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The Only Ones “Special View”
このアルバムのA1”Another Girl, Another Planet”の印象が強過ぎて、中々、アルバム単位で聴けてなかったThe Only Onesのセルフ・コンピ・アルバム”Special View”がやっと登場です。彼等のバイオグラフィーは前回とかを参考にして下さい。この時のメンバーはPeter Perrett (Vo, G), John Perry (G), Alan Mair (B), Mike Kellie (Drs)で、ゲストに、Koulla Kakolli (Back-Vo), Adam Maitland (Kbd, Sax), Rabbit (Kbd), Mickey Gallargher (Kbd), Gordon Edwards (Kbd), Raphael Ravenncroft (Sax)と一見豪華に見えますが、実はこのコンピ・アルバム、複数の人がプロデュースをやっております。それでも、The Only Onesの演奏がしっかりしたいる為か、それ程違和感はありません。前回も書いたのですが、パンク勃興期に出てきたバンドなので、パンクバンドあるいはニューウェーブ・バンドと思われていますが、そのムーブメントの前から活動しており、Perrettのダルだけど艶っぽい独特の声質のVoはグラム・ロック或いはサイケを彷彿させますね。またバックの演奏も初期パンクバンドの粗暴さが無い点が違いますね。選曲の都合か、割とシンプルな曲を集めているように思います。A1 “Another Girl, Another Planet”ほ名曲中の名曲なのは分かりますが、B1 “Out There In The Night”の女性コーラスを交えたポップな曲はそれに匹敵する佳作。また、カウベルが特徴的なA4 “The Beast”のVoの浮遊感とその後のホーンも入れた盛り上がりとかA5 “City of Fun”のドライブ感も捨てがたい佳曲です。A6 “The Whole of the Law”やB2 “Someone Who Caresなどのスローバラード調の曲もVoと共に中々良いです。B3 “You’ve Got To Payのハツラツさにはちょっとビックリしましたが、、、。 と言うように彼等の珠玉の名曲が収められた、この作品はお得ですので、ちょっとThe Only Onesを聴いてみたい方にはうってつけですよー❗️ “Someone Who Cares” https://youtu.be/NCuS9fdONO8 “Another Girl, Another Planet” https://youtu.be/lKuc3faQAEs #TheOnlyOnes #SpecialView #Epic(CBS) #NewWave #GramRock #SelfCompilationAlbum #PeterPerrett #JohnPerry #AlanMair #MikeKellie #Digest #AnotherGirlAnotherPlanet
New Wave / Gram Rock Epic (CBS) 不明。Dr K2
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Adam and the Ants “Kings of the Wild Frontier”
まあまあまあ、このバンドは一面、産業ロックでもあった訳ですが、ダブル・ドラムと海賊ファッションで1980年頃、絶大なる人気を誇った訳です。その名はAdam and the Antsです。結成当初は単なるパンクバンドとの認識で、私は無視してましたが、その内、人気が出て、来日し、オマケに「夜のヒットスタジオ」にまで出てましたね。それでは、彼等のバイオグラフィーをちょっと。Adam Antは元々、パブロック・バンドBazooka Joeでベースを弾いていましたが、Sex Pistolsの前座をやって直ぐに解散しています。それで、彼は新バンドを作ろうとしていた時に、Malcolm McLarenとVivian Westwoodのお店SEXの従業員Jordanと仲良くなり、ロンドンのパンク・シーンに魅せられていきます。1977年初頭にThe Antsを結成します。その時のメンツは、Lester Square (G), Andy Warren (B), Paul Flannagan (Drs)でしたが、最初のギグが終わった時に、Lester Squareが脱退します(因みに彼はその後、The Monochrome Setを結成しています)。その代わりにMark Ryan (G)が加入し、コンスタントにライブをやっていきます。しかし、6月にPaul Flannsganが脱退し、代わりにDave 'Barbe' Barbarossaがドラムで加入。このメンツで 、"Plastic Surgery"と"Beat My Guest"を録音。またAdamは有名なパンクロック映画”Jubilee”にKid役で出演。