルバムでも、最初期の曲も含まれています。しかしながら、その前のギター中心のアレンジからシンセ中心のアレンジへとシフトしているのが、本作辺りからでしようか、そうです!セカンドギターのBob2号がキーボードに、ベースのGerald Casaleがシンセ・ベースにシフトしています。また、2014年にBob2号が心不全で亡くなってからも、1974年〜1977年に作曲された曲をメインにしたHardcore Devo tourを続けています。それで、DEVOですが、日本盤には必ず変なタイトルが付けられるのですが,本作では「欲望心理学」で、ファーストが確か「退廃的進化論(?)」で,ちょっと笑ってしまいますね。あと、本作からですね、頭に「エナジードーム」を被るようになったのは。本作は前述したように、シンセ中心のアレンジがしてありますので、昔の曲も見事に新曲として聴くことできるので、彼等のアレンジ力の高さが計り知れます。特にA面は初期からの曲が収録されており、その後に出た”Hardcore Devo”に収められてる曲が多いので、すんなりと楽しめます。そんな彼等の変態的テクノ・ポップは如何でしょうか?因みに、この時のメンバーは、Mark Mothersbaugh (Vo, Synth), Gerald V. Casale (Bass-Synth, Vo), Bob Mothersbaugh (G, Vo: 別名Bob1号), Robert Casale (Kbd, G, Vo: 別名Bob2号), Alan Myers (Drs)の5人です。 曲順 A1 “Girl U Want” (2:55) A2 “It's Not Right” (2:20) A3 “Whip It” (2:37) A4 “Snowball” (2:28) A5 “Ton O' Luv” (2:29) A6 “Freedom Of Choice” (3:28) B1 “Gates Of Steel” (3:26) B2 “Cold War” (2:30) B3 “Don't You Know” (2:14) B4 “That's Pep!” (2:17) B5 “Mr. B's Ballroom” (2:45) B6 “Planet Earth” (2:4 A6 “Freedom Of Choice” (live version) https://youtu.be/07iSxXyJDl8?si=vrLPI06aZT57DoVE [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_k7x1HfmEFD-65XUSbCRWkvp7OKMKGqsTY&si=CcMeT33ERAB-FNlR #Devo #FreedomOfChoice #WarnerBrothersRecords #3rdAlbum #TechnoPop #NewWave #Synthesizers #EnergyDome #MarkMothersbaugh #GeraldV.Casale #BobMothersbaugh #RobertCasale
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