この年の終わり頃、Markが辞めて、代わりにJohnny Bivouac (G)で加入し、バンド名もAdam and the Antとします。バンドは何度も全英ツアーをやっていきますが、一部のAntPeopleと言うファン以外には余り人気が無かったようで、中々芽が出ませんでした。1978年にDeccaと契約します。1978年1月23日にJohn PeelのRadio 1でラジオ・デビューをしています。そこではJordanがリードVoをとっている曲もあります。1978年5月15日に、Jordanの最後のライブをやりますが、Johnny Bivouacが脱退、代わりにMatthew Ashman (G)で直ぐに加入します。その年の7月末に2枚のシングルを出すと、今度はDeccaと契約します。その時のメンツは、Adam Ant (Vo, G), Matthew Ashman (G), Andy Warren (B), Dave Barbe (Drs)でした。欧州ツアーを行い、戻ってきて、直ぐにレコーディングに入り、1979年1月にDeccaから”Young Parisians”をリリースしますが、経済的に成功とは言えなかったようです。その後、今度は、バンドはDo It Recordsと言うインディー・レーベルと契約。セカンド・シングル”Zerox”を録音し直し、1979年7月にリリースします。全英ツアーを行い、8月のLondon Lyceumでのチケットは完売しています。それで、Adamは、Matthew AshmanとAndy Warrenをクビにしますが、Lee Gorman (B)が新加入、Matthewも直ぐに戻ります。そうやって録音作業を続けて、彼等のファースト・アルバム”Dirk Wears White Sox”が1979年にDo It Recordsからリリースされます。これが意外にもウケて、1980年1月初めの英国インディー・チャートのトップにも躍り出ます。しかしながら、マネージャーをやっていたMalcolm McLarenがBow Wow Wowに力を入れる為に、1980年1月終わりに、バンドからAdam以外のメンバー3人を引き抜きます。しかしながら、Adamは、数ヶ月で、新メンバーを集めてきます。 Marco Pirroni (G), Kevin Mooney (B), Terry Lee Miall (Drs), Chris 'Merrick' Hughes (Drs)となります。マネージャーも替えて、Falcon Stuartがマネージャーとなります。最初、AdamとMarcoはファースト・アルバムの曲”Cartrouble Pt.2”をDo It Recordsの為に録音し直します。その時には、後にCulture Clubに入るドラムのJon Mossが参加しています。その後、1980年7月には、バンドはCBSと契約し、シングル"Kings of the Wild Frontier"をリリース、これが当たり、英国チャートの48位になります。次のシングル”Dog Eat Dog”はトップ10になり、英国の音楽番組Top of the Popsにも出演しています。そして、1980年11月にアルバム”Kings of the Wild Frontier”をリリース、英国ではヒットします。これが本作品になります。この時代にはニューロマンティックスが流行っており、それに乗っかった感じで、1981年1月には英国では1位になります!1981年2月には、Royal Variety Showで演奏していますが、ベースのKevin Mooneyがちょっとしたミスを犯した為、クビになり、代わっGary Tibbsがベースで加入します。バンドは昔の曲をアレンジし直して、シングルなどをその後もリリースして、チャートインしています。そして1982年初頭に本作品がベストアルバムとしてBRIT賞を受賞。更にはグラミー賞の最高新人賞にノミネートされています。しかしながら、Adamは、あるメンバーに最早熱意が無くなっていると感じて、1982年3月にバンドを解散させます。加えて、相棒のMarcoがツアーで疲労困憊しており、ライブもやめていたこともあって、解散後は、Adamはソロ活動に開始し、Marcoがそれを裏で支えていたみたいです。ザッとまあ、Adam and the Antsの歴史はこんな感じです。 それで本作品(彼等のセカンド・アルバムにして、最も評価された作品)ですが、流石に良く出来ています。シングルカットされた”Dog Eat Dog”や”Antmusic” “Kings of the Wild Frontier”では、ドコドコしたダブルドラムの強みが充分に出ており、なおかつ曲自体も良く出来ています。またそれ以外にも”Feed Me To The Lions”, “Jolly Roger”なんかも良い曲ですね。普通の8ビートでもなく、ファンキーだけどもファンクではないリズム・セッションが秀逸です。それとVoのAdamこの声質が、ちょっと高目で、それでも煽る様な歌唱ではなく、どちらかと言うと、クリーントーンで歌い上げる感じなのても特徴的ですね。なので、彼はパンクバンドにいるよりは、ニューウェーブとかにいた方がウケがいいでしょう。そんな売れっ子だったAdam and the Antsも、一回は聴いてみた方がいいでしょう。 https://youtu.be/vIfQQ4YPTXA #AdamAndTheAnts #KingsOfTheWildFrontiers #Epic #DoubleDrums #PiratesFashion #AntMusic #AdamAnt #MarcoPirroni #BRITWard #Punk #NewWave #PostPunk
Punk / New Wave Epic (CBS) 1100円Dr K2
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The Only Ones “Even Serpents Shine(破滅への影)”
今回は、The Only Onesのセカンドアルバム”Even Sherpents Shine”を紹介します。私の好きなバンドで、丁度、パンク勃興期に出てきたので、パンクとかニューウェーブとかと思われてますが、実はリーダーのPeter PerrettとJohn Perryは1972年頃から曲を書いていたので、1976年に出てきて、偶々、その時期に”Another Girl, Another Planet”がヒットしたので、そう思われてますね。でも、どちらかと言うとサイケとかオーソドックスなパワーポップに近い立ち位置だと思います。それにPeterは、ドラッグ漬けになったりしていましたから。前回、彼等のサードアルバム”Baby’s Got A Gun”のところで書きましたので、そちらを参照して下さい。それで、本作品ですが、ミドルテンポの曲に、気怠そうなPeter Pierrettが始終続きます。彼の声質は好き嫌いが分かれそうですね。勿論、私は好きですが❗️一応、メンバーだけ書いておきますね。Peter Perrett (Vo, G), John Perry (G, Kbd), Alan Mair (B), Mike Kellie (Dr)で、録音には、ゲストとしてAdam Maitland (Kbd, Sax), John "Rabbit" Bundrick (Kbd), Koulla Kakoulli (B-Vo)が参加しています。プロデュースはPeterとJohnがやっています。もう全曲良いですねぇー。あのPeterのVoで歌われると泣けます。B面最後のしっとりとしたアコースティックな曲で号泣です。まあ、買って良かったとは思ってたんですが、改めて聴いても沁みます。もし、機会があったら、是非ともレコードで聴いてみて下さい! https://youtu.be/uMjkyfO-kuM #TheOnlyOnes #EvenSerpentsShine #Epic(CBS) #Pop #NotPunk #Psychedelic #PeterPerrett #JohnPerry #AlanMair #MikeKellie #1979
Punk / Post Punk Epic (CBS) 不明Dr K2
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The Clash “London Calling”
また来ました、The Clashの名盤ダブルLP ”London Calling”です❗️しかし、私はこのアルバムを買った時には結構聴いていたように思いますが、その後、殆ど聴いていませんでしたねぇ(しかも、次のアルバム”Sandinista!”からは買っても聴いてもいません)。世間的には、色々言われていたアルバムですし、私もここまではThe Clsshのアルバムはリアルタイムで買ってました。The Clashのバイオグラフィーは前回までに書いていますので、そちらを参考にしてください。何故、問題作かと言うと、典型的なパンク・サウンドからレゲエやジャスなどの音楽的要素も持ち込まれており、それを「日和った」と言うファンと「音楽性に幅が出た」と言うファンに二分してしまったからです。確かに純粋で典型的なパンク・ロックではないと思いますし、パンク・ロックのジレンマ的なこと(最初はパンクであり、それは起爆剤としては有効だが、パンクとしては長続きはしない)はあるので、この方向性は当然と言えば当然だとも思うんですよね。それが、分かった上で、もう一度、聴き直してみようと思いました。 A-1にタイトル曲”London Calling”を持ってくる辺りに彼らの決意とか覚悟みたいなものを感じますね。カバー曲”Brand New Cadillac”もロカビリー調でカッコいいです。ただ、私は昔からジャスっぽいものは余り好きでは無いので、A-3”Jimmy Jazz”ほちょっとツラいです。B-1”Spanish Bomb”はコーラス・ワークは冴えていますし、ノリも良いです。A-5やB-2にはゴージャスなブラスが入っており、ここら辺にプロデューサーのGuy Stevensの力量を感じます。でも、やっぱりMick Jonesのヴォーカルは苦手です。でも、このアルバムでは寧ろシットリしてていい感じではありますが。B-5”The Guns of Brixton”ほ元々彼らの嗜好でもあったレゲエ調(あくまで「調」であり、パクリではない)になっており、その気だるさと歌詞の辛辣さがグッときますね。2枚目に移って、C-1”Wrong’Em Boyo”もカバー曲で、オルガンとブラスが入っており、ご機嫌な曲ですが、ちょっと引っかかるかな? C-2やB-4はThe Clash節と言う感じで安心しますね。C-4”The Card Cheat”はピアノをフィーチャーした曲ですが、内容はギャンブルのことかな? D-4”Revolution Rock”もオルガンやブラスを入れたレゲエ調の曲でバッチリ締めていますと、思ったら、クレジットは無いですが、D-5として”Train In Vain”と言う曲が収録されてます。なおVoはMickですが、何となくこの曲には甘いMickの声が合うようです。と、まあ、聴き直してみて、パンクがどうのこうのと言うよりも、1970年代終わりにしっくりくる「ロック」アルバムなんだなあと感心しました。それまでのパンクのシンボル的な面からはみ出して、思いっ切り「ロック」を演ってみた、正に名作だと思います。勿論、その前の2枚のアルバムも良かったのは間違いないのですが。このアルバムは米国でも知名度が高まり、散々パンクをこけ降ろしてきた音楽雑誌にも高評価されています。それから、今まで書いていなかったんですが、The Clashほ左翼運動とも連携しており、特に当時の極右National Frontからは目の敵にされていました。また、Rock Against RacismやAnti-Nazi-Leagueと言った運動にも積極的に参加しています。また、彼等の歌詞には、「社会腐敗、失業問題、人種差別、警察の横暴、政治的・社会的抑圧」を盛り込み、当時の英国首相サッチャー氏の新自由主義に対して強烈な批判を加えていました。そう言う背景も知っていた方が歌詞を読む時に参考になりますよ。と言う訳で、また、機会があったら、このアルバムやこれの1年後にリリースされた3枚組も聴いてみようかな?と思いました。皆さんも是非、聴いてみて下さい! https://youtu.be/9Iw29qL-Kbo #TheClash #LondonCalling #Epic(CBS) #DoubleAlbum #Punk #Rock #LeftWing #RockAgainstRacism #Anti-Nazi-League #JoeStrummer #MickJones #PaulSimonon #TopperHeadon
Punk Epic (CBS) 不明Dr K2
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The Clash “The Clash (白い暴動)”
またまた、来ましたよお。3大パンク・バンドの一つThe Clashのファーストアルバム”The Clash (白い暴動)”です。あんまり聴いてなかった印象でしたが、口ずさめる位には聴いていたのかな?このアルバムが出るまでのバイオグラフィーは以前に書きましたので、省略します(すまん!)。それで、このアルバムはJoe Strummer (Vo/G), Mick Jones (G/Vo), Paul Simonon (B)で、このアルバムをリリース後、Topper Headonが正式なDrとして加入します。私の持っているのはEpic盤で、オマケとして”Gates of the West”/“Groovy Times”の7㌅シングルが付いてます。パンクのアルバムとしては、割と分かりやすい印象を受けますね。荒削りなギターや単純なリズム隊、そしてアジるようなJoeのヴォーカル、全てにパンク・ロックの匂いがします。未整理というか勢いで作ったと言うかで作成されています。更に、この頃から、時折と言うか既にと言うか、”White Man In Hammersmith Palace”のようなレゲエ調にアレンジされた曲が入っています。音がラウドに整理されたセカンドよりも、音の粗さ/荒さがこのアルバムの持ち味になっているようです。”London’s Burning”や”I Fought The Law”はやっぱし目頭が熱くなります。私には、そんな懐い思い出が詰まったアルバムですが、皆さんも1979年を思い返してみつつ、聴いてはどうでしよう。因みに、A-2”I’m So Bored With The USA”って歌ってのに、米国でも売れようとしたのは何故か?と尋ねられたメンバー(多分、Joe)は「今の米国はくだらないが、何もそれを批判する訳ではない。でも、俺達が行ったら、もっと面白くなるって意味で歌ってるんだよ。だって昔から米国には憧れてたからね。」と答えていたけれども、それも何だかなぁと思ってしまったことも事実です。オマケの7㌅はゴージャスなアレンジで、これはこれで良いです! https://youtu.be/bFgpzVFHqBo #TheClash #白い暴動 #CBS #Epic #Punk #FirstAlbum #JoeStrummer #MickJones #PaulSimonon #TopperHeadon #London’sBurning #WhiteManInHammersmithPalace #IFoughtTheLaw #WhiteRiot #I’mSoBoredWithTheUSA
Punk Epic (CBS) 不明Dr K2